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番外編

これは花火大会が終わった翌日に、かのんが杏奈と女子会をした時の話。


※三人称視点

「かのんちゃ〜ん、会いたかったよー!!」


 そう言って、走って来たのは月舘奏風の友達である桜内大雅の彼女——楠山杏奈である。

 大きな声でかのんの名前を呼び手を振りながら、かのんの元へ来た。

 

「杏奈ちゃん…私も会いたかったんですが、駅前で大きな声で呼ばれると少し恥ずかしいです…」


「えへへ〜。かのんちゃんに会えるのが嬉しくて、張り切っちゃった」


 かのんは少し頬を赤く染めながら、杏奈になるべく抑えてほしいと伝える。

 それを聞いた杏奈は、素直な気持ちをかのんに伝えた。


「あと、なんだが普段の杏奈ちゃんと違ってハジケテル?テンション高い様な気がするんだけど?」


「そ・れ・は、かのんちゃんに会えるからでーす!」


 かのんの疑問に対し、杏奈は簡潔に一言でまとめた。

 その言葉を聞いたかのんは、何故か頬を赤く染めながらも「まぁ、偶にはこーゆうのもいいかな」って感じの表情をしながら「私もテンション上げて行きます!」と笑みを溢しながら言った。


◇◆


 二人は駅前からほど近い所にある、カフェに座っていた。

 カフェに着いてから、かのんは杏奈に前日の花火大会の事を話していた。

 そして、帰り際に言った言葉を杏奈に伝えた。


「それで、私、奏風先輩に 〝大好き〟って伝えたんだけどちゃんと伝わっているのかな…」


「かのんちゃん、そこは自信持たないと!私だって大雅と幼馴染だから、最初は恋愛感情とか無かったんだけど、一緒に行動する間に少しずつ惹かれて行っていつの間にか恋人同士になってんだよ。まぁ、その後に、改めて私から告白したんだけどね…」


 杏奈は大雅との馴れ初めを、少し恥ずかしそうに話した。

 かのんは二人の馴れ初めを詳しく聞いた事が無かったので、杏奈の言葉を真剣に聞いていた。


 聞いた後は、一人納得しながら「杏奈ちゃんの馴れ初め、可愛い」や「幼馴染ってやっぱり素敵」などを言って、杏奈は更に頬を赤く染めた。


「まぁ、そーゆう事だから奏風くんはちゃんとかのんちゃんの気持ちに気づいて近い内に答えをくれるかもよ?」


 かのんの攻撃(褒め)が止まらないので、杏奈は話を遮って無理やり話を戻した。


「そうですよね!私は期待しています。文化祭での告白を…!!」


「文化祭か〜。文化祭で告白はロマンチックだよね〜。特に伝説とかあると尚更憧れるものだよ」


「だよね!!しかも、あの高校にはその伝説があるらしいんだよね」


「その伝説とは?」


「それはね———」


 杏奈はかのんから伝説の話を聞いてから、目を輝かせていた。

 そして、アドバイスとしてなのか、かのんに「伝説の事を知らないフリをした方が、奏風くんが誘いやすいかもよ?」と言って、「そうですね!あとは、奏風先輩がその事を知ってればですけど」と呟いた。

 杏奈は「そこは、私に任せなさい」と腰に左手を当て、右手をピースしながら目元に置き、ウインクして言ってきた。



 それから二人は更に盛り上がり、カフェを後にして、カラオケ屋さんに行って女子会を楽しんだ。



 一方、奏風はと言うと…

 家で、夏休みの宿題にラストスパートをかけていた。

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