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終夜  作者: ヨモスガラ
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初陣

俺、佐藤 柊哉は龍の属性を持つ珍しい存在だということがわかってしまった。

今日、転入してきたのにまさか1日で注目を浴びるとは思ってもいなかった。

そして龍の力に関しての会議が開かれた。

全学年の先生たちが学園長の部屋に集まった。学園長は少し焦りながら会議を始めた。

「それでは会議を始める。いきなりだか本題に入る。新入生の中に龍の属性を持つものが現れた。その生徒の名前は佐藤 柊哉だ。これは7年ぶりの出来事だ。7年前に龍の属性を持つものが現れた時は、龍の属性を持つものに一人の監視をつけていた、今回も佐藤 柊哉に一人の監視をつけようと思う。みんなもわかってはいると思うが龍の力はとても強力だ。なので監視役はAランクの生徒から推薦しようと思う。どの生徒がこの役に適任か決めてもらいたい」

先生たちは突然の話に驚きを隠せなかった。すると、ひとりの先生が学園長に意見をした。

「私は龍の力がとても強力だと思うので、特殊能力の成績が一番高い、小川

舞が適任だと思います。」

半数以上の先生と学園長はこの意見に賛成していた。しかし、そうでない先生もいた。

「性別が違うので24時間監視することが困難になると思われるので私は同性である。生徒にするべきだと思います」

この意見に賛成の先生も少なくはなかった。すると、メガネのおじさん先生は少し困った顔で学園長の方を向いた。

「どうされますか、学園長」

学園長も少し困っていた。すると一人の先生が強く主張した。

「龍の力は、とても強力でもし暴走でもしてしまえば大変なことになってしまうので、やはり私は小川 舞が適任かと」

すると反対側の先生から意見が返された。

「小川 舞でなくともAランクの生徒たちはみな優秀です。なので同性にするべきではありませんか」

すると学園長は何か決まったかのように席を立ち先生たちの注目を浴びた。

「ではこうしよう、今からの3日間小川 舞に監視を任せる。それで何か支障があれば監視役は違う生徒に任せるとしよう。これでどうだ」

先生達はみな納得していた。

学園長はもう一度席に座った。

「それでは、これで会議を終わる。会議室で待たせている生徒達には私から話をする。では、解散」

先生達はみな自分の持ち場に帰って行った。

会議室で待っている生徒達はなぜ招集されたのか知りたがっていた。すると学園長がドアを開け入ってきた。

「今回の招集の件について話をする」

生徒達の目の色が変わった。

「今回の招集は、この学園に龍の力を持つ生徒が現れた、その生徒は今日、転入して来た佐藤 柊哉だ、これは7年ぶりの出来事だ。7年前はそのものに監視をつけていた。今回も7年前と同様に監視をつけようと思う」

生徒達はただ無言で頷いた。

「今回の緊急会議で監視役の生徒を決めた。それは、小川 舞お前だ。」

舞は少し驚いた顔をしていた。すると周りにいた生徒たちが舞のほうを見て声を合わせた。

「だろうね」

この中で成績トップの舞が選ばれることは、どの生徒にも予想がついていたことだった。すると学園長が舞の前まで来た。

「これか3日間、佐藤 柊哉の監視についてもらう、この3日間で無理なら監視役をやめてもいい、その場合は他の生徒に頼むだけの話だからな、どうだやってくれるか」

舞は決意のある目をしていた。

「はい、精一杯やらしていただきます」

学園長は少し力の抜けたような感じになった。

「今日の会議はこれで終わりだ。お前らも寮に戻っていいぞ。私は部屋に戻って少し寝る。まぁまいさんあとは頼みましたよ」

「はい」

学園長を手を振りながら歩いて行く。

「バイバーイ」

生徒は声を合わせた。

「お疲れ様でした」

その場で生徒達も解散した。

舞は一人で寮に帰って行った。帰る途中舞は少し涙目になっていた。

「どーしよー、監視とかあんまり得意じゃないのに引き受けちゃったぁー、どーしよーどーしよー」

すると後ろから声をかけられた。急に声をかけられたのでまいは驚き、すこしはねてしまった。

「お、案内してくれたまいじゃん。なんでこんな時間に一人で出歩いてるんだよ」

まいは涙ぐんだまま強がった。

「柊哉さんですか、別にあなたには関係ないですから、話す義務はありません」

俺はすこし困ったが一番聞きたかったことを聞いた。

「どうして泣いているんだよ」

「別に泣いてません」

「まぁ男子寮も女子寮も隣なんだから帰りながら話を聞くよ」

少し落ち着いたのか、まいは少し冷静になった。

「わかりました、歩きながら少し話をしましょう」

その流れで2人で寮に帰ることになった。

まただまたこれだとても気まずい展開だ、とりあえず質問をしてみた。

「歩きながら話すって何を話すんだ」

まいは俺に目を合わせることなく返事をした。

「それはですね、私は今日からあなたの監視役なのです。ですから大人しくしといてくださいね」

俺はなんの話が全く理解できなかった。

「おいおい、まてまて、そんなの急に言われても意味がわからねぇよ、しっかりと説明してくれ」

舞は深呼吸をしてやっと目を合わせてくれた。

「しかたありませんね、まず君が龍の属性だということは知っていますね。龍の属性を持っている生徒には監視をつけることが決まりました。その監視役に私が選ばれたのです」

「なるほど、そうゆうことか」

「はい、そういうことです」

そうこうしているうちに寮の前に着いた。

「俺は男子寮だからここでお別れだな」

すると少し慌てた声で話して来た。

「あの少し待ってください。監視のために魔力の流派をキャッチできる妖精をあなたにつけておきます。動かないでくださいね」

俺は舞が妖精使いだということを知った。俺は舞の言った通りに黙って突っ立ていた。すると舞は俺の方に手のひらを向けた。その手のひらには達人のときとは明らかに違う大きさの魔方陣が描かれた。

「我、魔力の精霊よ、今、我の名によりその者の加護になりたまえ」

すると白い光が俺の目の前まで来て消えた。俺は舞のほうを向いた。舞は俺の方をなかなかみてくれない。そして、少し恥ずかしそうにてをもじもじさせながらこちらをみた。

「これで、柊哉の周りで限界値以上の魔力を確認すると私に繋がるようになったわ」

俺は何がそんなに恥ずかしいのかわからないが、守ってくれるので悪くわないと思った。

「まい、ありがとう、じゃ男子寮に帰るよ、またな」

「はい、ではまた」

俺は自分の部屋についた。

いまだにどうしてまいがあんなに恥ずかしいがっていたのかはわからなかった。適当に冷蔵庫にあったもやしを炒めて食べた。そして、明日の用意をしてお風呂に入り寝た。

次の日の朝、俺は少し早くおきすぎた。今は午前5時36分だ、朝の会の時間は8時開始なので十分に時間がある。たが俺は少し早めに学校に行こうと思った。ゆっくりと支度を済ませ、俺は6時前に家を出た。朝早くなのでやはり、人に会うことはなかった。6時を少しすぎた頃に俺は教室についた。誰もいない教室、俺は自分の席に座り外を眺めていた。すると、達人がすぐに来た。

「おはよう、柊哉、お前も早く学校に来たかったのか、うんうん、同士よ」

俺はすぐに否定した。

「違う、たまたま早くおきてしまっただけだ、決して、早く来たかったわけではない」

達人はあまり信じてないように答えた。

「そうかそうか、わかったよ」

達人と俺はこのようなアホな会話をしていた。気づけば周りの生徒はもうみんな集まっていた。先生が教室に入って来て朝の会を始めた。朝の会はそれほど大した話はしなかった。

今日の時間割は午前中は普通の5教科の勉強そして、午後には特殊能力の授業だ。

午前中は、俺も達人も爆睡してしまった。目が覚めたらもう12時だった、午前中の授業は全て終わっていた。達人もどうやら同じだったようだ。達人も目が覚めた。

「起きたか達人、昼飯でも食いに行くか」

「ああそうだな」

この学校には学食がある。しかも無料で食べさせてくれるらしい。俺は達人と一緒に日替わり定食を食べた。なんの変わりもない普通の定食だった。

俺と達人は教室に戻り午後の授業に備えた。午後の授業は達人も興味があるのか少しやる気があるように見える。すると先生が入って来た。あのメガネの先生だ。

「それでは、午後の授業を始めます」

生徒たちは真剣に先生の話を聞いていた。

「今日はとても大切な授業を始めます。まず始めに皆さん、属性のことを覚えていますよね」

すると、シャロンが先生の質問に答えるかのように言った。

「はい、覚えています。火、水、風、光、闇、妖精、龍の7つですよね」

先生は少し感心しながら授業を進めた。

「はい、その通りです、ではその7種類の弱点、そして脅威となる性質を教えたいと思います。まず始めに、火です。火は風に強いが水に弱い。次に水、水は火に強いが風に弱い、次に風、風は水に強いが火に弱い、次に闇と光です。闇と光は、火、水、風には強くも弱くもありませんが、闇は光に強く、光に弱いです。光は闇の逆です。なので闇と光が戦えば、相打ちになるケースが多いと言われています。次に精霊です。精霊はどの属性にも強くも弱くもありません、なのでたくさんの場面での活躍が期待できます。いつもならここで終わりなのですがこのクラスには、龍の属性もいますので、龍もお教えしておきます。龍はどの属性にも強く、最強と言われています。だが龍の属性を持っている人が少なくわからない部分が多くなんとも言えない存在です。以上で属性の性質は以上です。質問はありませんか」

誰一人生徒の中で質問する人はいなかった。

「では、これで授業を終わります」

先生が部屋を出る前に何かを思い出したかのように慌てて言った。

「っあ、そうそう、今日は寮に帰らずにこの部屋で暮らしてもらいます。新入生の親睦を深めるためです。では、さようなら」

先生は生徒たちの文句がくると思いすぐに部屋を出た。

今はもう、日が落ち暗くなっている。

すると達人が皆の注目を浴びるために両手を上にあげた。

「あの、何も話さないのもなんですし、一人ずつ自己紹介でもしましょう。」

達人のおかげで雰囲気は和やかになり一人ずつ自己紹介を始めた。みんなは自分の名前、属性、性別と何か一言づつ話した。次は俺の番だ。

「えーと、俺の名前は佐藤 柊哉、属性は龍性別は男だ。何も知らないしあまり人と話せるような性格ではないがよろしく頼む」

これでみんなの自己紹介が終わった。

すると、学園の電気が消えた。目の前にいた、シャロンが光の妖精を使いとても小さな光を作る。みんなは怖がりながらもシャロンの光に集まった。誰も何も言わない。

もう電気が消えてから何時間たっただろう、何も見えなくて何もわからないが、何かの声がする。

「グルルルルル、グルルルルル」

すると、学校の電気が戻った。そこには大量のシャドウがいた、骨だけで歩き刀を持っているシャドウや、球体型のベトベトした液体型のシャドウがいた。

生徒たちは、恐怖のあまり叫ぶ人もいた。俺は達人とともに立ち上がった。

「達人、こいつらどっから入ってきやがった」

達人も焦りながら答えた

「わからねぇよ、けど、こいつらはそこまで強くないはずだ、敵はたぶんスケルトンとスライムだ、どちらもFランクのシャドウだから、俺たちに倒せないわけではないはずだ」

今は先生もA〜Eランクの先輩たちもいない。今この学校にいるのは、俺たち新入生だけだ。俺たち新入生は、アイコンタクトで決意した。俺は珍しく大声で言った。

「この戦いは、俺たちの初陣だ。絶対勝つぞ」

新入生はみんな、武器を持ち戦うことを決意した。

生徒たちはまだ特殊能力も使えない未熟の特殊能力者だ。さてどう戦うのかまだわからない。

内田 達人のムーブが炸裂!?

シャロンの妖精が火を放つ!?

次回もお楽しみに^_^

次の投稿は少し遅れるかもです^_^

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