A PERFECT MADNESS Ⅳ
スタークは剣を握りしめて走りだし、アルフレッドの目の前にまで距離を縮めて体を突いた。
しかし、敵はもうその場にはいなかった。一瞬にして背後に回り先端が鋭利な長槍で反撃をする。速い…!全く目に止まらない!!
「いってー!そんないきなりマジでやるか!?えぇ?」
「悪いねぇ…残された時間はあまりないんだよ。ちゃちゃっと終わらせないとさ、ダメなんだなぁ…これが。」
アルフレッドは槍を振り回しだした。するとその中心から風が吹きはじめた。まるで竜巻がうねるような激しさである。あれに飲み込まれたらただでは済まないだろう。
疾風飛翔天流…ルドゼラ!!
アルフレッドがそう唱え、全力で槍を前方へと突き出した。先程の竜巻が集合し、一つの大竜巻となりスタークに襲い掛かり、彼は石の壁にたたき付けられた。その力は周囲の建物の壁や屋根を破壊するほどである。
「ありゃ…やり過ぎたかな?そこの君、逃げるなら逃げなさいな。スタークはもうダメみ…」
突如、大広間に前触れもなく雷が降ってきた。これは偶然ではない。自然なものではない。降ってきたんじゃない、降らせたんだ。
あいつはまだ生きているんだ。
「待たせたな。さぁて…こっからがショータイムさ!!」