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THE TEAR OF WORLD  作者: FRONTIER
MIDNIGHT PARTY
22/110

CHILDISH MIND Ⅲ

「な……ビアンカさん…!?」




「また会ったわね…アレン君。今度はあたしに恩を返させてちょうだい。」






炎はさらに猛るように燃え盛り、それは勢いづいてフィリアに襲いかかる。


対抗する彼女は大斧を前に置いて盾のようにして炎を防ぐ。しかし今の攻撃は囮にすぎなかった。炎が消えた時、ビアンカは剣を大きく振り上げ、大斧に打撃を与えた。


するとひびがますます大きくなっていき破壊した。どうやらフィリアはもはや武器を持っていないようだ。



王手をかけるが、それを仲裁したのは冷酷な表情のままのキースだった。彼女を見つめ、そして背向ける。








「………戻るぞ。」




「ま、待って!!どうしてあなたは組織に入ったの!?あなたは…!!」





空間が裂けて、中に空洞が続いている。これは移動空間と呼ばれ、異界での移動手段の一つである。


何も言わずにキース達はその中へと退避し、そのまま空間は元に戻った。なんとか危機を免れたが、スタークは起き上がらずに瓦礫に押し潰されたままだった。



アレンとビアンカは直ぐさま協力して瓦礫を除く。しばらくしてスタークの姿が現れ、ゆっくりと起きたが立ち上がる気力がないようだ。




「ちくしょう……やられたか……」




「スターク…これを飲んで。」



ビアンカは回復薬をいくつか所持していた。ここに駆け付ける際にくすねてきたらしい。どうあれこれでスタークの応急処置は済んだ。


彼は薄々気づいていた。もしさっきの一撃がフィリアでなくキースによる攻撃だったとしたら、おそらく死んでいたことに。





「……ビアンカちゃん、どうして戻ってきた?」




「あたしは…またあなたに助けられたから…また、あの日のように……」





彼女は先程回復薬をもらった時、数年前の出来事を思い出していた。あれは…雪解けが始まりつつあった季節のことだった…。


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