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24JK  作者: 百雲美呪丸◎
八章
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第1話「芸能界は暗黒界ということで、高木に戻ってきたライトサイドの聖女とDVD観はじめる」

 今日(12月11日)でクマくんとお付き合いして一か月~。関係は良好で~す・健全で~す。公園でバトミントン、一緒にお料理・ゲーム、アイススケート――と~っても楽しかったわ~。けれど恋の・心の距離は縮まっていないの~。お付き合いする前とそんなに変わらないの~。やっぱり……ッチなことをして初めて恋人かしら~。付き合った意味も実感も増すかしら~。そうじゃなくっても危機感があって~、クマくんが萌々奈のおうちに行くようになったこと~。テスト勉強っていってもふたりきりで~、舞歌に言われたとおり本当に盗られちゃうかも~! クマくんがどう思っているかはわからないけれど~、萌々奈はきっと好きよ~、わかるわよ~! バシバシ叩くのも愛情表現で~、ちょっくらウン――なんて飾らないのも素が出せるんだわ~。だって前田くんと恋仲だった頃は~、赤崎さんほどじゃないけれど女の子女の子してたもの~。かわいく・かよわく演じなくていいなんて――真の恋人じゃな~い! ダメ~、私の恋人よ~!

 距離を縮めるために・萌々奈に盗られないために、文字どおりひと肌脱ぎ脱ぎしちゃうわ~。


「あっ、は~い」


 おうちのピンポンが鳴って玄関へ~。クマくんが来たわ~、13時ぴったりに~。


「あれ? まだ寝てた?」

「起きてるわ~!」


 パジャマは寝間着・普段着なの~! とっくに起きてばっちりお化粧して準備万端よ~? ッチな私服も考えたけれど~、あえていつもどおり~。脱いだときの衝撃がすごいかな~って。


「冗談だよ、寝起きじゃないってわかるよ。でもテストも終わって日曜だから寝てていいのに」

「彼氏が来るのにゆっくり寝ていられないわ~」


 お昼寝は好きだから今まではゆっくり――いいえ~、ぐっすり寝ていたわ~、夕方まで~。


「そ、そっか。彼――氏……」


 うつむいて赤くなっちゃって~。そうよ~、私の彼氏よ~。一か月経つのよ~、うふふふふ。


「さあ、あがってあがって~」

「うん。お、お邪魔します」


 六畳一間にご案内~。黒いダウンジャケットを脱いだらグレーのスウェットで英字・数字~。


「な、なに? ダサい?」

「そんなことないわ~、似合ってるわ~」


 男子高校生らしくっていいじゃな~い。ただね~、英字はもちろん、数字もわからないわ~。


「ちょっと大きめに58ってどういうこと~?」

「いや、僕もわからないよ……深い意味なんてないよ」


        ◎


 フィフティーエイトはさておいて。晴れてテストを乗り越えて最初のデートはDVD観賞だ。巡条さんはあのとき耳元でこう言った。『私の1stDVD――「しおりのおしり」一緒に観な~い?』観たかったヤツです! 天森栞関連は見ない・調べないを貫いてきたけど、本人が言うなら!


「見て見て~、じゃ~ん。今日のために実家から持ってきたの~」


 まあまあ大きいテレビが部屋の角に設置されてる。DVDを再生するデッキもその下にある。


「わざわざありがとう。大変だったんじゃない?」

「お父さんを使いぱしったから私はなにも~」


 使いぱしったって……。持って帰るのもお父さんぱしっちゃうという。え、持って帰るの?


「どうせなら置いとけばいいのに」

「ダメよ~、ついつい見ちゃうわ~。24歳の行き遅れおばさん高校生に娯楽は許されませ~ん」


 パソコンもテレビもなかったのは、そういう決意の表れだったんだ。それはともかく――


「行き遅れおばさん高校生って……」


 遅咲きお姉さん高校生って胸を張りましょう! なんなら発信しましょう、バズります! 〝元アイドルの美女JK〟ってテレビも来ます! そこから大ブレイクだってありえます!


「ふふっ、ありえないわよ~。それに芸能界に夢は・未練はもうないの~」


 グラドルのお仕事は好きだったけれど続かないな~って。あがいても30代前半が限界なの~。


「だから~遅ればせながら~、タカギに戻ってきました~」

「高木? …………。堅気?」


 アイドルは・芸能界は堅気じゃないんですか……? 光のしおりんも闇を見たんですか?


「ええ、真っ暗闇~。最悪ね~、ダークサイドに堕ちてスーサイド~! なんちゃって~」


 スーサイドってなに? へー、自殺なんだ。……そんな英単語は知ってるの、笑えないよ。

 芸能界は暗黒界ということで、高木に戻ってきたライトサイドの聖女とDVD観はじめる。


「グラドルデビューは2018年でね~、今から四年前、二十歳の私が出てくるからね~」


 二十歳の私よりも水着の私! い、い、いきなりみ、み、水着のレ、レ、レンちゃんが……! スカート長くて普段肌色ないのに、のっけからビキニで肌色しかない。スタイルも笑顔もいい。色白ですらりと長い四肢、腰はくびれて胸は大・尻は特大。こ、これ以上直視できない……。


「遠慮しないで見て見て~、グアムで撮ったのよ~? お空も海もとっても綺麗でしょ~? ここは入り江で人もいなくって~、ぽろりしても大丈夫ですね~って張り切っちゃってね~。めいっぱい揺らそうって走ったら本当に出ちゃったの~! 当然NGだけれど今のところ~」


 こんな特別な・贅沢なことはない。映像のグラドルその人が横にいて撮影秘話もしてくれる。白状しよう、すでにチ×チ×はギンギン。手で抑えるとバレるから、スウェットで隠してる。


「前かがみになってどうしたの~、おなか痛いの~?」

「い、いや……おなかは痛くないよ」


 ギンギンの下がパンパンで痛いんです……。もし家でひとりだったら――皆まで言わないよ。

 入り江の浜を駆けるFカップ乳揺れはなおも続く。しおりのおむねでもうたまらない……。

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