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24JK  作者: 百雲美呪丸◎
四章
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第11話「ねー、お風呂入りたーい」

「花ー、茶ー」

「は~い」


 人のベッド寝っ転がってる奴のためにわざわざ中断、ゆるく・快く承って冷蔵庫へ向かう。


「……おまえ帰れよ」

「イヤー」


 スマホいじりながら寝返り打ってあっち向いた。……色黒の脚が・藍色のパンツが丸見え。

 翌々日の水曜、バイトない日。だから放課後、巡条さんの家に来た。……ゴロ寝スマホ女も。勉強しだして1時間半くらいして今18時過ぎ、黒川も19時半までいて晩飯まで食べていく。学校でも僕らに付きまとい、図々しく・馴れ馴れしく話しかけてくる。そのくせながらスマホ。寂しいのか寂しくないのかよくわからない。スマホが友達でいいだろ。僕も『花』も嫌いだろ。


「どうぞ~」

「んー」


 寝そべったまま受け取ってちょっとこぼしながら飲む。行儀が悪いなんてもんじゃ……!


「せめて起きて飲めよ黒豚川ぁ!」

「ああん!? んだと佐ぁゴルァ!」

「や~め~て~! いいのよクマくん、これくらいすぐに乾くわ~」


 ティッシュでぽんぽん水気吸う。それくらいこいつにやらせようよ……。


「萌々奈もそろそろお勉強しましょ~? 私よりも危機感持たないと~」

「わかってるってー、そのうちやるってー」


 お茶飲み干して反転、また窓のほう向く。オール一桁点で全滅した割に危機感もなにもない。

 昨日・今日で残りのテストもぜんぶ返ってきた。巡条さんは見事、全教科どうにか赤点回避! 日本史と英語がジャスト30点で首の皮一枚、天下わかめでアインテルエストアイングだった。現国(45点)に次いで保健体育が42点。驚くなかれ、このセンシティブな教科も僕は見てきた!


『せ、性器を手などで刺激して……快感を得ることを……なんという?』

『マスター……ベー……ション……』


 などと小っ恥ずかしいテスト勉強の甲斐あった……! レンちゃん(24)、性知識皆無……。

 黒川なんかのももでも・尻でも無防備で見てしまう。さっと枕元に目を転じ、ふと気づいた。


「あれ? クオッカは?」

「それがね~、なくしちゃったの~……」


 故郷に、オーストラリアに帰っちゃったのかしら~なんて嘆く。おとといの夜に忽然と蒸発、寝るときに枕元にいなかったという。おととい――は黒豚川が初めてここに来た。…………。


「萌、盗ったな?」

「盗るわけないしー、要らないしー。この辺落ちてんじゃなーい?」


 ベッド脇に・下に手を伸ばして探る。スカートがまくれてパンツ――に見とれてどうする。


「……今すぐ返せよ・謝れよ」

「ク~マ~くん」


 おみやげ屋さんに帰ったの~と言い張る。……ぬいぐるみとしての故郷(店)なんですね。


「ねー、お風呂入りたーい」


 突然なんだ・何様なんだ……。人の家だぞ・18時だぞ。


「いいけれど~……どうして~?」

「ベッドでゴロゴロ飽きたし疲れたしー? 湯ぅつかりたいなーって」

「……帰ってつかれよ」

「イヤー」


 こ、い、つ……! って腹立ったけど。どうせこの空間から消える=ふたりきりになれる。


「……ずっとつかれよ」

「はぁ?」


 巡条さんは浴槽にお湯を張りに行った。つかの間、こいつとふたりきりになってしまう……。


「ヘタレ」

「……は?」

「ヘーターレ」


 繰り返されても伸ばされてもわからない。なにがだよ腹立つな。


「唇でも処女でも押し倒して奪ったらいいじゃーん」

「な、なんでだよ!」

「なんでってどっちも下心見え見えー。ほんとは勉強よりシたいことあるんじゃないのー?」


 ないわ! 僕はともかく巡条さんに下心なんて……保健体育のテスト勉強するくらいだぞ。勉強がしたい――というかしないといけない。僕のことは本当に塾にでも思ってるんだ……。


「10分もしたら入れると思うわ~」


 お湯をじゃーじゃー出しっぱなしにして戻ってきた。黒川は黙り、僕らは勉強を再開する。

 言われたとおり10分待って萌が起きあがった。セーラー・スカートをしゅるしゅる脱ぎだす。

 ……しゅるしゅる脱ぎだす!?


「ちょ、ちょっと萌々奈~!? ――クマくんは見ちゃダメ~!」


 僕の両目を両手でふさいでやんわり抱き寄せる。お……お……おっぱいふんわり~~~~!


「べつに佐ぁ見ていいけどー? 減るもんじゃないしぜんぜん気にしないしー」


 惜しげも恥ずかしげもないらしい、さらにしゅるしゅる・ひらりはらり――たぶん素っ裸に!


「きゃ~~~~~~~~!」


 同性だけど巡条さんは悲鳴をあげて僕をぎゅ~~~~~~~~! く、苦しい・嬉しい……!

 ネイキッド黒川は大爆笑して風呂へ。脱ぎ散らかした制服も下着もレンちゃんがお片づけ。

 そのまま19時半まであいつは風呂・僕らは勉強。いなくなって茶々なくなってはかどった。

 人んチで長風呂してた奴がやっと出てくる。……バスタオル巻いただけ。即押し戻された。巡条さんは扉を背中で抑え、元の制服に着替えるまで通しませ~ん! 萌は折れた・容れた。


「はいはい、着替えた着替えたー」

「…………」


 わずかに開けて隙間から窺う・疑う。ほっと胸をなで下ろし、そっと開けて通した。


「ったく、パジャマのおばさんにカッコどうこう言われたくないわー」

「おばさん言うな――って、おまえ……誰?」

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