燦然の彼方
魔法を使える少年は間違いなく選ばれた人間であった。それを無闇に振るわないだけの良心もあった。けれども彼は幸福に生きるだけの器用さを持たず、また多くの人間が備えているはずの小賢しさもなかった。無関係な人間は美談に涙を流し、曇った目で断言する。それは優しさであると。
果たしてその優しさは何を生むのか。皆に囲まれる幸福か。搾取される不幸か。
物語は――人生は、妥当な結末へと収束する。
果たしてその優しさは何を生むのか。皆に囲まれる幸福か。搾取される不幸か。
物語は――人生は、妥当な結末へと収束する。
序 歪んだ、あるいは歪められた少年
2019/04/04 04:18
(改)
一 輝かしい始まり
2019/04/07 15:48
(改)