DEADLY CONFUSION Ⅱ
アランは柔軟にさせるようにゆっくりと体を動かし、徐に大きな鎌を取り出す。おそらく魔力と思われる物が黒い煙へと変形を遂げている。なんて邪悪なんだ…!!
そしてそれを片手にした彼の形相が変わる。まるで血肉に飢えた獣のように…!!
「いくぜ…気を抜かないでくれよ。」
凄まじい勢いで迫るアランに対して思わず反射的に剣を前に出す。
迅速かつ強靭な一撃によって聖煌剣にひびが入ってしまう。
まさか…僕はこいつとまともに戦うことすら出来ないのか…!!
ファーストクラスのやつは皆ここまで強いのだろうか。すかさず蹴りなどの打撃攻撃を繰り出される。
肋骨が数本折れてもおかしくはない力である。
なす術もなく血を吐き出して地に倒れ込む。
「わるいね…すぐ楽にしてやるよ。」
大鎌を振りかざした彼の背後を灼熱の炎が襲い掛かる。瞬時に回避したがその次の瞬間に炎の中から現れたのは炎をまとったクローをはめたドルコンだった。
「くっ…!!」
「ユーの相手はミーなの…さ。そら、まだまだいくぞ!!」
クローによって一撃を与えたが、再びしかけた攻撃は難無く回避されてしまった。
「ほう…ユーの戦闘力はたいしたものだな。まさか一撃目の滅業焔を避けられるとは思っていなかったよ。」
「そりゃどうも…。てかあんた魔人旅団の面子かい?」
「イエス、いかにも。」
「……ラッキーじゃん♪いっぺんに魔人まで殺れるなんてさ!!」