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THE TEAR OF WORLD  作者: FRONTIER
SCARLET XXX
102/110

DARING CHALLENGERS X

キューブ内部での戦闘によって起こる震動は外にいるアレンたちにも伝わっていた。その場にいる誰もが壮絶な戦いが行われていることを想像していた。総帥のラストはただ冷静に見つめながら気づいたのである。スタークはスルガにも匹敵する程の実力者だということに…!!



スルガは更に球体の数を増加させ、とうとう回避すら出来ないほどの量になっていく。しかしそれらを一度に相手にしているとスルガによる攻撃を受けてしまう。一撃与えたものの劣勢であることには変わりはない。そしてスタークはふらつき始め、魔力も弱まっていく。




「ハハッ!さっきの勢いはどうしたんだよ。やっぱり、俺様の戦術には勝てねぇみたいだなぁ!?」


スタークは息を切らしたまま何も発することなく立ち尽くしていたが、暫く経って魔力が再び上がり地響きさえ起こる。彼が大声を揚げたことによって周囲に魔力の波動が拡散して球体は次々と破裂していく。




「遊びは終わりだぜ。」




「おもしれぇ!覚悟しやがれッ!!」




互いに剣による攻撃を仕掛ける。この空間にはスルガの笑い声、足踏みの音、そして二本の剣が競って軋む音がひたすら響いていた。




(くそ…こいつただの斬り合いになった途端に強くなってやがる…!魔力が上がったくらいでこんなに変わるのか?!)




スルガは焦りを感じだすと勢いが弱まっていき、その瞬間を逃すことなくスタークは攻めていく。そしてスルガが剣を離してしまった時、スタークは全魔力を剣にまとわせて斬りつけた。



スルガの体はふっとばされて大打撃を受けてしまう。そのまま意識が失くなり魔力も弱まっていった。勝負がついて剣をおさめた時に二人は元の場所へと戻り、全ての勝負が終わった為キューブは機能しなくなる。


こうして全ての戦いにおいてスタークらは勝利した。そしてラストは手を組んだまま前に歩んでゆき笑みを浮かべる。




「たいしたものだ。こちらは魔人化を禁じたとはいえ、我々魔人旅団の団員を倒したのだからな。」



ラストは無表情のままそう言い放つと、しばらく間を置いて口を開いた。




「それで?ドルコン、こいつらを我々と同盟を結ばせるのか。」




「イエス。エデンを倒すことには変わりはないのだから…な。ここで彼らと同盟を結ぶことでミーたちの利益にもなるだろう。」



しかし、それに不満を抱いている者もいた。それはスタークである。彼はアジトに設備されていた椅子を蹴り飛ばして大声で叫ぶ。




「てめぇら、勘違いしてねぇか?これは同盟じゃない、俺達がてめぇら魔人旅団を利用する立場だ。」




「ふん、面白い。だが…」





その時、誰もが感じた。重々しく、狂ったような禍々しい魔力を…



それは、ここから遠く離れたネリスト大陸から感じられた。それは間違いなくエデンの者によるものだった。


「たいしたものだ。こちらは魔人化を禁じたとはいえ、我々魔人旅団の団員を倒したのだからな。」



ラストは無表情のままそう言い放つと、しばらく間を置いて口を開いた。




「それで?ドルコン、こいつらを我々と同盟を結ばせるのか。」




「イエス。エデンを倒すことには変わりはないのだから…な。ここで彼らと同盟を結ぶことでミーたちの利益にもなるだろう。」



しかし、それに不満を抱いている者もいた。それはスタークである。彼はアジトに設備されていた椅子を蹴り飛ばして大声で叫ぶ。




「てめぇら、勘違いしてねぇか?これは同盟じゃない、俺達がてめぇら魔人旅団を利用する立場だ。」




「ふん、面白い。だが…」





その時、誰もが感じた。重々しく、狂ったような禍々しい魔力を…



それは、ここから遠く離れたネリスト大陸から感じられた。それは間違いなくエデンの者によるものだった。それは…ファーストクラスのエリオット・アンリである…!!


状況は一変した。これから更に過酷な激戦地へと向かうことは免れない。その後スタークはラストに現地へと向かう為にリサの瞬間移転能力の利用を交渉した。



「いいだろう。ならばこれならどうだ。今からお前達をネリスト大陸へと移転させる。そこにいるエデンを撃退した後に、我々はお前達に従う。」




「いいねぇ…ワクワクするぜ。」




リサによる能力によってスターク、アレン、ビアンカ、アルフレッド、マリオがネリスト大陸に移転された。目指すはグランドバレー、数日前に壊滅寸前に追いやられた場所である。今はまだ、彼らが相手をするファーストクラスが最凶であることに気付いていなかった。何故なら、誰も彼が戦う姿を目撃したことがないからである…!

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