第4話「んんぅ……っ――ぁ~~~~!」
「きゃっ!? クマくん!?」
「レンちゃん……!」
力強く両肩をつかんでキスしようとしたら――唇の前に片手を当てて阻まれる・拒まれる。
「レンちゃん……?」
「ち、違うの、嫌じゃないの~……反射的に~……。けれどいきなりどうしたの~……?」
「……いきなりじゃないよ」
100分も体を見せられて、そして脱ぎだして――もう我慢できないよ・理性もたないよ。その証拠が巡条さんの股間に当たってる。僕は僕で巨乳が当たってる。どっちも脈打ってる。
「か……固い――わ~……」
「や……やわらかい……ね」
体を重ねたまま時が・動きが止まった。ドキドキは止まらない・っぱいはたまらない……。
やがて唇に当ててた手を離して見つめてくる。頬は赤い夕暮れのごとく紅に染まっていた。
「な……なに?」
「ぬ~ね~の~」
ねだるみたいに言って目を閉じて唇をすぼめた。し、していいってことですか……?
「……ごくっ」
変な唾飲み込んで意気込んで、今度は頭をぶつけないようゆっくりと――口づけた。
「んっ……ちゅっ……」
首に腕をまわして情熱的に応えてくれる。唇はぷるん・つるんとしてて甘くて優しくて……。ついばめばついばむほど味が・香が出てくる。蜜の味だ・花の香だ。か、花恋――大好きだ。
三度目の正直、ちゃんとしたキス――舌は入れないまでも長~いことちゅっちゅしました。
「…………」「…………」
ベッドに並んで腰かけて甘酸っぱい沈黙。キスは清いな・尊いな……唇はそのためにあるな。
仰向けのレンちゃんにムラっときて衝動に駆られたけど、今はもう満ち足りて肉欲はない。依然として固いままだけど、これをどうこうしたいとか思わない。余韻で・感触で頭いっぱい。巡条さんもたぶんそう。キスもだけど初めての棒の感触、うつむき加減の横顔から見て取れる。
「こ、個撮、再開しましょ~」
立って両手を壁に当ててお尻を突き出して、赤みの残る顔で振り返った。セクシー・美しー! 色んなポーズを撮らせていただいて、キッチン・玄関・風呂でも撮って――エロすぎるって!
今夜も毎夜もオカズが多すぎるって!
◎
「きゃ~~~~~~~~! や~~~~~~~~ん!」
枕に顔をうずめて脚をばたばた~! 本当はこんな貧乏くさい消音なしで叫びたいわ~!
クマくんが帰っておうちにひとりで~す。お付き合いしてひと月、最高の一日になったわ~。しちゃった~しちゃった~、キスしちゃった~! 恋人同士でちゃんとした初めてのキス~! 唇も体も重ねちゃった~! あれが――襲われるってことかしら~、ドキっとしちゃった~!
「…………」
た、拓真の――たくましかった~……。私の股間に当たってて~、ドクドクしてて~……。あれって苦しかったのかしら~? 私が……しゃ、しゃぶったり……してあげるべき~……? 男の子って~……ひとりッチ……よくするみたいだけれど~、クマくんも……い、今頃~……?
「…………」
わ、私だって・女だって……するときはするわ~……。元アイドルなのにいけないわ~……。
「ぁ……んぅ……」
クマくん……クマくん……ええ……いいわよ……好きに揉んで……そのままキスして……。
「はぁ……んふぅ……」
し、下のお口にしてくれるの~……? は、恥ずかしいけれど~……お、おねが~い……。
「ああっ……はぁん……」
拓真……拓真……! もっと……して~……! 気持ち……よくって……私……私……!
「んんぅ……っ――ぁ~~~~!」
も、もう……っちゃった~……。ベッドの上で私ったら~……変態おばさんじゃな~い……。こんなところ見られたら引かれちゃ~う・別れられちゃ~う……。けれど――シたいの~……。
『レンちゃん……僕も……シたいよ……!』
わ、わかったわ~……。妄想なら……シても……いいわよね~・捕まらないわよね~……。
またあそこに指を伸ばそうとしたら~、ルインがきてクマくんと思って見てみたら~――
一か月おめでとー
水着になってなにしてんの?
エロいことあったー?
萌々奈の返信だわ~。〝今日で一か月~〟って送ったの~、クマくんの腕を取った自撮り~。
『ありがと~、あったわ~』
『よかったじゃん』
◎
「よくないじゃん」




