閑話3
遅れてすいませんm(_ _)m
今回はフランの過去についてです(≧∇≦)
――私は、アルティア王国の外れにある、とある小さな村に住んでいました。
私には、お父さんお母さん、幼なじみのユートがいて、毎日、とても楽しい生活を送っていました。
しかしある時、アルティア王国の王様の命令により、村の男の人達が王国に連れていかれました。
村の人たちは、これに反対しましたが取り合ってはくれませんでした。
男の人達がいなくなり、残ったのはお年寄りと女性、子供たちだけでした。
――そこからは、長く辛い生活の始まりでした。
元々この村は、狩りを中心にしていたので狩りをする人がいなくなった今、食料がなくなっていきました。
私は、万が一のためにと蓄えられていた食料で、お母さんと少しずつ分け合って、凌いでいました。
村から活気が無くなってから約半年がすぎた頃、私の人生を変える出来事が起こりました。
村に盗賊が襲ってきました。
盗賊たちはお年寄りを見境なく殺し、子供たちは攫って、女は欲望のままに犯しました。
私の家にも盗賊が入ってきました。
もうダメだと思った時、母は言いました。
「いい?これから先、何があっても諦めちゃダメよ。
前を向いて生きなさい。
そうすれば、いつかきっといい事が起こるはずよ。
もしあなたに、1人の女の子として優しくしてくれる人が現れたら、何があっても、絶対にその人から離れちゃダメよ。
きっと、あなたを幸せにしてくれるはずだから。
......私はあなたを心の底から愛してる。あなたを産んでよかった。
......きっと将来はとっても可愛い子になるわ。ずっと傍で見守っていてあげたかったけど、ごめんなさい。
それは......できそうにないわね。
前を向いて強くなるのよ。それじゃあ、元気でね、あなたを愛してる」
そう言い終えると、私を無理やりクローゼットの中に入れました。
......その後、盗賊が入って来ました。
――村から物音が聞こえなくなってから私はクローゼットから出てきました。
私が最初に見たものは、胸に剣が刺さっているお母さんの死体でした。
身体中にアザや切り傷があって、必死に抵抗したのが伝わってきました。
次に見たものは幼なじみだったユートの死体でした。
その他にもついさっきまで話していた人や、村の村長の死体もありました。
私以外はみんな、死んでしまいました。
すごく悲しかったです。泣きわめきたいくらいでした。
......でも何故でしょう、私は涙が出ませんでした。
多分、頭が追いつかなかったんでしょうね。
お母さんが死んだなんて、信じたくなかったんだと思います。
――それから私は、一人で歩いていたところを奴隷商人に見つかり、連れていかれました。
奴隷になって覚えたことは、剣術と解体でした。なんでも、戦える奴隷は、高く買ってもらえるのだそうです。
まぁでも実際に戦ったことはないんですが。
――ある日、私と同じくらいの一人の女の子が、私と話がしたいと言ってきました。
最初は、すごく可愛くてなんでもできそうな子だなと思っていました。
でも話を聞いたら、心は男で、異世界から来たと言って来たのです。
異世界人だとしたら、自分が勇者でアルティア王国から逃げ出したって、私に言っているようなものです。
初対面の人に向かってそんなことを言うなんて、おかしい人ですよね。
でも何故か、私はその人が信用できる人だなと思いました。
その後、その人に買われ、何日か一緒に過ごしている内に、お母さんに言われたことを思い出しました。
この人は私を奴隷じゃなく、1人の女の子として接してくれる。この人は優しい人なんだなと、私は感じました。
これからはこの人について行こう。
私から全てを奪ったアルティア王国と盗賊達を、私は絶対に許せません。
でも、それ以上に、この人に好かれ始めている自分もいました。
時々見せる悲しそうな顔があります。何かをひとりで抱え込んでいるように、私には見えました。
なにか、力になってあげたい。私は徐々にそう思い始めました。
これから、どうなるか私にもわかりません。
もしかすると、明日には、私は死んでしまうかも知れません。
でも、絶対にこの人からは離れないようにしよう。
――私のこれからの人生全てを、この人に捧げようと、私は心の中で誓いました。
これでサルリア偏は完結です。
次回からは、『西大陸ビースト王国編』が始まります。




