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24JK  作者: 百雲美呪丸◎
三章
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第12話「テメーらいつからだ・どっちからだ?」(前話と地続きです)

「バカ、声出すな。誰か来ただろ」

「だ、だってぇ……きもちよくてぇ」


 な……な……な~~にやってんだ~~~~! 出してる最中なのにムクムク上向く~~!

 え……こいつら付き合ってるのか……? なら黒川は……?

 ちょっと頭によぎったら――普段よりとげとげしい・物々しい雰囲気で現れた!


「っ、な、なに入ってきてんだよ」


 さっと右に体を曲げて大事なとこ隠す。ちょうど出し終えたとこだったのが不幸中の幸い。

 黒川はうんともすんとも言わず、後ろの個室からは「セッタか!?」・「転校生!?」と驚きの声。けど驚くのはまだ早い。それを耳にした黒川は、ひとつ隣の個室の便器に乗って見下ろした。


「萌々奈……!?」「モモナぁ……!?」

「アンタらここでなにしてんの? マナ上脱いでなんでブラもずれてんの? ……なあっ!?」


 ドゴォンと壁を蹴りだす・怒りをぶつけだす! ひぃ~~~~~~~~!

 三つあるうちの一番奥の個室に逃げ込む! 隣でもこっちまでキックの振動がくる……!


「最近なーんか距離近かったのそういうことか! 出てこいオラっ! ぶっ殺すぞオラぁ!」

「わ、わぁった、出るからガンガン蹴るな!」

「ぼ、ぼうりょくはんたぁい! 出るけど殺さないでぇ!」


 前田・赤崎が観念して外に出て、黒川は便器から派手に飛び降りたのか着地の音と揺れが。

 って、しまった……これじゃ出られない! なんでトイレの外に逃げなかったんだ……!

 戦々恐々と嘆いていると――お次はバァン! たぶん個室の壁をグーの横で叩いたっぽい。


「テメーらいつからだ・どっちからだ?」

「…………。夏休み明けからで……オレからだよ」

「ど、どうしてわかったのぉ……?」

「テメーらおせーから見に来てやった。テメー呼んでもいなくてあのババアの返事しかない。オンナの勘でイヤな予感してこっち来てみたら、案の定イチャついてやがんだろうがっ……!」


 ダァン! うめき声がしたから察するに赤崎を個室の壁に叩きつけた。


「テメーこのクソアマナぁ……! どうしてわかったじゃねーだろうがゴラ! ああんっ!?」

「お、おいやめろ、首しめんな! オレからっつったぞ、茉那は悪く――」

「黙れ・くたばれ、ゴミカスゲスオトコ!」


 パァン! 音だけでも絶対普通に平手打ち! シネオラってボコスカ大暴れしだした……! おそらく前田は戦ってる・赤崎はうろたえてる。黒川の激しい怒号が・殴打が響きわたる……! 怖い怖い怖い怖い・出たい出たい出たい……! 日本の台風どころかアメリカのハリケーン!

 個室ぜんぶ吹き飛びそうな黒き大嵐もやがて過ぎ去った。トドメはにぶくゴッ!


「やめろって……言ってんだろ……。ったくよ……」


 ハリケーン黒川、『ゴミカスゲスオトコ』成敗できず。正直これは胸くそ・前田クソ……。


「ぼ、ぼうりょくてきでソクバクするからシュウ離れたんだよぉ!」


 赤崎も開き直って浮気されるほうが悪いって言ってる始末。…………。


「ほざ――くな……! テメーら悪いと思ってねーだろうが~~~~!」


 返り討ちにあっても立って殴りかかったのが目に浮かぶ。ただまたにぶく腹でも蹴られた。


「萌々奈おまえ、メンドくせーしマ×コくせーんだよ! 逆によかったわ、今日で終わりな!」


 茉那もボコれなどとついに逆ギレの攻勢。ざ、ざまあみろ。巡条さんと僕をいじめたバチだ。


「お、おばさんのこと意識しすぎだからぁ! ミナと裏で笑ってたからぁ!」


 便器に乗ってそっと覗いてみたら、赤崎も蹴ってる・罵ってる。は、はは、いい気味――

 なわけない。


「もっ……も、もうやめろよ」


 ビビりにビビりながらも止めに出た。大嫌いな黒川といえど見てられない・見過ごせない。


「あ? セッタまだいたのか」


 両拳を合わせて骨をポキポキにじり寄ってくる。言うまでもなく普段以上に気が立ってる。

 憂さ晴らしにボコられて僕も床に転がされる――そのときだった。


「ま、前田く~ん・雪佐く~ん……? ――赤崎さん・黒川さん、こっちは入っちゃダメよ~」


 出ましょ出ましょ~っておっとり急かす。前田・赤崎は巡条さんに免じて(?)出て行った。


「だ、大丈夫か?」「だいじょうぶ~……?」

「……うっさい! ほっとけ・どっか行け!」



 翌日から黒川は赤青前後とつるまなくなった。


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