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24JK  作者: 百雲美呪丸◎
七章
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第9話「不倫ってありぃ・なしぃ?」

「裸足のせぇやん。靴下履いてたらめくれへんやん」

「エセ関西弁やめろ。でもまあそういうことだよな」


 左近が主張する・右京が同調する。なんなら僕も同調する、中敷きに勝ち目ある……?


「いや、中敷きのせいだからー。裸足でもめくれないの作れっての」


 開発しない・できないメーカーのせいだとして萌が言い返す。……クレーマーじみてるぞ。


「裸足で靴履くとかズボラ系。そういう女、非モテ系」

「中敷きも裸足は勘弁っしょ。生足裏とか臭すぎっしょ」


 後藤・青山がそもそも論で反撃する。そもそも裸足で靴を履くな、と。


「ズボラとか中敷きの気持ちとか知んないし。裸足でちょっと出歩くくらいオンナにもあるわ」


 そう言って巡条さんを見る(席は右から雪黒巡小佐。小は小林・佐は佐藤)。恥じ入ってる。


「夜中にたまにコンビニに行くの~……。それで帰ってきたときに~、毎回ぺろ~んって……」


 実体験だった。といって今の季節は寒いから、靴下くらい履くという。甘い物を買うという。


「カレンみたいなキレーなおばさんも裸足で靴履くんだから中敷きのせい。裸足未対応のせい」

「おばさん言うな」


 巡条さんは・24歳はおばさんか否かだったら黙ってないぞ! 小一時間しゃべり倒すぞ!

 ~だから裸足のせい・~だから中敷きのせいでその後も紛糾。becauseの水かけ論になった。


「おまえが言ってんのは結局メーカーが悪いの一点張りだろ」

「マナたちじゃなくてアディグスとかミューバランスに喧嘩売ればぁ?」


 前田・赤崎がトドメとばかりに冷や水を浴びせる。


「ああん!? テメーらが言ってんのも裸足で靴履くなってそれだけだろ! クソカップル!」


 口汚く・口うるさく口撃しだしたらもうおしまい。お兄さん・お姉さんが厳重にたしなめた。


「巡条ありがとうなー。じゃあ判定するぞー」


 判定は三者に委ねられる。くじで選ばれた教卓前の二名と先生に。納得できた側に挙手する。先生は右手を・二名は左手を挙げた。教卓から向かって右側が奴ら・左側が僕ら。つまり勝ち。1軍も怖いけどやっぱり萌が最恐だから、恨まれたくないのも判断材料になってるな……。

 思ったけど・終わったけど蒸れのせいかな。蒸れて足裏に付いてめくれるんだ。裸足だと。


「じゃあ二戦目いくぞー」


 三本勝負で二本先取制で、次も僕たち――というか萌――が勝てば、そこで優勝が決まる。今度は右京とじゃんけんさせられてパーで負けた。左隣からもパーでぱーんと背中やられた。わざわざ席を立ってレンちゃんが優しくさすってくれる一方、奴らはざわざわ話し合ってる。

 やがて赤崎があざとく・あくどく提言した。


「不倫ってありぃ・なしぃ?」


 す、すごいのぶっこんできた……! 萌が自分の机を蹴り上げた!


「ぶっ飛ばすぞゴルァ!」


 レンちゃんがすかさず後ろから抱きしめる。席を立って向かって行きそうなのを抑えてる。

 僕らはあり・奴らはなしで討論開始……。気分を害した・自分を失した黒川はふて寝した。


「不倫なんてないよねぇ。サイテぇ・サイアクぅ」

「男でも女でも有名人叩かれっからな。ないに決まってんわな」


 どの口・どの面で言ってんだクソカップル……。おまえら普通にありだろ、しらじらしい。知ってのとおり前田は元は萌と付き合ってた――のに、夏休み明け、赤崎とも付き合いだした。最初は巡条さんを狙ってて、告白するも24と明かされて引いたという。それで次点で萌という。その事実が気に入らなくて萌は巡条さんを毛嫌いしてた。相関図にすれば前田が起点になる。


    巡 ← 前 → 黒

         ↓

         赤


 十字キーで切り替えれる仲間か! 下手したらまた黒に、または巡にスイッチしかねない。


「ふ、不倫はぜんぜんありよ~。その~……ホテルさんとか~? きっと儲かるから~……」


 く、苦しすぎる! 清廉なレンちゃんが、聖レンちゃんが不倫を肯定できるわけない……。


「ホテルとか儲かるってどういうことぉ? しおりん、もしかして経験あるのぉ?」

「ありませ~ん!」


 奴らがどっと・周りがふっと笑う。無理だ、勝ち目ない。起きてくれ・助けてくれ、萌!

 小声で呼ぶも応答してくれない。僕の彼女にまた恥をかかせたくない……自ら恥をかこう。


「不倫は……ば、売名になる。叩かれて名前が売れるから……そういう意味ではあり――だ」

「売名になっても炎上して燃え尽きる系」

「名前が売れるとか一般人当てはまらないっしょ。だから――一般論? じゃないっしょ」


 うるさい爬虫類・青口紅! 身長高いんだよ、単純に怖いんだよ(後182・青168)!

 巡条さんを見てみれば、左隣の小林、そのまた隣の佐藤に話しかけてる。助けを求めてる。ふたりとも暗くて・おとなしくて、前後左右赤青に対して意見なんかまるで言えそうにない。メガネ小林は頭が良さそうで、ぽっちゃり佐藤はポテチが好きそうで、小のほうがまだしも。


「ええ……ええ……ええ~! 小林さん、いけるわ~、おねが~い」


 耳打ちで聞いてみてゴーサイン。おっとり勇気づけられて、まごまご・もごもご話しだす。


「に、日本は……人口が……漸減するので……不倫でもして……乱婚でもして……あの……」


        ◎


「肉うどん、カレーうどん、普通のおうどん、普通のおうどんね~。は~い」

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