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THE TEAR OF WORLD  作者: FRONTIER
MIDNIGHT PARTY
27/110

THE PAST Ⅴ

平和軍は異界の治安を守るために選抜されたため、戦闘力はずば抜けて高い。しかし、そんな彼らにこの魔人旅団は互角…それ以上の実力を持っているのである。



レオンが再起不能なまでに追い込まれた時、マルクス隊長は決死に力を尽くしたが、ラットの能力を前にして命を失ってしまった。



その光景を辛うじて目の当たりにしたレオンはゆっくりと立ち上がり、ラットを呼びかけた。






「なんだよ…まだ生きてんじゃん。」




「まだ…死ぬわけにはいかないんだよ。愛する…人がいるからな。」



その時、後方から自分を呼ぶ女性の叫びが聞こえた。それはビアンカにも似ていたが、彼女は避難してここにはいない、戻ってくるはずがない。


しかし、それは紛れも無く彼女の声だった。





「レオン…!!」




「……あはっ…あの人から殺してやる…」





しまった…!一瞬の隙をついてラットは猛る複数の毒蛇をビアンカに仕向ける。それらはいまにも彼女を襲いかかろうとした。






「……………っ!?」




目の前には身代わりとなり蛇に噛まれ猛毒に蝕まれたレオンが立ちはだかっていた。彼はすぐに毒によって身体の自由を失い、そして右手のグローブをラットに向ける。





「なんのまねだい?」




「………誰が…俺のグローブは二つの能力を持っていると言った…?



このグローブは…三つの能力を持っている…」






第三の能力、それは相手の体を大きな手の形をした魔力により圧迫し仕留める。これを受けたラットはもがき苦しみ、倒れてしまった。




ようやく旅団を倒した…これで落着すると思われていた。だが、レオンの様子が明らかにおかしい。まさか…先程の猛毒におかされたからだろうか。






「は…はは……この蛇の猛毒にはね…悪魔になるための促進薬としての働きをするのさ…。


そして、悪魔になった彼は…君を殺すよ。あはーははははっ!!!!!」




吐血をしたラットはそのまま倒れ、とうとう息絶えた。しかしまだ終わったわけではない。それからレオンはいっそう激しく苦しみ、ついには紅い体をした悪魔へと変化してしまった……。

 

 


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