↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR

くノ一サンタのクリスマス

作者: かなちょろ
掲載日:2023/12/05



「これで準備よし」


 くノ一として初めての任務(クエスト)だ。

 今夜弟の部屋に忍び込む。


 私はくノ一、多分くノ一、恐らくくノ一。

 前に田舎でおじいちゃんと見た時代劇に出て来たくノ一に憧れ、5年間日々修行をこなして来た。

 その修行の成果を今夜見せる時。

 今日はクリスマス。

 私の両親はこんな日でも仕事で帰ってくるのが遅い。

 だから私が弟の面倒をみている。

 弟を寝かしつけて、任務(クエスト)開始。


 ウチの家には暖炉や煙突は無い。

 だから窓からの侵入となる。


「くノ一忍法針金の術」


 二本の針金で窓の鍵をガチャガチャといじる。

 テレビで見たように上手く鍵が開かない。

 もう一つ忍法があるけど、忍法石割りの術は危険なので封印している。

 仕方ないので弟の部屋に行き、窓の鍵を開けてもう一度外に出る。

 窓から忍び込む事に成功!


 抜き足差し足忍足で弟のぶら下がっているくつ下にプレゼントを入れる。


「よし、これでくノ一としての任務(クエスト)達成だ」


 私は外に出ようと窓をよじ登っていると、後ろから声がする。


「だれ? サンタさん?」

 

 しまったーー! 見つかったーー!!

 正体を隠す為、弟の純真無垢な問いに思わず「フォフォフォ、そうじゃよ」 と答えてしまった。

 弟に顔を見られないようマスクをして顔をあっちこっちに動かす。


「なんでサンタさんのお洋服赤く無いの?」


 弟からの鋭い質問。

 私はくノ一の格好で忍び込んでいる。


「そ、それは洗濯したら色落ちしちゃって……」

「なんでお髭無いの?」

「さ、最近は髭が無いほうが流行(はやり)だからですじゃ」

「そう……なんだ……、ふぁああ……」

「さ、もう寝よう。 明日起きたら良い事があるかも知れないよ」

「うん、わかった。 それじゃ僕が寝るまでサンタさんと手を繋いでいて良い?」

「良いけどどうして?」

「サンタさんと手を繋いでいるとなんだか落ち着くんだ」


 そして私は弟が寝るまで手を繋いでいた。

 その間に私も寝てしまったようだけど、起きたらパジャマ姿で自分の部屋のベッドにいた。


 起きて行くと、両親は既に仕事に行ってしまった。

 でも私宛に手紙が置いてある。


【今日は二人共早く帰って来ますね。 皆んなでクリスマスパーティをしましょう。 それと弟にプレゼントありがとうね、小さなサンタさん】


 私は任務(クエスト)に成功したのだ。

 起きて来た弟は夜にサンタさんに会ったと大喜び。

 ただ、弟のサンタクロース像は普通のサンタクロースとはかけ離れてしまったようだけど……。

読んで頂きありがとうございます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 初めまして。優しいお姉ちゃんの、弟とのほっこりするやりとりが楽しかったです。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。