SHUDDER WITH FEAR Ⅱ
ビアンカが前に言っていた平和軍…それにかつて彼女の恋人が所属していたらしい。なるほどたしかに以前の彼女は軍からは同情される立場だったかもしれない。だが、今になっては彼女はエデンに所属していた者……つまりは完全な敵なのだ。
リーダー格の男が腰に下げていた剣の柄に手を添えると、周囲の者達も皆それぞれ武器を手にし始めた。
この状況をどう回避するか…そのために頭脳をフル回転させるが…どうしても一つしか思い浮かばない。無論、いわゆる強攻策というやつだ。
しかし、ビアンカの様子からしてそれは不可能かもしれない。何故なら、彼女は俯いたまま何も言葉を発しないからだ。
何も…できないのかよ…!!
「小僧、失せたまえ。これは貴様には関係のないこと…妨害するようならば、それなりの罰を受けなければならない。」
「ビアンカは…今はもうあんなやつらの仲間じゃない。僕の仲間だ!」
「そうか…皆は手出ししなくていい。私が始末してみせよう。」
ゆっくりと、その腰から取り出したのは先端が蒼い剣だった。アレンのものに比べて細い刀身が特徴的である。
ここはなんとしても勝たなければならない。ビアンカを助けだすんだ。
聖煌剣を握りしめ、戦いに挑もうとした時にビアンカが精一杯の声で警告を促した。
「逃げて!!アレン!!その人は…!!」
「どこを見ている?貴様の瞳に映すのは彼女ではない。己の弱さ、そして驕りを省みるがいい。」
男は剣先から蒼い雷を放つ。それはとても回避出来るような速度ではない。対抗出来ずに雷はそのまま身体に直撃した。
これは…いったいなんだ??まるで力が違う…。昨日戦ったリンセイというやつとは比べ物にならない。
危険が迫っていたが、手にたしかに脈を打つ鼓動が伝わった。それは…聖煌剣と僕が共鳴しているようだった。
そうだ、僕はこんなところで負けられない…ビアンカを奪還するんだ!!
「うぉおおおっ!!!」
「ほう…まだ戦うつもりか。仕方ない…なるべく殺したくはなかった。」