いろんな値を数値化してみよう
さてここからはアクセス集計して各話の推移を見ることはできたけど、これって実際どうなん?っていうところを見ていくために、色々と数字にしてみようという話になります。
1話でも見せたツールの画面
色々数字にしてみましたが、これ意味ある?とか指標として当てにならないとか、そういうのもあるかもしれません。
そのへんは統計やKPI分析素人なのでご了承ください。
むしろ、こういう数字で見てみたら?とか提案してもらえるととても嬉しかったりします。
ではわかりやすいところから
■全話UA合計
単純に各話のUAを足し合わせた値になります。
青いグラフを積み上げた値と等しくなります。
これをKASASAGIで見れるUAで割ってやると、一人あたり何話読んでくれているのかの指標になります。
私の小説の場合はこれを書いている時点で約3000なので、8789/3000で2.929……ということで、およそ一人あたり3話ほど読んでくれていることになります。
(少ない。。。(泣))
この値が大きいほど継続して読まれているということなので、もっと高い数字にしたいところですね。
というかこの数字に変換したものを表示すればよかった。後で追加してみます。
平均継続話数……とかかな?
■ブクマ率
なろうのアクセスについて語ったサイトなどでちょいちょい見る指標。
KASASAGIで表示されるUAをブクマ数で割った値になります。
自分の感覚からすると割るのと割られるの「逆ゥー!」って感じですが、色々調べてみると割と認知されている値のようなのでそのまま表示しています。
この数字は大きいほど悪くて、小さいほどよいです。
私の小説の値は130ですが、この数字だとおよそ130人に一人がブクマしてくれたことになります。
本来、『率』って言うならブクマ数をUAで割って100かけるのが正しい……はず。
なので、その数字も横に書いてあります。
■1話離脱率
いわゆる1話切りがどの程度行われているか。
単純に1話と2話のUAから出しています。
上記画像のように容赦なく行われる1話切りの割合を出しています。
ここをどれだけ抑えられるかがキーポイントだと思いますが、「じゃあ実際どうすりゃいいねん」はなかなか難しいですね。いろいろな小説を調べてみると、人気がある小説はこの1話離脱率が10%以下などかなり小さい値だったりもするので、あらすじから見える内容と乖離を小さくするなど『読者が期待したものと違う』と思わせない構成が重要そうです。
■5話減衰値、10話減衰値
なろう小説は各話続きものなので、概ね1話が一番アクセスが多く、話数を重ねることによってだんだんアクセスが減っていく形になります。
5話減衰値はその減りっぷりを数値にしたものです。
%に近い値にしているので、私の小説の数値8.86だと5話まで一話ごとに約9%ずつ人が減っていっているという値にしています。
(多少補正しているので、1話と5話のUA単純比較とは乖離が出ます)
10話減衰値は同じ計算を10話にかけて行ったものです。
なので『5話減衰値 > 10話減衰値』となっていれば、6話から10話にかけて読者離れを抑制できていることになりますし、逆に『5話減衰値 < 10話減衰値』となっていれば、読者離れが加速していることになります。
自分の小説の場合、10話以降の減衰は落ち着いているので、10話までをもっと改善するべきというのが改善の目安になりそうだと思ってこの値を出してみました。
■推定最終話到達率
こちらは読み始めた読者の何%が最終話まで読んでくれているかを出しています。
こちらも一応補正をかけているので、単純な1話と最終話の比較ではありません。
これが高いと最後まで読んでくれた人が多いということなので、とっても嬉しい値です。
私の小説の数値16%は可もなく不可もなくという、割と無難な数値です。
人気作でも私の作品よりも低い数字もありますし、低評価作品でも高いものもあります。
高いと固定ファンが多いと言えるかもしれません。
■減衰値
青いグラフの下にオレンジのグラフで示したのが、減衰値です。
その話数以降5話にかけてどれだけ読者が離れているかを値にしています。
小さいほど読者離れが少なく優秀です。
上記の通り私の小説の場合、10話までの値が大きく、改善ポイントがここであることがわかります。
小さい方が優秀でマイナスだと読者が話数を重ねることによって、増えていることになるのですが、通常だとそのようなことは起こらないので、その場合はノイズの影響だったり、特定話数に特に注目が集まっているなどの要因がありそうに思います。
人気の小説だと1話からほぼ0付近で推移し、読者離れがほぼないという作品もありました。
(キーッ!!うらやましい!!)
■ノイズについて
こういう分析を行う際の大敵がノイズです。
この↓ような、なんかの拍子でぴょこっと出たりするようなものです。
こういうのはたぶん、該当話を更新したときになろうのトップにたまたま長めに表示されたとかだと思うのですが、なにぶん原因がわからないことが多いので、除外するわけにもいかず、とはいえ加味すると値が暴れるという困ったちゃんです。
ノイズ影響を小さくするために補正するわけですが、補正を強くすると応答性が悪くなるという問題もでてくるので、なかなか難しいところです。
まぁ、このへんは人の目で見て、考慮するしかないですね。
このツールではおもに5点をとって、最小二乗法をベースとした補正をしていますが、取り除くのは難しいです。
また、ノイズとは別にアクセス数が極端に少ないと1アクセス当たりの影響が大きくなるので、値が暴れやすくなったりします。なので、アクセス数が少ないデータではそのあたりも注意が必要です。
■まとめ
長々と書いてみましたが、上記のような分析値を元に、自分の作品を見直してみて、内容の改善に活かせるといいなぁと思っています。
先に言ったとおりこのツールでは現状を見ることしかできないので、どう直せばいいかはまた別に考える必要があります。その点ご留意ください。
個人的にはこうやってグラフで見るだけでも、読者数を実感することができて、嬉しかったりしますし、ここで見えた読者数が日を追って増えていけばいいなぁと思います。
今回は作品が完結してからツールを作り始めたので、完結した作品には活かせませんが(今から修正するのもアレなので)次作では、読者の様子を見ながら、あらすじや1話を改善しつつ話を展開していくようなことをやってみたいと思います。
とりあえずツールを作ってみた現状のまとめでした。
機能追加したらまた何か書く……かも
ではでは
1話にも書きましたが、こっちだけ見る人もいそうなのでこっちにも書いておきます。
自分の小説のアクセス集計もやってみたい!という人はここで簡易版のツールを公開していますので、
興味あればご自由にどうぞ
【非公開化済】https://cathut.booth.pm/items/3569867
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通常は[詳細情報]をクリックすると『実行』ボタンが表示されると思いますので、こちらをお試しください。
発行元が不明な発行元になっていると思いますが、こちらはデジタル署名などを使用していないためです。
すみませんが、ご了承ください。