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24JK  作者: 百雲美呪丸◎
八章
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第9話「ドストエフスキー」

 まだタクを・モモを認めてないのか佐と萌で呼ぶみたい。巡条萌々奈は悪くない、かわいい。『ごら~』が語尾と化してそういうキャラクター感。バシバシ叩いてくるけどたまに素で謝る。黒川花恋は気味が悪い、かわいくない。天然のおっとりを真似ても人工のねっとりで赤崎感。授業中は頭なで放題で偽物だからうっとうしい(本物だったら嬉しい)。べたべたすんなって。

 なお、しおりんがギャルになったと噂になったのか、毎休み時間、結構な人が見に来ました。


「佐~! 昼飯食うぞごら~!」


 弁当も椅子も持ってやってくる。僕の隣で脚を組んで大胆に座った。太ももを見てしまう。


「なに見てんだごら~!」


 頭バシっ! だって見るよ、今日しか見れないよ! そんなミニスカートの大人太もも!


「いってーな……。今日はおまえ、ごらごらうるさいな……」

「ごらごらうるさいってなんだごら~!」

「やーめーてー! 叩かないでー!」


 席を立った・腕を取った。もう一度叩くのを防いでヨシヨシしてくる。


「ワタシの頭もナデナデしてほしいのー」

「は? ……は?」


 思わず素に戻ったうえ二回言ったからヨシヨシがバシバシ! わかったわかったわかった!


「こ、これでいい?」

「ウフフ、なでなでしあいっこー」

「ごっ――ごら~~~~!」


 僕もモモもぼかぼかぼかぼか! ぽかぽかじゃないから痛い痛い、妬いてる・怒ってる!


「今日のあいつらなんなのぉ? 頭だいじょうぶぅ?」

「勉強しすぎて壊れたっしょ」


 赤崎・青山にくさされた。ほかの奴らも同じように思ってるかな……なんなんだあいつらと。

 食べはじめる。巡条さんの二色弁当、今日は白と茶。ごはんとなんとカレーのルーだった。


「どうしたのそれ?」

「昨日の夜の残りなの~。冷めないか・こぼれないか不安だったけれど~、だいじょうぶ~」

「おいコラ」


 ふたりして素に戻ったのを素黒川に指摘される。言い直せとも。


「…………。萌、どうしたんだそれ」

「昨日の夜の残りだごら~! 冷めないか・こぼれないか不安だったけどさ~、いけたごら~!」


 一日萌々奈ってなんなんだろう……モモになってますか? ただのごらごらレンちゃんです。

 モモの弁当は毎日色とりどりで、肉・野菜はもちろん、魚まである。キャバ嬢のママすごい。

 偽レンちゃんをいいことに、あざとく・しつこくあーんしてきてひと悶着。疲れるって……。


「フフっ、とってもおいしかったー。あのねー、今日はねー、ナンヂャモンヂャしましょー」


 向かい合わせてる机の中央に・境目に山札を置く。カードをめくって名前をつけていくヤツ。僕が転校してきてまもない9月によくやってたな。キンペーとかフミマロとか呼び捨ててたな。


「じゃあねー、ワタシからいくわねー。しおりんめくりーん」


 そんなの言わないだろ……。デフォルメしたばい菌みたいなキャラに秒で・素で名づけた。


「タク好きー」

「は?」「え?」

「だからねー、この子はねー、タク好きーってお名前なのー」


 ロシアのー、人とかー、なんとかスキーっていうじゃなーい。ウクライナの大統領さんもー。

 誰がセッサ・タクスキーだ! そんな区切ってもおっとりしてない、ねっとりしてるぞ!


「むむむむむ~ぅ……!」


 レンちゃんも素に戻って立腹ぷっぷくぷー。カードをめくると同時に瞬時に名づけた。


「クマくん好き~!」


 誰がクマクンスキーですか! レンチャンスキ~!

 変なゲームになってきてるから、僕がれっきとしたスキーを言うことで露系苗字ゲーにする。


「ドストエフスキー」

「誰ー?」「なに~?」


 誰もなにもフェイマススキー! 一巡した。名づけたカードと同じキャラがそろそろ出そう。


「クマくん好きー!」「ク、クマくん好き~!」


 黒川がカードをめくると巡条さんが名づけたヤツが。僅差でモモが早かった。僕は出遅れた。


「タク好き~!」「タ、タク好きー!」


 続いて巡条さんがめくれば黒川が名づけたヤツ。僅差でレンちゃんが早かった。僕、遅すぎ。


「チャ……チャイ――コフスキー」


 だったよな、音楽家だよな。あともうひとり音楽家でストなんとかスキーっていたような。

 そうして三巡目。


「タク好きー!」「タク好き~!」「タ、タクスキー……」

「クマくん好き~!」「クマくん好きー!」「ク、クマクンスキー……」

「……ゼレンスキー」


 四巡目。


「ドストエフスキー!」「ド、ドスフスキー!」「ド、ドスドススキ~!」


 スキー中のスキーうろ覚え! 好き好き言われて嬉し恥ずかし楽しかった……。


        ◎


「佐~・カレ~ン、なにやる~? あたし太鼓の名人した~い」

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