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24JK  作者: 百雲美呪丸◎
六章
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第8話「指を切らないよう気をつけてね~、猫の手にゃ~」

「え?」

「あ……」


 ぽろっと『好き』って言って~・言われて~……なんとも言えないむずがゆ~い沈黙~……。


「お、お料理はじめましょ~」


 玄関横の小さい冷蔵庫へ~。身近な・簡単なものがいいわよね~、ん~、どうしましょ~。


「まな板・包丁、普通に使うよね? 洗っとくね」


 しゃがみ込んで悩んでる私の横でぱぱっと水洗い~。ありがと~、お料理決めたわ~。


「は~い、まずはじゃがいもの皮を剥き剥きしましょ~」


 ふたりでピーラーでシャッシャッシャッ~。道具はひと通り予備完備~、一緒にできるわ~。


「小・中の家庭科、思い出すなぁ……」

「ふふっ、数年前だものね~。私は思い出せませ~ん、十数年前で~す」

「……なんかごめん」


 軽~い冗談で言ったつもりなのに――重かったみた~い! 気を遣わせちゃったわ~……。


「これでぜんぶ剥けたかな。どうかな?」

「まぁ~、上手~。よくできました~」


 剥き剥きしたら半分に切って半分に切って~、ひと口サイズまで小さくバラバラに~。


「次は玉ねぎよ~」


 同じ要領でピーラーでシャッシャッシャッ~。半分に切って芯を取ってくし切り~。


「指を切らないよう気をつけてね~、猫の手にゃ~」


 変な間ができました~・目で見られました~……。あ~ん、今度は痛かったみた~い!


「こう?」

「そう~。それで~、細かくトントント~ン」


 見よう見まねでゆっくり・ざっくりトントント~ン。ぎこちなくってとってもかわいい~。


「は、早いね・上手いね。斜めに切るの難しい……」

「手取り揚げ足取り教えてあげる~」

「いや、揚げ足は取らない――でっ!?」


 背後にまわって手の甲の上からぎゅって握ったら~、びっくりして変な声出しちゃって~。アイドルとして握手はい~っぱいしてきたからかしら~、私はそんなにドキドキしないの~。

 そんなに……ドキドキ……してるわ~~! 体が触れそうなほどの至近で・密着で~~!


「こうやって……トン……トンって~……」

「う――ん……わ、わかった……」


 恥ずかしくってすぐに離れちゃった~……。

 トントン切って涙が出るのを笑い合って~、続いてにんじんを乱切り~・牛肉を角切り~。クマくんはここでどんなお料理か気づいたわ~。具材を炒めて10分煮込んでできあがり~。


「んっ! おいしい!」

「うふふ、おいし~」


 カレーライス~。ルウは中辛・とろとろ~。照れながらふたりでよ~く混ぜ混ぜしました~。クマくんが切った具はわかりやすいの~。なかには切れてないものもあっておかしくって~。やっぱり育ち盛りの男の子よね~、おかわりしてくれたわ~。気分はおばさ~ん・お母さ~ん。


「うっ!? げほげほっ!」

「あっ、がつがつ食べるから~……お水お水~」


 渡してあげて隣に行って背中をさすって~。……こういうところもおばさ~ん・お母さ~ん。


「ご、ごめん……ありがとう」

「どういたしまして~」


 照れちゃって~。や、やっぱり男の子よね~、背中――大きくって・たくましくって~……。


「…………」

「レンちゃん?」

「えっ、な、なんでもないわ~」


 私ったらなにを……ッチなことを~……。クマくんの……裸……想像しちゃったわ~……。恥ずかしくなって急いで戻ろうと立ちあがったら――足がもつれてどて~ん! あう~……。


「大丈夫!?」

「だいじょう――」


 ぜんぜん大したことないんだけれど~、せっかくだからちょこっと甘えてみようかしら~。


「ぶじゃないわ~、助けて~……」


 すぐ来てくれて肩を抱いて起こしてくれて~、うつ伏せからクルっと反転・ドキっと対面~。顔が近いわ~・赤いわ~。ぼーっと・ぽーっと見つめちゃう~……。吸い寄せられちゃ――


「な……なに?」

「ぬ、ぬねの~」


 なによこの返し~・ごまかし~! もう少しで……キス……しちゃいそうだったわ~……。

 いい感じになったのはこの一瞬だけで~、あとは黙々とぱくぱく~、ごちそうさまでした~。


「期末近いしあれだけど、また息抜きに……デ……デートしよう。かっ、花恋」

「っ……え、ええ……」


 ここぞってときに呼び捨て~~~~! たっ、拓真~~~~!

 ッチしないと付き合った意味も実感もないって萌々奈は言ったけれど――十分あるわよ~。


        ◎


「『グローブくっさ! おれぶっさ!』――どうでもいい」

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