暴走
柊哉の暴走!!!??
シャロンと達人の戦いは終わり残りは柊哉の戦いだけだった。
ー柊哉の戦いー
柊哉は苦笑いをした。
「一番弱い俺が、一番強いやつに当たるとはついてないな」
すると、チェイサーは口を開いた。
「クックククク、俺があの中で一番強いとはよくわかったな」
チェイサーは突然言葉を発した。俺はシャドウが話せるとは知らず驚きを隠せなかった。
「お前話すことができるのかなら一つ質問させてもらう」
チェイサーは無表情のままだ。
「よかろう」
「チェイサー、お前はどうして3人の中から俺を選んだ」
「それはだな、お前が一番楽しめそうだからだ」
俺は、ナイトメアを前に突き出した。
「そらはどうも。でも、俺はあいつらの元に早く帰らなきゃならないんだ、だからこの勝負、早めに終わらせてもらう」
チェイサーは、腰元にあった剣を構えた。
「そんなに早く死にたいならすぐに楽にしてあげますよ」
チェイサーは、とても速いスピードで俺の方に向かって来る、俺はナイトメアを構えた。チェイサーの剣とナイトメアは高い鉄と鉄が擦れる音を立てた。すぐにチェイサーは、すぐに剣を下げ、したから上に振り上げた。俺は、反応できずに腹に一切り入れられてしまった。俺は、少し体制が崩れているチェイサーにナイトメアを振り下ろした。チェイサーは剣を持っていない方の手を俺の方に向けて、炎の塊を飛ばしてきた。俺の振り下ろしたナイトメアがチェイサーに当たる前に俺は炎の塊に飛ばされてしまった。チェイサーは、飛ばされて倒れている俺の方をみた。
「お前は弱すぎる、どうやらこの戦い楽しめそうにないようだ」
俺はナイトメアを杖代わりにして立ち上がった。チェイサーは、俺の方に手を向け、氷の塊を大量に俺の方に飛ばしてきた。俺は、大量の氷をまともにくらってしまった。チェイサーさらに風の攻撃で俺の体を切り裂いた。俺はもうボロボロだった。もうすでに限界だった俺は全ての力を振り絞りナイトメアを構えてチェイサーの元に走っていった。
「く!ら!えーー!!」
チェイサーはゆっくりと攻撃をかわして剣で俺の背中を切った。俺は、その場で倒れてしまった。チェイサーは俺の方に手を向けて、少し残念そうに魔法を発動した。土の中から鋭い岩が出てきて俺の腹を貫いた。俺は気を失った。
☆
「あれ、ここはどこだ」
俺は目を開けると辺り真っ白な空間に立っていた。
「おーい誰かいないのか」
叫んでみても返事がない、仕方がないので俺はゆっくりと前に進んだ。すると、俺の目の前に現れたのは、学校の体育館くらいある真っ白の龍だった。龍は驚き戸惑っている俺の目の前にまで顔をおろしてきた。
「おい、柊哉よ」
俺は龍と目を合わした。
「お前は誰なんだ、なぜ俺の名前を知っている」
「質問に答える必要はないが答えてやろう、我の名はニーズヘッグ、なぜ名前を知っているかだと、笑わせる小僧だ。我は小僧の力にすぎない」
「なら、なぜ俺に力を使わせてくれないんだ」
「使わせてやってないわけではない、小僧自身がまだその器ではないだけだ」
俺は必死に訴えた。
「俺は死にかけたんだ、傷つく生徒も何人も見た、なのに俺は何もできなかった。ニーズヘッグ、お前が俺に力を使わせてくれていたら全部うまくいったんじゃないのかよ」
ニーズヘッグは俺を睨んだ。
「自惚れるな小僧、我の力を使ったところで今の小僧には使いこなせん。自分の未熟さを人のせいにして、自分に実力があれば守れていたものを我が力を使わせなかったと言う理由だけで我のせいにしているようでは仮に我の力を使えたとしても、戦いに勝つことはできないであろう」
俺は正論を言われて何も言い返せなかった、それて俺はニーズヘッグを見つめた。
「なら、どうすればいい」
「小僧、守りたいとのはあるのか」
俺は少し悩んだ。
「守りたいものならある」
「ならば答えは簡単であろう、自分に力をつけろ、どんな不利な戦いでも逃げるな、そして守りたいものを守るためなら自分の命を落としてでも守りきれ」
俺は下を向いた。
「命を落としてでも…」
「その覚悟がないなら小僧に力などいらん、今この場で死んでしまえばよい」
俺は、ニーズヘッグの言葉など耳に入れず覚悟を決めた。
「あぁいいだろう、俺は何に変えても守りたいものを守ってやる、そして俺はニーズヘッグ、お前の力などいらないくらい強くなってやる」
ニーズヘッグは、少し笑った。
「小僧なかなか面白いことを言うようになったな、仕方がない我の力をほんの少しだけ使わせてやる」
ニーズヘッグは、空へ飛び俺に突進してきた。
☆
俺はゆっくりと目を開けた。その後、ゆっくりと立ち上がった。チェイサーは、もう飽きたかのようにどこかへ行こうとしていた。
「おい、待てよチェイサー。」
チェイサーは振り向いた。
「お前はもう勝てない、次の攻撃で決めてやる」
チェイサーは俺に氷のつららのようなものを心臓めがけて飛ばしてきた、氷は俺の心臓を貫いた。
柊哉は、自分でもこれはもう死んでしまった、と思った。柊哉は気を失ってしまった。
すると、柊哉の体から白い羽と白色の尻尾が生えてきて、目は赤くなり歯は鋭く尖っていった、これがニーズヘッグの力だった。この時、柊哉の意思はなく柊哉は暴走していた。
チェイサーは、危機を感じたのか逃げようとしていた。チェイサーが後ろに振り向いて逃げる前に柊哉はチェイサーの前に高速移動した。柊哉はチェイサーの両腕を掴んで引きちぎり、右手を握りしめチェイサーを全力で殴った。柊哉はチェイサーの顔面に噛みつき、チェイサーの顔面を食いちぎった。柊哉はチェイサーに勝利した。
☆
しかし、現実世界に戻ってきた時はまだ暴走していた。グラウンドには、新入生以外に柊哉の能力の暴走を確認した舞がいた。舞は暴走した柊哉に両手をむけた。
「私の心の中にいる、私だけの精霊、ガブリエルよ、あの龍を捕らえよ」
すると、大きな黄色の羽を2枚持つ人型の妖精が現れ、龍化している柊哉の方へ飛んでいった。ガブリエルは柊哉を捕まえ光のひものようなもので完全に動きを封じた。舞はスカートの中に隠していた二頭拳銃(名はクロスエンジェル)を取り出し柊哉に向けた。
「クロスエンジェル、柊哉を眠らして」
柊哉めがけて2つの銃弾が放たれた。銃弾は柊哉に命中し柊哉は動けなくなりグラウンドに倒れた。舞は新入生の方を向いた。
「このことはどの生徒にも内緒にしておいて、言っていいのは学園長だけ、他の先生にも絶対に言わないこと」
達人は舞の前までいった。
「誰にも言いませんがこの後、柊哉をどうするんですか」
「この後、柊哉さんは私と一緒に学園長の所に行っていろいろと調べさせてもらいます。」
達人は真剣な眼差しで舞を見た。
「わかりました。でも、これだけは約束してください。絶対に柊哉を生きてもう一度学校に登校させると」
「はい、約束しましょう。では新入生の皆さんはクラスに戻ってお泊まり会の続きでもしておいてください、それでは」
そう言うと舞は、すぐにガブリエルに乗りどこかへ行ってしまった。
新入生はクラスに戻り次の日を待った。
この後、柊哉は何されるのでしょうか。
クラスに残されたみんなはこのまま黙って待っている生徒だと皆様は思いますか?
さて次回は柊哉の力の謎、新入生たちの独自の判断で柊哉の元へ!?
柊哉はもちろん新入生たちはどうなってしまうのか