表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

13/37

第13話 強い2人

 とりあえず俺はホルンさんに浮き輪を縛り付けなんとか水中から陸へとあげた。中々来ない俺たちにしびれを切らしていた結奈さんが驚いて手伝ってくれる。仲が悪いと言っても怪我をして欲しいとか思っているわけじゃないようで安心した。


「由雄様、人工呼吸が必要です」

「やるなら結奈さんがやってよ」

「……」


 緊急時なので必要なことはわかっているのだが、少し迷っているみたいだ。仕方ないな…というか健太と同じようなこというなよっ


「『治癒』」


 以前ファーナさんに使ったように治癒で今の状態を癒してやる。するとホルンさんはすぐにせき込み目を開けた。俺が使った『治癒』を見て結奈さんは目を輝かせる。


「…騙されました」

「違うよ。ホルンさんの武器がいけないんだよ。というか武器出しっぱなしなの? よく見えないからしまっているものだと思ってたんだけど…」

「私の武器が触れるだけで壊れるなんて…とても脆い道具だったのですね。申し訳ありません」


 体を起こし座り込んでいるホルンさんが申し訳なさそうに頭を下げてきた。俺も説明不足だったのだからお互い様なのでそのことを話すとやっと頭を上げてくれた。


「気を取り直してダンジョン攻略始めましょう」

「そうだな」

「よろしくお願いします、ヨシオ様」


 今日は前回のように走り出さないように最初に言っておいて生息している魔物の情報を教え、地図で道を確認する。前回手に入れた刀を持っている結奈さんは前よりも楽しそうに目を輝かせながら話を聞いていた。逆にホルンさんは神妙な顔をして考え込んでいる。ちなみに武器とスキル≪居合切り≫は結奈さんが、皮の胸当てはホルンさんがメイド服の上から付けている。アタックブーストもホルンさんが持って行き、俺が魔法だ。『プチメテオ』に合成してランクを上げた。まだ試し打ちはしていないが前より威力が上がったことは間違いないだろう。


「はっ!」


 いつの間にか向かって来ていた子豚みたいな魔物、トンヤーを結奈さんが切り捨てた。鞘から抜き出す刀の動きが光のラインのようになって三日月を作り上げる。カチンと音がしたかと思うとすでに結奈さんは刀を鞘に納めた後だ。なんていうか振りが早くてよくわからなかったのだが、あれが『居合切り』なのだろうか?


「プギイイィッ」


 その直後背後から獣の声が上がった。振り向くと細切れになった猪みたいな魔物のイノランタが…すぐに消えるとはいえ少しグロイ。


「ヨシオ様、よそ見は危険です」

「ソウデスネ…」


 キラリと光る糸を張り巡らせたホルンさんに怒られた…やっぱその武器コワイネ。

 そのまま2人は俺の前を歩き、走らないけれどもすごい勢いで魔物を倒して行くのだった。相変わらず俺はアイテム拾いしてるんだけどね…


 


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ