CHILDISH MIND
シアタールームの奥は、またエレベーターへと続く一本道だった。何か特別な仕掛けがあるようにも見えない。彼らは用心しながらもエレベーターに乗り、それは自動的に上に昇っていき、12階で止まり扉が開いた…。
そこは何の変哲のない部屋で、中には誰もいない。ただ、奥には扉が二つあった。どちらかが本物の扉なのだろうか。
「どっちに行こう…」
「お前が決めな。」
「えっ…じゃあ……左に行こう!!」
左の扉を開け、そのまま突き進む。そこは案の定簡単に通れそうな道ではなかった。様々な武器を持った複数の悪魔がいたのだ。
スタークは直ぐさま駆けて飛び上がり、そのまま剣を振り下ろす。もはやただの悪魔は彼にとって雑魚同然である。
あっという間に悪魔達はやられて砂に還る。しかしこれで終わりではなかった。どこかで人の気配がする…。奥から足音が聞こえてきて、それはとうとう姿を現した。
「あー!すたーくとあれんだ!」
彼らを指してきたのは、小さな少女だった。彼女の名はフィリア・レジストブルク。
「なんだぁ…?誰かと思えば、ガキんちょか。」
「なにぃっ!フィリアのこと馬鹿にすんなぁ〜!実はね〜バギーのおじいちゃんからのめーれいで、あなた達をやっつけないといけないの。」
「へぇ、どうやって?」
「こーやって。」
フィリアは斧を取り出した。しかしそれはどう見てもレプリカである。彼女は軽やかな歌のような呪文を唱える。するとサイズがどんどん大きくなっていき、最終的には巨大な斧へと変化した。
とても女の子が持てる重さではない。それなのに彼女は軽々と手にし、スタークに迫る。
「おぉ…!!やるなぁ、ガキんちょ!!」
「えーいっ!グランドシェイカー!!」
斧を地面にたたき付けると、大きな地震がタワーを揺らした。あまりの揺れにスタークは転んでしまう。
その隙を彼女は見逃さない。彼の前で大斧を大きく振り上げる。この子…強い!!!