GET RID OF DESPAIR Ⅱ
牢を脱出した後、アレンは曲がり角を次々と進んでいく。建物の構造がわからない以上、先に構造を把握しなければならない。
さらに進んだ時、奥から警備兵が出現した。しかしながら、その中に一人だけ異なる制服を身にまとっていた。
そういえばあいつは…グロリア達の中にいた兵士だった。あの時は顔しか見なかったけれど、無論高い魔力を持っているだろう。
「やぁ、脱獄かい?」
「僕はやらなきゃいけないことがあるんだ。そこをどけよ!」
「あはは!そう言われて退く兵士がどこにいるんだい?
僕の名前はリーガル・ヴァイオレット。僕は…炎使いだ!!」
魔力が向上し、複数の火玉が浮遊しだす。あれはいったい…??
身構えて攻撃に対し回避を狙う。するとリーガルは火玉を勢いよく飛ばした。
それは回避できない大きさでも速度でもない。しかしながら、火玉は軌道を変えてアレンに攻撃を与えた。
「ぐぁ…!!?」
「あはは!僕の能力…焔車はこの火玉を自在に操ることが出来るんだ。」
「くっ…ずいぶんと親切なんだね。」
「あぁ…僕の能力を知ったところで勝機はないからね。ハンディというやつさ!」
リーガルは高らかに笑い声を揚げて余裕の態度を見せる。たしかに、彼の魔力、そして戦闘能力は高いようだ。
しかし、彼は自分の力に溺れているらしい。つまり、彼の弱点はそこにある。弱点をついて、聖煌剣の攻撃を与えれば……勝てる!!
策略を練ったけれども、リーガルは隙を一切作らない戦い方である。どうやら平和軍の上位兵は相当戦闘慣れしてあるようである。
火玉はさらに大きさを増していき、とても手に負えられない…!!どうする…!?
アレンが次の一手に迷っていた時、異次元で三日間行った修行をふと想起した。
リースの戦いを経て、戦闘のパターンを覚えたはずだ。あの時、彼女は様々な戦い方を駆使していた。その中には、リーガルのやり方に似たものもあった。
それなら…回避策はこれだ…!!
「あはは!まだやるのかい?おとなしく牢にいれば安全なのにさ!!」
「まだやるよ。あんたを倒せるからね。」