表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

たった3カ月だけでいい、キミに俺の彼女になってほしんだ!

作者: 七瀬





”たった3カ月だけでいい、キミに俺の彼女になってほしんだ!“




・・・そう、私は見知らぬ男性に言われる。

最初のうちは何度も断っていたのだが、あまりにもその男性が

真剣な顔で私に言うもんだから私はその男性に根負けしてしまう。

”これは多分なのだけど、訳アリなんだと直感的にそう感じた。“



『”ごめんね、無理矢理俺と付き合ってもらっちゃって!“』

『何か理由があって私に付き合ってほしいって言ったんじゃないの?』

『・・・・・・』

『たった3カ月なんて、もう訳アリじゃない!』

『俺の余命が3カ月だから、、、。』

『ひょっとして病気なの?』

『癌なんだって、それも末期がんでもう体中に転移してるらしいんだ。』

『・・・そ、そんな、』

『キミには本当に申し訳ないと想ってる! でも最後にどうしても

自分の願望を現実にしたかったんだ。』

『他に治す方法がないか私も手伝うから頑張ってよ!』

『・・・ごめん、俺はもう死ぬ覚悟ができてるから。』

『それ何? もう諦めてる訳! 生きたいって本気で想って、

諦めたなら私も何も言わないけど、そうじゃないんだったら、』

『生きたいに決まってるだろう! もう無理なんだよ、俺をもう

困らせないでくれないかな。』

『・・・ごめん、』

『俺の方こそ、大きな声出してゴメン。』

『でもどうせ付き合うなら? 楽しい想い出を作りたいよね。』

『うん! それは俺も賛成だ!』

『私が病気なんて吹っ飛ばせるぐらい幸せにしてあげる!』

『キ、キミって女性ひとは本当に凄い人だな~』

『やる時はやるのよ私って!』

『あぁ、凄く頼もしいよ。』






・・・彼はそう言って私に微笑んだ。

彼の優しそうな笑顔に、その時私は少しホッとした。

出会いは、”突然でいきなり私と付き合ってほしいって断っても

しつこく絶対に引き下がろうとしなかった彼。“

ちょっと正直、危ない男性ひとだと想っていたのだけど?

彼の事を少しづつ知っていくうちにイイ人なんだと分かった。

ただ私が彼の事を知っているのは、”末期がんで3か月後には

亡くなるという事だけ。“

それ以上私は彼の事を何も聞かなかったし。

彼も私に何も言わなかった。

それは”3ヶ月間という期間付きの恋愛だったからだと思う。“

それ以上彼に聞いても、彼はもう生きていないだろうし。

”彼の事を私が知る必要がない理由になった。“

彼も私の事を知りたいと想っていなかったのだろう。

彼から何にも私は聞かれなかった。



ただ今を二人で楽しむ事だけを心掛けて、二人だけの楽しい想い出

を作る為に彼も私も時間を費やした、彼も私との時間を物凄く楽し

んでくれていたと思う。




『”ねえ? 今度に日曜日は何処行こうか?“』

『そうだな~少し遠出をして星でも見に行かない?』

『えぇ!? 凄く良いね! 私も星をみたい!』

『じゃあ、朝早いけど大丈夫?』

『勿論! 大丈夫よ。』

『じゃあ、朝早く迎えに行くね。』

『うん!』






そんな約束も彼はもう叶える事が出来なくなっていった。

癌細胞が彼の体を貪っていたからだ。

もう歩くのも辛そうに歩く彼を見て、私は嫌な予感しかない!

彼にとって一日一日が凄く大切な時間に変わっていく。



『”そんな体で、どうしても入院しない気?“』

『しないよ、俺は最後の最後までキミと一緒に居ると決めてるんだ!』

『”私の事、悲しめたいの?“』

『えぇ!?』

『私一人で受け止められないよ、最初は全く知らない男性ひとだった

けど、今は私にとって貴方は大事な男性ひとに変わったのよ!

私を一人置いて死ぬなんて許さない、私も一緒に、、、。』

『ごめんそこまで俺はキミを追い込んでたのか、本当に済まない

俺病院に入院するよ、キミにこれ以上辛い思いをさせたくないから。』

『本当?』

『・・・うん、』

『じゃあ、明日一緒に病院に入院の手続きをしに行きましょう。』

『そうだな、分かった。』








 *








・・・彼とはこの会話が最後になってしまう。

彼は次の日、私と一緒に行くと言っていた病院には行かず、

一人で車を運転して○○の山奥にある森の中で首を吊って亡くなって

いたと警察からの電話で私は聞かされた。

彼の携帯電話の履歴に私の名前と番号がぎっしりと並んでいて、

警察も私に一番に電話するのがいいと思ったらしい。

私は直ぐに警察から連絡がきた後その場所に向かい彼の遺体を確認する。

彼の顔を見て私はその場で崩れ落ちてしまった。

涙がドバドバと溢れて止まらない。

彼の体は既に冷たくなっており顔も青白くなっていた。

私は直ぐに後悔をする!

何故あの時私は彼に入院をすすめたのか?

私が彼を追い込んだに違いないと......。

最後の最後まで私は彼と居たかったんだとこの時の私は後悔しても

悔やみきれなかった。

”彼の最後を私が看取ると彼に誓ったのに、、、。“







あれから彼が亡くなって随分と経ったけど、、、?

私は未だ彼の事が頭から離れない!

たった3カ月だったのに私は彼を本気で愛してしまっていたと知ったから。

彼の死をまだ受け入れられないまま今に至る。

こんなにも好きになれる男性ひととまた出逢えるのかな?

私の心を彼が掴んでまだ離さないままだと言うのにね。




最後まで読んでいただいてありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ