序章 ニチジョウからヒニチジョウ
西洋風の城は多くの兵士によって囲まれていた。その中には二人の若い男女。二人とも豪華な服を着ていて姫と王のようにも見える。
女が「城が崩れます。早く逃げてください。」と言った。
すると、男が「お前をおいて逃げろと、俺がそんなことすると思うか?」
そして城は崩れていった。
「またこの夢か。」翔太の悩みは三つあった。自分と似た顔の若い男と、やたら美人な若い女が出てくるさっきみた変な夢を見ることと、自分の身長が低いことと、背中に妙な痣のようなものがあることだった。「あんな夢をほぼ毎日見るとか、どんだけ彼女ほしいいんだよ、俺。これと背が低いのと痣が無ければ、ふつうの中学生なのにな。ああ、今日から中三か。始業式とかダリー。」そういって、翔太はご飯を食べに部屋から出た。朝ご飯を食べ、幼なじみで親友の伊藤正樹といつものように喋りながら学校へ向かった。
「なんで俺の幼なじみ男なんだよぉぉぉっっぉ。」と翔太が叫ぶ。
「いや、山本いるでしょ。」
「仲良くなければ幼なじみじゃねえんだよぉぉぉぉ。あれ俺のこと嫌ってるじゃん。殺意もってるじゃん。」
「ホント柔木は鈍感だよな。あれが照れ隠しだってわかんないのか。」
「悪い、聞こえなかったもう一度言ってくれ。」
「いや、いいよ。」
いつものたわいのない会話をしていた翔太は前の曲がり角に注意をはらっていなかった。そのせいで彼は非日常へとまきこまれていく。




