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生徒会の日常  作者: 結城ミライ
生徒会の日常
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一話 生徒会

ここは私立立宮大学附属立宮高等学校、私立大学の中でも名門の部類に入る立宮大学の附属校だからか、施設は最新式で、木々にも管理が行き届いている。それもそのはずこの学校、偏差値は70超え、スポーツ推薦も学力があることを前提としている。また、一芸特化の推薦入試もあり、政治家や、芸能人の息子や、芸能人ご本人などの様々な人々が入学する。そのため、ある程度、自分が何をしていいのか、何をしてはいけないのかがわかっていると学校側が判断したのか、校則はほぼ存在しない。スマホを持ってきても、漫画を読んでも、ゲームをしても、帰り道に寄り道をしても、なんら問題はない。もちろん、制服は存在するものの、着用はほぼ入学式と卒業式のみである。そのため、普段は私服で登校し、ピアスや高価な修飾品はもちろん、髪色を変えても、女装、男装をしてもなんらお咎めはない。入学式で校長から、「我が校の校則は、日本国の法律であり、我が校の校訓は日本国憲法である」と話されていた。こんな学校なので、方々から「自由な校風」と呼ばれたりもする。自由な校風すぎたからか生徒からいろんな要望が出て、それを生徒会が実行する。去年まであった行事が今年からなくなったり、今までなかった行事が急に増えたりするのもざらだ。教員はバックアップはするものの、基本的なことは全て、生徒会を含めた生徒が行う。これも、基本的に大学受験をする必要がないからだ。この学校は立宮大学に推薦してくれるからである。それで今年の四月、僕はこの学校に入学した。自己紹介をしよう、僕は高校一年生の大宮瑞樹、一応、生徒会の役員をやっている。なぜ、俺が一年生なのに生徒会役員なのか、それは、

「瑞樹、書類完成した?」

「まあ、とりあえずはね。」

「それはよかったよ。この書類今日までだからね。さすがは私の可愛い瑞樹ちゃんだ。」

「俺は男だ。ちゃん付けとは納得いかない。」

「別にいいじゃん。」

「よくない。」

そう、この姉の存在だ。姉さんの名前は大宮結衣。高校三年生でこの学校の生徒会長だ。どうやら、それで僕を生徒会役員に任命したらしい。ただ、一年生で任命されたのは俺だけじゃない。

「結衣先輩♪先生から許可取ってきましたよ。」

「ありがとー!美波ちゃん、今日中に許可どりしてくるなんて、さすがは鶴見姉妹。」

「えへへー、美波、結衣先輩に褒められて嬉しいですー。」

彼女は鶴見美波、彼女の姉の鶴見美咲が生徒副会長のため任命された。なお、実務能力は高いが少しうざい。

「美波ちゃん、ドア開けっぱなしだと寒いから閉めてくれるかなー」

「すいません、高崎先輩。今閉めまーす。」

彼は高崎詩音、高校二年。財務委員長で大体なんかしてる。物腰柔らかだけど何考えてるかわからない。生徒会予算を一人で交渉を終わらせて成立させた、交渉の鬼…らしい。

「高崎、この企画に予算割けるか?」

「…どうでしょう。もう少し企画を詰めてもらえればおそらく出せるでしょう。このための予備費ですから。」

「感謝する。では向こうにもそう伝えておこう。」

彼女は鶴見美咲、高校三年生。鶴見姉妹の姉で生徒副会長。彼女を説得できるかで企画が通るか変わるらしい。ちなみに美人で今まで四十人以上振ってきたからか氷の女王なんて言われている。

「品川がいないな、まだ寝ているのか?」

「うーん、そうだね。品川くんなら芝生でお昼寝中だよ。」

「相変わらずだな。小山は何をしている?そんな格好で。」

「俺はただ掃除してるだけだよ。」

「掃除…十分綺麗だと思うが?」

「まあ、気にしないでください。」

彼は小山晴、高校二年生。変わり者。前はどこで買ってきたのだかミックスジュースたこ焼き味を飲んでいた。ただ、いい人のようでみんなから好かれるムードメーカー、らしい。

そして話に出てきたのは品川煌、高校三年生。いつも寝てる。本気を出せばとても有能…らしい。普段仕事しているのを見たことがない。

「そういえば、凛はまだ戻ってないの?」

「凛先輩はー今日バイトですよ?」

「あちゃー、至急凛に頼みたいことがあったんだけどなぁ。まあ、しょうがないか。じゃっ明日言おうかな。」

話に出てきたのは府中凛音、高校二年生。彼女はバイトしてることが多いからか、人と対応するのが上手い。府中先輩と高崎先輩の二人がいれば大抵の交渉はうまくいくらしい。

この八人が生徒会役員で、外部の協力も得ながらも、生徒会で生徒の無理難題を叶えたり、時には跳ね除ける、そんな学園生活が始まったのだった。

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