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生徒会の日常  作者: 結城ミライ
生徒会の日常
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五話 スポーツ祭

こういう行事のとき、実行に関わる人間は朝が早い…責任者とかのレベルになると尚更、だ。姉さんが高校二年生の頃、よく早めに学校に行っていたからそんなものだろうと思ったが…まさか朝4時起きとは…。まあ、確かに学校まで一時間かかって、ご飯を食べる時間も含まれているが…。この学校は私立、別に家の近くでなければ通えないことはない。人によっては新幹線を使って通学している人もいる…らしいとか。まだ姉さんは寝ているけどさっさと登校しなければ。


学校にて


「まさか朝6時に学校に着く日が来るとは…。」

「瑞樹くんも来てたの?」

「そうだね。まあ、鶴見が来ているとは意外だったけど。」

「ねえ、瑞樹くん、美波のことなんだと思ってるの?」

「まあ、生徒会役員?」

「そーいうことじゃない。美波は今回の実行委員長だよ?一番乗りしないでどうするの?」

「それはそうかもしれないけどさー、」

「瑞樹くん、開会式までの予定はなに?」

「えーっと、6:30から一部設営、7:30から最終確認、8:30から校長等の誘導開始、9:00に開会式だね。」

「一部設営ってなに?」

「ほら、今日は晴れたから、水に濡れるとまずい電子機器を出すってこと。」

「あー、そーいうことかー。」


学校 7:30


「それじゃあ二手に分かれて、設備が所定の場所にあるか確認してください。こちらは俺が、そちらは鶴見委員長がいますので何かあったら言ってください。」


学校 9:00


「では開会式を始めます、実行委員長、鶴見美波さん、お願いします。」

「実行委員長の鶴見美波です。皆さん、精一杯頑張りましょう!」

「では、ラジオ体操を行います、広がってください。」

ーラジオ体操終了ー

「続いて注意です、実行委員長の鶴見美波さん、よろしくお願いします。」

「諸注意です。まず、タイムスケジュールの昼休みとある時間以外には学校外に出ないでください。続いて、奇声等他人の迷惑がかかることはやめてください。暴力事件を起こさないでください。警察に捕まっちゃいます。そして、怪我をした場合は最寄りの保健テントに行ってください。そこで治療してもらえます。以上です。」

「続いて会長、お願いします。」

「えっと、クラス対抗ということで、トーナメント制です。初戦で負けても安心してください、敗者復活戦があります。全クラス最低ニ試合可能です。ちなみに、順位は三学年を各クラスで足し合わせて順位を出します。また、それぞれ総合順位は各競技の順位を足し合わせて、一番少ないところから、一位、二位とつけていきます。皆さん、頑張ってください!」

「それでは、各競技の場所に分かれてください。」


「そういえば、クラスで誰がどの競技に出るか決めたけど、俺たちはどうするの?」

「試合の時は、他の人がカバーをするってこと。簡単な話でしょー。」

「そういうことね…。」

「それじゃあ、張り切って運営していきましょー!」


数時間経過


「ねぇー、瑞樹くん、なーんにもないよー。」

「まあ、そりゃそうでしょ、だって勝ったところを記録するだけだからね。」

「そうだけどー、暇だよー。」

「でもこれが仕事だし、平和ならいいじゃん、俺らの運営が上手いってことだし。」

「せめて実況とかないの?」

「実況は意外と難しいんだよ?」

「そうなの?」

「まず、そのプレイしている人の名前を覚えて、その競技のルールを理解しないといけない。それに、実況で一番大切なのは、言葉を切らしちゃいけないことなんだよ。」

「うげっ、語彙力がないとできないってことじゃん。」

「そうそう、俺も中学の頃、実況をやったとき、しゃべらない時間を

設けたら先生に実況っていうのはことばを切らしちゃいけないってすごい言われたからね。」

「実況楽しそうなんだけどなぁ。」

「それに今回実況やらなかったのは同時に何面かで同じ競技をしているでしょ?どの試合の話をしているのかわからないってこと。」

「確かに。」

「それじゃあ、俺はこの後試合だからよろしく。」

「いってらっしゃい。」


大会終了後


「閉会式を始めます、委員長、お願いします。」

「皆さんのおかげで無事、この大会を遂行することができました。ありがとうございました!」

「それでは、会長、順位の発表をお願いします。」

「それでは、総合部門の順位を発表いたします。他は、掲示板を見てください。三位、D組、二位、A組、一位、G組!」

「それでは、気をつけてお帰りください。以上で、閉会とします。」



「いやー、さすがだね、無事に終わって何よりだよ。さすが私が見込んだだけある。」

「姉さん、ご機嫌だね。」

「そりゃそうだよ、私の弟と、美咲の妹が無事に企画を運営しきったんだよ、嬉しいに決まっているよ。こんなに、大きくなって…。」

「結衣先輩、流石に色々崩壊してないですか?」

「美波、運営しきれるとは思ったが、ここまで何も起きないとは、よくやったな。」

「えへへ、お姉ちゃん、ありがとう!」


こうして、何も起きずにスポーツ祭は幕を閉じた。

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