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第一話 崩壊

第一話です。たくさん文章を書くのって難しいですね。

 夢から目が覚める時は、暗闇から引っ張り出されるような感覚がする。


(はぁ、眠い)


 俺は重い瞼を開け、登校の準備を始めていた。

今日もいつも通り、何気ない日常がただ過ぎていく。

俺は電車に乗り揺られながら小説を読もうとスマホを眺めていた。


(こんな世界にいけたらなぁ...)


 小説を読むといつも思う、この世界なら俺も変われるんじゃないか。

英雄に、勇者に、主人公になれるんじゃないか。

...誰かに頼られる人になれるんじゃないか。


「はぁ...」


 最近、溜め息ばかりついている気がする。

馬鹿げた理想を掲げる自分に、理想は理想でしかない現実に。


...ミシ


「?」


ふと、軋む音がした。


......バキ...バキバキバキ


「う...お」


ー世界が揺れた




「大きくね?」


「揺れる揺れるw」


「そ...空が...」


「会社どうしよ...」


「地震じゃぁぁぁぁぁ!」


 静かだった車内が一気に騒がしくなる。

地震で混乱する者、出社を心配する者、珍しい大きな揺れを楽しむ者、そして...空の変化に気づく者。


「空が...割れてる?」


 それはまるで、空の絵に墨を垂らしたような真っ暗い闇の穴が広がっていた。

俺はこの光景を見た事がある、だが...それは、“ゲームやアニメ”での話。

現実世界で起こる訳もない。


(キターー!)


俺はこの後の展開を知っている。


キュオォォォォン!


 やはり、闇の穴の中からは化け物が出て来ていた。

...ただし、想像していたモノとはまるで違う「化け物」が。


 所詮、ゲームは人間が作った物でありそれを前提としたモンスターが出てくる訳がない。

だが、”それ“はモンスターとすら呼べない、


異形の化け物だった。



「なんだよ…あれ」


 俺は勘違いしていた。

異世界に行けば英雄に、勇者に、主人公になれるんじゃないかそう思っていた。


「あれは...」


 今はない勇気が、湧いてくるんじゃないか。

覚醒して全てがうまくいくんじゃないかと思っていた。


「無理だ...」


 あれには勝てない、そう思った。

...思って、しまった。


そしてその一言を聞いて車内の人間も気づき出す。


「なんだあれ!?」


「CGって進化してるなぁ」


「ヒッ」


「ARか?」


「天災じゃぁぁぁぁあああ!」


 穴からはうじゃうじゃと大量の化け物が出てきていた。

その中でも一際目立つ化け物がいた。

その見た目は、空の王者ともいえるだろう。

その大きさはビルにも匹敵する大きさで、一目見ただけで生物的な敗北を覚える圧倒的な存在感。

ドラゴンだ。


 気づかれる筈ないのだが、その巨大な眼に見られている気がする。

次の瞬間、ドゴォオンと言う大きな音と共に車両が大きく揺れた。


「うおぉぉぉおお!?」


ドゴォオン!


 さらに大きな衝撃が車両にかかり、車両が傾いていく。

そして、そのまま


ズゥゥゥウン!


と大きな音を立て車両が横転し、車内にいる人が倒れ込んでくる。


「ぐっ!?」


体全体に衝撃と人の重みがのしかかり、俺は意識を失った…

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