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第15話 早くも4階層

 蔦を切ることに失敗したホルンさんは慌てて俺を支えに手を伸ばした。だけどそれは少し遅く、俺と俺を支えていた結奈さんはモックンに引っ張られボス部屋へと強制的に連れていかれることになった。


「ヨシオ様! ユイナさんっ」


 後ろのほうからホルンさんの声が聞こえるがその声もだんだんと遠くなっていく。


「ぐぼふっ」

「きゃっ」


 地面に叩きつけられてちょっと息が苦しい。さらにその上に結奈さんまで飛び込んでくるもんだから衝撃が2倍だ。痛む体と苦しい息、チラつく視界から見えた俺の使った魔法はこぶし大ほどの火に包まれた石だった。


「ヨシオ様…」

「由雄様っ」

「うぅ…重い、痛い…えーと『治癒』」

「ああすみませんっ」


 呼吸が落ち着いてからやっと俺は『治癒』を使用した。どうやら結奈さんが俺の上にいたから俺は魔法にあたることがなく、叩きつけられたダメージだけですんだようだ。というか自分の魔法に当たる仕様はどうにかならないものだろうか?


「あれ…そういえばホルンさんもいるじゃないか」

「はい、手が届かなかったので糸で追いかけました」


 なるほど…? いまいちよくわからないけどどうやらボス部屋の入り口へ周ったわけではないらしい。


「…とそうだモックンは?」


 慌てて起き上がり周りを見渡すがすでにモックンの姿はなく、宝箱が3つ並んでいた。どうやら倒せたらしい。というか元から前の威力でも倒せていたので問題はなかったのだが、ちゃんととどめを指すところを見れなかったので、魔法の威力がいまいちわからなかったのが残念だ。


「魔法ってすごいのですね…あの大木が粉砕されていましたよ!」

「粉砕…」


 あれー? 前の威力だと火が燃え移って燃えたって感じだったけど…粉砕? 岩で砕いたってことなのか。火の要素はどこへ行ったんだと聞きたいが見ていなかったので確認出来ないな…まあいいか。


「宝箱回収して次いこうか…」

「「はいっ」」


 2人は元気だな…というか体力ありまくりだよな。4階層は確かゴブリンだったっけ…ホルンさんは大丈夫だと思うが結奈さんはどうだろうかねぇ。


 タッチパネルを操作し俺たちは4階層へと移動をした。ちなみに宝箱の中身はスキルスクロールが2つと回復剤だった。微妙にハズレな気がするのだがやっぱりあれだろうか。すでに攻略した俺がとどめを指した結果ってやつ。もしそうだとしたら2人には悪いことをしたな。まあ終わったことはどうしようもないのだけども。


「さあヨシオ様この階層の説明をお願いします」

「ああそうだな。この階層は…」


 俺は2人のこの階層の魔物がゴブリンであることとボス部屋までの道のりを教える。ゴブリンという言葉を聞いた2人はそろって顔をしかめていた。

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