夢の始まり
目を開けるとそこは..................暗闇だった。
真っ暗だ。目を開けても閉じても真っ暗だ。
(俺の部屋、こんなに暗かったっけ? とりあえず、電気つけよ。)
手探りで電気のスイッチがある場所を探す。
(あれ、確かこの辺に......ないな。というか、壁やら床やらがしっとりと湿っている気がする。それに大分広い。俺の部屋にしては広すぎる。ここどこだ?)しばらく悩んだ結果、一つの解にたどり着いた。(ふっ、わかったぞ。これはあれだな。夢とかいうやつだな。そうに決まってる。しっかしこんなにリアルな夢見たのの初めてだ。)
そう、リアルだったんだ、すごく。手から伝わる感覚や、自分の体を動かしている感覚も。それに意識もしっかりしている。
(それにしても暇だな。真っ暗で何も見えないしすることもない。なにかイベント起こんねーかな。)
そんなことを考えていると、遠くから何か音が聞こえてきた。おぉ、イベントだ! これは、人の足音だ。音のする方をしばらく見つめていると、しだいにぼんやりと灯りが見えてきた。続いて会話も聞こえてくる。
「それにしても何にもいないねー。本当にここで合ってるの?」
「そのはずなんだが...確かに何もねーな。」
「やっぱり無駄足だったんだよ。もう帰ろ?」
「せっかくここまできたのに、なんの収穫もなしか。ついてn......おい、なんかいるぞ!」
入ってきたのは男女の二人組だ。女のほうは非常に美人さんだ。見た目は高校生くらいで、金髪の長髪を携えている。肌は浅黒で印象はとても無邪気な感じだ。黒い露出度の高い服を着ていて、なんとも魅力的だ。対して男の方は、中年のおっさんだ。髪は白と黒が混じっていてボサボサだ。手入れをしていないのだろう。無精ひげを生やし、ぼろぼろのマントを羽織って松明を掲げている。
(このご時世に松明? いや、夢だったそうだった。夢なら仕方ないよな。それにしても彼女は美人だな。今まで見たことないレベルだ。この夢サイコー)
この夢始まって以来、初めての興奮。夢でも現実でも、かわいい子を見れば気分は上がるものなのだ。そんなことを考えていると、彼らが何やら発見したらしい。
「敵なの?」
「いや、分からん。ただ黙ってこちらを見ている。」
「敵意は感じる?」
「分からんな。ただ、急にオーラをまといやがった。Aクラスはあるぞ。」
「A!? やっぱり報告は正しかったんだね。それでどうする?」
「仕事だからな、とりあえず接触してみよう。敵対反応を示された場合、可能なら生け捕り、無理なら討伐だ。」
「了解。」
「行くぞ。油断はしないでくれよ。」
何かを見つけた後、急に二人の声に緊迫感が出たな。何か危険なものを発見したらしい。Aクラスとか言っている。何の事だろか。二人がどんどん近づいてくる。
(あれ、危険なものに接触しようとしてるんでしょ? 何で近づいてくるんだ? まさか俺の近くにいるのか? どこだ、どこにいる?)
焦って周囲を見渡していると、足音がすぐ近くで止まった。そして、声をかけられた。
初めまして。toshiと申します。
初めて小説投稿しました。感想とかくれると嬉しいです。これから連載していくので、よければお付き合いください。