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THE TEAR OF WORLD  作者: FRONTIER
SCARLET XXX
89/110

NIGHTMARISH INVASION

夜はさらに更け、小動物の死骸を求めている飢えた獣が徘徊する時刻となっていた。


かつてこの獣達はネリスト城の警備として活躍していたが、城に帯びている魔力に長期間当てられて狂犬と化してしまった。


この地域では動物の殺生、束縛、危害を加える行為は罪となるため、こうして野放しとされているのである。


この法律を撤廃する意見が多く寄せられているが一向に実行される様子が見られない。




「はぁ、いい加減こいつらどうにかならないのかよ。見てらんないぜ。」




「何かこう…国の情勢が一辺する程の被害が出ない限り政府は動かないだろうねぇ。」



三人はただひたすら夜の郊外を散策していた。彼らには帰る居場所はない。こうして悠々とした旅を続けているのである。



シオンは先程から天空を見上げていた。今宵は星など皆無である。しかし、彼はずっと見上げていた。



どこか、異変を感じた。






「さぁて…用意出来とるか?」



城下街から約2km離れた広大な草原に突如登場したのはセルを筆頭としたエデンであった。


百を越える悪魔とNo.11〜20が数人という強力な軍勢である。





「ほな、頼みますわ。」



セルは下級兵を従わせてネリスト城へと向かっていく。


緊迫感が高まる中住人達はただならぬ予感を察して続々と民家から出てうろたえる。



ジュリア達が城下街へと向かおうとした時、背後から凄まじい魔力を感じた。




「あんた達…まさか…」




「我々はエデンだ。命令に従って、この地域を支配するために来た。邪魔をするなら容赦はしないぞ!!」



サードクラスにも満たない番号を持った兵士達が現れ、剣槍などの武器を所持していた。おそらく戦闘は回避出来ない。




「てめぇら…喧嘩売った相手が悪かったな。くらいな、仙光!」



エースが掌を前方にかざし、そこから視界を完全に妨害するほど強力な閃光が繰り出された。すると兵士達は一斉に気絶してしまった。




「おかしい…さっきの不気味な魔力はどこへ行ったんだい?」



ジュリアは周囲を見渡したが異変は見られない。だが、相手はあのエデンだ。油断は出来ない。



突然城下街から爆発音のような衝撃が響く。手遅れだったか…!?



三人は性急にネリスト城下街に駆け付けていった。


悪夢のような小夜はまだまだ終わらない…。


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