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私と君。

作者: 浅井 純

私はあの日、一匹の猫に出会いました。

空は茜色に染まっていました。時刻は16:00でした。

その一匹の猫が私を変えました。

友達に対する想いや、家族、動物、昆虫、色々なものが変わりました。

一匹の猫。

その一匹の猫が私の心の悲しみや、憎しみを解き放った。

その一匹の猫が私の心に鎖をかけ、寂しい思いをさせた。


一匹の猫の存在が私を狂わせた。

その猫を恨んでも憎んでもいない。ただ、淋しいだけなんだ。



私がどうして淋しい何て言ったとおもう?

君がそうさせたからだよ。君が私から離れたから、だめなんだよ。



あの日どうしてもっと気付かなかったのかな?

あの日どうしてもっと止めてあげられなかったのかな?

あの日どうしてもっと私は君のことをわかってあげられなかったのかな?


私の心は簡単に折れてしまうほど、弱いのは君も知っている。

力が弱いとか強いとかそんなんじゃないんだ。

そんなの私と君との関係に必要ない。必要なのは大切に想う心。


その心が私には足りなかった。

君はきっとその心を持っていただろう。


でも、離れた方がいいって思ったんだ。

でもそんな事なかった。何年前のことを私は今も後悔している。

“後悔”

たった一匹の猫にそんだけ想うなんてバッカみたい。


最初は誰もが言うだろうね。

だけど、私はそうは思わないよ。その一匹の猫はとても暖かくて優しい感じがしていたんだよ。いつも笑顔でいれたのは、君がいたから。

君がいなかったら、今頃心が壊れていたかもしれない。そんなときに君に出逢って本当に良かった。



私は君に会いたい。

君はどうですか?

私に会いたいですか?

私は会いたいです。

どうしても会いたいんです。

私は君がいつか私の瞳の中に現れることを願っています。

どうしても会えないなら、

その時は風に伝えて下さい。

会えるなら、君の居場所を教えてください。

猫は1、2週間もすればいつも一緒にいた人を忘れてしまう。

そう聞いていますが、

私はそうは思いません。

もし、忘れたなら

もう一度出会いましょう。

もう一度最初から思い出を作りなおしていこう。

こんな私でも許してくれますか?

こんな弱い私でも…

あなたを捨てた私を許してくれますか?

許さなくてもいい。

許してくれなくてもいいと思えるのは

君だからだよ。

私は私。

君は君。

あの日から何も変わってない。

変わっていても、私は君を見つける。

そのときは、

涙を流してもいい?

そのときは、

泣いてもいい?

自分を見失うくらい、

泣き狂ってもいい?

そんなことも思えるのも私が君を大切に思っている証拠って、

信じてくれる?

私は君を捨てたことは一生忘れはしない。

君と過ごした日々を一生忘れなんかしない。

約束しよう。

私が君を忘れないこと。

君に会うまで涙なんて流さないこと。





私はあの日君がいなくなった日から誓ったよ。

簡単なことじゃない。

そんなこと分かってる。

だけど、私は君と約束したから誓うんだ。



もし、会えたなら抱きしめたい。

小さな身体を苦しいくらい抱きしめてしまうかもしれないけど、

君はどう思うかな?びっくりするかな?

でも私は嬉しさでいっぱいになるかもしれないね。

それが私だから。

それが私の本当の心だから。



あの名を呼べば、君は振り向いてくれるのかな?


“つばさ”



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