目次 次へ 1/6 第1話 朝の声 まだ外の光が淡く、部屋の空気が眠たげにゆれている。 おやすみカバーとバスタオルで包まれたゲージの中から小さな声がした。 「ちゅんたろ?」 そのひとことが、私の朝を呼び覚ます。 私は自然とカバーに手を伸ばし、ゲージ内を明るくする。 それがちゅんたろとのお約束。 「ちゅんたろ、おはよう」 私は笑って答えた。 すると、ケージの中で羽がふるりと揺れて、 彼はうれしそうに首を縦に振った。 「きゅ〜」 その声が、私の朝をやさしく満たしていく。