プロローグ「平凡な日常」
いけるところまで、続けたいと思います。ファンタジーのつもりで書きますが、なんかずれたりしたらごめんなさい。あと、これは作者の妄想です。タイトルもそれっぽいのをつけてみました。
それが・・・あの人を守るためなら・・・
・・・物語は ある大学生が 世界の“闇”と出逢ったことから始まる 闘いの記録・・・
「・・・はぁぁー、明日は1限からかー」
と、この俺、水宮橋守は大きなため息をつく。
「なんだよ。明日だけなんだろう?僕なんか毎日1限からなんだ。まあ、自分で選んだのだから誰にも文句は言わないさ。君みたいな自分の幸福さを知らない奴にも、僕は寛大なんだ。」
辰雅・・・久遠辰雅、落ち着いているけど、どこか不思議な雰囲気をだしている彼は意味ありげな言葉を放つ。まあ、単なる嫌味なのだが、いや、むしろ幸福なのはお前のほうだろ。というのも・・・
タッタッタッタ――
と、かけてきた一人の女
「タツマサくーん!今帰り!?」
木口香代子、この女は・・・
「お、香代ちゃん。あれ?今日は授業無い日じゃなかったかね?」
そう。この女は辰雅の彼女さんだ。大学内でも指折りの・・・といってもこの大学の人数は半端じゃないからあくまで俺の主観でしかないが・・・可愛さだ。可愛らしいとは、まさにこのことだろう。
「いやー、それがさ!昨日プリントを教室に忘れたのに気づいてー今、取りにきたの!」
おーおー、いちゃつくな。今の会話でなんで抱きつく必要があるんだ!!そもそも、恋人同士仲良いからといって、友達(俺)をほったらかしにしていいわけじゃないぞ。
「それは災難だね。僕も一緒に行こうか?」
・・・・・・
「え、いいの!?じゃあ行こ!」
前言・・・いや、前思撤回。俺なんかほっといてさっさといけ、このバカップルが!!
「行こうか、あ、でも守が・・・」
「俺にかまうな!!」
あ、じゃねえよ。てかついつい思っていたことがそのまま口に出てしまった。これは少しびっくりさせてしまったか。・・・と思ったけど、また前思撤回。辰雅は何事もなかったような顔で・・・
「そうか。それでは、そうさしてもらおうかな。行こうか、香代ちゃん。」
「ごめんね!水宮橋くん。」
木口も木口で本当に俺にかまってない。いや、たしかにかまうなとは言ったけど、人間は言ったことを本気でされると、少し戸惑う・・・というか寂しい。
「俺ってそんな悲しい人間だったっけ?」
と、独り言を言った時には、すでにあのバカップルの姿はいなかった。
もちろん、といってはおかしいかもしれないが、俺にも彼女はいた。およそ3カ月の短い付き合いであったが、それはそれは楽しかった。もうあれから3カ月か。同じ3カ月でもえらく長く感じたな。まあ、別に関係がこじれたわけではない。むしろ、お互い同意のうえでの別れだった。友達としていた方が楽しい。それが彼女(といっても元彼女)の出した結論だった。俺はそれを受け止めた。ただそれだけだ。姫宮ゆうき――太陽のような美しい彼女は、俺の一番の女友達となったわけだ。
なぜこんなことを語るかって?・・・俺にもわからない。ただ言いたかった。それだけだ。
とまあ、俺は普通に大学に行って、友達がいて、付き合うだの別れるだのも経験し、サークルの先輩との飲み会や、友達とのばかみたいな話に花を咲かせる、ごくごく普通の大学1年生。そんな大学1年の冬、俺は「とある事件」いや、「とある出会い」に巻き込まれる。それは、一体どういう経緯で、どんな条件で起こったのかわからない。ただ一つ言えるのは、この出会いが俺の人生をすべからく大きく変えた、ということだ。
最初だから短く、まずは、守の日常的なシーンから、今回は短いですがこういった日常はまた出てきますので・・・ということは、完全ファンタジーじゃないのかも知れません。コメディー要素も含められたらな、とも考えているのですが、コメディーはそれはそれで別でやりたい気もしますし、悩んでいます。中途半端が一番いけないのは承知していますよ。多分^^;
ちなみに今回出てきた辰雅と香代子ですが、重要キャラにするつもりではいるのですが、当分はコメディー要因になるかと。一応設定は決まっていますので、悪しからず。
というわけで、これから徐々にストーリーが展開していきますので、どうか穏やかな目で、見てあげてください。