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THE TEAR OF WORLD  作者: FRONTIER
MIDNIGHT PARTY
23/110

THE PAST






貴方に会えたのは奇跡でしょうか。




何も言ってくれないけれども、貴方はお元気ですか?貴方は幸せですか?





どうか、私に教えてください。





出会いが奇跡ならば、こうなるのは必然だったのでしょうか…?

 

 

 






今となっては五年前……思えば、この日は肌寒い気温で、夜遅く街路には一人たりとも歩く人はいなかった。その中でビアンカは黙々と歩いていた。



異界は人間の住む世界とさほど変わらず、街灯もあれば石畳の道もある。強いて違うところを挙げるならば…







「へっへっへ…よお、姉ちゃん。こんなところでなあにしてんだ?」




「あら…ごろつきには興味ないの、ゴメンね♪」



ごろつきの間を通ろうとした時、彼は通せん坊のように腕を壁に押し付けてビアンカに近づく。汚らしく生えた髭にまた嫌悪感を覚える。




その時、後ろから茶色のコートに身を包んだ男がこちらへと近づいてくる。彼は二人の前で立ち止まり、睨みつけるごろつきの胸倉を掴みそのまま殴りとばす。




「ぐっ……てめぇ!!」




「失せろ、俺の目が黒いうちにな。」




「な、なめんな!!!」





ごろつきは隠し持っていたナイフを手にする。怯まずに男ははめていた右の手袋のを外す。さらに右手は鋼でつくられたグローブをはめていた。



ナイフで襲いかかってきた時、男は右手を前にかざした。すると手が光り輝き、消えた時には既にごろつきは切り傷だらけで倒れていた。




「ほらよ、二度と近づくなよ。」



回復薬のカプセルを倒れている男へ放り投げ、ビアンカのかじかんだ手を握りしめ夜の街を駆け出した。




彼の名前はレオン・レスターク。異界の秩序を守る警察部隊「平和軍」に所属する隊長であり…



ビアンカ・アンデリカの恋人であった。


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