THE MALEDICTION OF ALLEN'S GODDESS Ⅲ
レンブラントは滑稽な形をした銃を取り出す。実は今までこいつの能力をろくに見たことがない。つまり、実力は未知数である。とりあえずは様子見といこう…
にやりと笑い発砲した時、銃口からどろどろの液体が流れ出てきた。しかも一つだけではない。次々と無尽蔵に出現してくる。
「くくく…これは私の魔力で造られたしもべ達だ。さぁ、ゆけ!」
号令とともに複数の流動体はスタークに迫っていく。それらをひたすら剣で攻撃しても何度も分裂を繰り返す。そしてそれらは中央に集合し、一つにまとまり巨大化する。
「どうだ…スターク、負けを認めるんだ!そして私の研究材料となれ!君の中の魔……」
レンブラントが言葉を言い切る前にスタークは瞬時に間合いを詰め、彼の口元を片手で掴み、それ以上は言わない約束だと言い捨て座席にたたき付けた。
しかも巨大流動体は剣による渾身の一撃で分散していった。何もかも瞬間的出来事である。
「く…やるね。だけど、私にはまだ策が山ほどあるんたよ。次の策は…やはりこいつにかぎる!」
するとアレンが再び動きだし、そして剣を自分の首に突き付ける。なんとも卑劣な手段である。しかしレンブラントの表情は血に飢えた悪魔のような笑みを浮かべているだけだ。
「ちっ…どこまでもきたねぇ野郎だ。」
「………ふん、無駄口を叩く余裕があるなら自分の心配をしたらどうだい?」
「なんだぁ?俺が死ぬような言い方しやがって!」
「ご名答。君は私を倒すことは出来ない。こいつの命は私の手の中にあるのだからね…」
「はっ…そいつ、お前だけが操れると思うなよ。
もう一度言う。アレンを操れるのがお前だけだと思うなよ。」