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プロローグ
初小説です。
拙いところもありますが、よろしくお願いいたします。
俺にとっての人生は、“平凡”そのものだった。
それなりの家に生まれ、それなりの学校へ行き、それなりの企業に入り、死んでいく。
…つもりだった。
“何気ない平凡な日常、それがこんなにも幸せだったなんて”
響く悲鳴、死体の山、咽せ返るような血液の匂い。
そして、それを貪る「化け物」。
...俺は、何を見ている?
「に...逃げ...逃げなきゃ...」
俺は、漫画や小説の主人公じゃない。
腰を抜かしながらも、地面を這うようにして、”あれ“を刺激しないように、少しずつ離れていく...
だが、「化け物」はこちらに気づいた。
「ギョギャァァァア!」
「化け物」は俺に気が付くと雄たけびを上げ、執念深く追い続けて来た。
「ふぅ...ふぅ...」
どれくらいの時間逃げ続けただろう。
気がつけば、日は落ちていた。
体力も限界に近く袋小路に追い込まれる。
「ギョギィッヒヒ」
「化け物」がすぐそこまで迫ってきている。
「なんで...こうなった?」
俺は、全てが終わった今朝のことを思い出す...