NIGHTMARISH INVASION Ⅱ
三人が雨の中地を踏み締めて城下街に辿り着いた時にはもうエデンの手が及んでいた。
逃げ惑う民を容赦無く襲う黒い怪物。なるほど、あれが例の悪魔というやつか。
エースは先程閃光を放ったグローブ嵌めて悪魔達を次々と撃退していく。彼らには悪魔と戦える程の実力があるのは確かである。
ダイスの目に応じて多彩なる攻撃を繰り出すジュリア、グローブによる打撃攻撃によって相手を撃破するエース、そして唯一属性を持つシオン。
この戦場において彼らに競り合える実力を持った者はいない。まさに無双である。
しかし、状況は一変することとなる。地面から突如うねるように木の根が現れた。それは生き物のようにうごめきエースの脚を捕らえる。
「な、なんだこいつは!?」
「みぃつけた…あかんなぁ…勝手に悪魔達を倒したら。」
先程ジュリアが感じ取った魔力はセルのものであった。不敵な笑みの裏にはとてつもなく邪悪な何かが渦巻いていた。
一瞬でも気を抜いたら容赦無く殺されるにちがいない…!!
「おい、あんた達は何でここを奇襲する!!」
「モーファ様の使命や…私怨はあらへん、せやけど君らもこの子達の餌食になってもらうで!!」
くる…!!