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24JK  作者: 百雲美呪丸◎
四章
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第19話「おいケイ・おまえら、マジこれジュンジョーさん!」

「あ、あの佐ぁ!」

「……なんだよ・なんでだよ」


 一方〝佐〟から変化なし……。上でも下でも名前で呼ばれたいわけじゃないけど……こう。巡条さんに比べたら劣るのはわかる、だとしても昨日の一件は僕とおまえの距離も……こう。


「なんでってなにが?」

「……なんでもない」


 まあこっちだって〝萌々奈〟は――ちょっと呼べない。そっちだってそういうことか、萌。


「はぁ? それこそなんだよ・なんでだよ。……あり、がと」

「は? ……は?」


 珍しくしおらしくもじもじしたかと思ったら、鋭く言われた・にらまれた。


「……アンタのその二回言うのクっソムカつくんだけど。髪の毛むしってハゲ散らかすぞコラ」


 すまなかったやめてくれよコラ……。


「考えてみたらさ……言ってなかったなーって。アンタも昨日……一応さ? だ、だから……」


 あり、がと――つっかえながらももう一度繰り返した。…………。


「まーアンタ、レンちゃんレンちゃんって言ってただけだけどー」

「そ、そんなことないわ」


 前後になんなんだよって食ってかかったわ。おまえ知らないけど黄緑突破しようとしたわ。

 昨日の〝事件〟は先生に言ってない。黒川本人が嫌がったし、チクるとかえって増長する。こいつがキレてやり返さない限りは終わったと思う。奴らはもう懲りて・おそれていじめない。それくらいあの巡条さんは鬼気迫ってすごみがあった。普段が柔和な分、叫ぶだけでも怖い。頭突きを食らった黄島はあのあとぺこぺこ謝られて普通にビビってた。逆に乱暴を詫びてた。それともう一点、ほうきの破壊。巡条さんは現物を持って職員室へ自首に・謝罪に出向いた。どう自供したのか聞いたら『かっとなってつい~……』、『お詫びに毎朝掃除いたしま~す……』今まさにトイレ掃除行ってるらしい。すばらしい! 大社長(成功者)も自らやってるらしい!

 ホームルーム3分前になって戻ってきた。


「あっ、クマく~ん。おはよ~」

「おはよう。腕、大丈夫? 朝から偉いね」

「アンタはエラそーだね」


 なんとなく口調真似て嫌味ったらしい。うるさいな……別に上から物言ったわけじゃない。

 ぐちぐち言い合う僕らを見てレンちゃんうふふ。


「も~ぅ、本当に仲よしね~。妬けちゃうわ~」

「仲よくないよ!」「仲よくないし!」

「あら~?」


 息ぴったりね~と言わんばかりににんまり。なぜか萌は僕をバシっ、わーい、ヨシヨシ!

 なんだかんだ仲よく・心地よくしてるところへ前田が来た。どこか興奮してるように見える。


「な、なあ……ジュンジョーさん」


 黒川が即座に冷ややかに言い放つ。


「昨日の今日でどのツラ下げて来れるわけ? アタシにもカレンにも話しかけんなよクソが」

「おまえにツラ見せに来たんじゃねーよ。――ジュ、ジュンジョーさんよー……これよー……」


 僕の左立ってるレンちゃんにスマホ見せる。チラっと見えた画面には――水着のお姉さん。


「っ……!?」


 はっと息を呑んで顔を背けた・スマホを押しのけた。


「や、やっぱこれジュンジョーさんか!? 天森栞ってジュンジョーさんか!?」

「ち、違うわ~・知らないわ~……」


 みるみる赤くなる・ぶるぶる震えあがる。今にも泣きだしそう・逃げだしそう……。


「……なに聞いたんだよ。変なこと言うなよ」


 画面見てニヤニヤで前田は聞いちゃいない。スマホを掲げて嬉々として言いふらしだした。


「おいケイ・おまえら、マジこれジュンジョーさん! 体も水着もすげーぞ、めちゃシコだぞ!」



 巡条さんが不登校になってしまった。


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