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転生できたので自由に生きたい  作者: 霜月満月
第1章 幼少期
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8話 マリンの魔法の威力

翌日。


午前中は兄様達3人と剣の手合わせや兵士に混ざって訓練に参加した。

ここまでは2年間続けてきたことだ。

そして昼食を挟んだ午後からは昨日とは違うことをする。やっと私も堂々と魔法の練習に参加できるのだ。


ここからは兄様達に加え姉様も参加する。

父様も昨日言った通り私の魔法を見にきたそうだ。何故か母様2人も一緒にいる。つまり家族全員揃っている状態だ。

まずは私の魔法を見ようということで家族だけで魔法の練習場に集まっていた。


家族全員で私の魔法見るって見せ物じゃないんだけどな‥‥まあ気になるんだろうけどさ‥‥。


「さて、マリン。今のところ魔法は本を読んだだけだろう?理解できてると言っていたが、すぐに使えるのか?」


「はい。父様。使えるかと。早速試してみてもいいでしょうか?」


「ああ。あの的に当ててみてくれ。」


「はい。では‥‥」


えっと初級しか使えないけど。


父様が指差した的に向かって、


「【火球(ファイアボール)】」


ドガァァン


あれ?破壊しちゃった‥‥兄様達は破壊までしてなかったよね?加減間違えたかな‥‥?


「すみません。父様。破壊しちゃったのですが‥‥まずかったですよね?」


「「「「「「「‥‥‥‥。」」」」」」」


あれ?みんな固まってる。


「‥‥父様?」


「「「「「「「‥‥いきなり無詠唱って」」」」」」」


そこ!?みんな固まってた理由、そこなの!?


「‥‥マリン。まず的が壊れたのは問題ないから大丈夫だ。

‥‥それよりもだ。何故いきなり無詠唱で魔法を放てたんだ?」


「えっ?何故と言われましても‥‥魔法書に発動させたい魔法のイメージができるなら詠唱の必要はないという旨の記載がありましたよ?何となくイメージはできるので試してみたらできただけです。」


「「「「「「「‥‥‥‥。」」」」」」」


「‥‥変ですか?」


「いや‥‥驚いただけだ。無詠唱で魔法を放てるのは熟練の魔法使いだけだったのでな。」


マジか‥‥それって無詠唱できない人の方が多いってことだよね。


「そうなのですか?詠唱する言葉を覚えなくていいので楽なのですが‥‥。」


「マリンにはそういう感覚なのか。もしかして他にも?」


「はい。他にも使える魔法ありますよ。」


「それも見せてくれるか?」


「はい。分かりました。」


じゃあ次は‥‥


「【水球(ウォーターボール)】」


その後風と土の初級魔法を放ったが、全て的を破壊してしまった。


「‥‥‥マリン。今4属性使ったよな?確か加護で他に創造魔法と光魔法も使えるって言ってたな‥‥残りの闇魔法も使えたりするのか?」


‥‥‥しまった‥‥

堂々と魔法を使えるからって嬉しくてそこまで考えてなかった‥‥

父様、私が全属性使えるって確信した顔してる‥‥。

今さら闇魔法だけ使えないって言っても意味ないよね‥‥

いっそのこと全属性使えるって分かってもらった方がいいかな‥‥。


「‥‥‥はい。使えます。」


「はぁ‥‥そうじゃないかと思ったが、やっぱり全属性使えるのだな。」


「はい。隠したところでいつか分かるので隠すつもりはなかったです。治癒やストレージだけではなく全属性使えるのも徐々にお伝えしようかと思ってたのですが‥‥。使えるのが嬉しくてつい‥‥。兄様達や姉様が使ってるのを見ていてずっといいなぁと思ってましたし‥‥。」


「別に怒っているわけではないさ。いつか話してくれるつもりだったなら尚更な。ただ全属性使えることに驚いただけだ。今まで誰一人全属性使えるという人はいなかったからな。ところで、マリン。せっかくだから闇魔法で何か見せられる魔法があるなら見せてくれないか?」


「はい。分かりました。」


えっと‥‥何かあったかな?攻撃魔法は‥‥まだ知らないから、あれかな。一番無害なやつ。


「私だけ少し的に近づきますので的を見てて下さい。【闇捕縛(ダークバインド)】」


闇属性の鎖を巻き付ける、拘束に使う魔法だ。


「これは凄いな‥‥うん。マリンがいろんな意味で規格外なのが良く分かった。」


「えっ?いろんな意味で‥‥とは?」


「勿論全属性使えることと、全て無詠唱で魔法を放ったこと。最後にこれだけポンポン魔法を使っても何ともないということは魔力量も凄いのだろう?」


「ちなみに他の人の平均は‥‥?」


「王宮には騎士団と魔法師団が仕えているんだが、両方国の精鋭揃いでな。その魔法師団の人達の平均が大体1万~多くて2万ぐらいだと聞いたことがあるな。」


「‥‥‥魔力量も言えなくなりました‥‥確かに私、規格外みたいですね‥‥。」


「‥‥‥そうみたいだな。初級魔法であの威力だから魔力の使い方も教わった方がいいな。」


「やっぱり威力が強かったんですね。練る魔力が多かったのでしょうか?」


「恐らくな。そこら辺は俺は詳しくないから家庭教師がきたら教わるといい。」


「はい。‥‥ところで、父様。姉様と兄様達が固まって動かないのですが、どうしましょう?私のせいですよね?」


母様2人は楽しそうに何か話してる。


「恐らくな。流石に全属性を見せられたらああなるだろ。その内戻ってくるさ。」


「はぁ‥‥でも父様は割と平気でしたよね?」


「ああ。それは昨日のマリンの質問攻めでまさかとは思ってたからな。」


「ああ。なるほど。」


「でだ、マリン。これから私は仕事に戻らないといけないのでな。ステータスの件は別の日でもいいか?」


「はい。父様の空き時間で大丈夫です。私は教えてもらうわけですし訓練以外暇ですしね。」


「そうか。じゃあ今日のところはヒスイ達が現実に戻ってきたらこのまま一緒に練習するといい。」


「はい。分かりました。」


そう言って父様は屋敷に戻った。母様達も一緒に戻った。母様達は去り際に「凄かったわ!」とちょっと興奮気味に褒めてくれた。



そしてその数分後やっと兄弟全員が現実に戻ってきた。

そして第一声は。


「「「「何!?さっきの!?」」」」


遅っ!どこから答えたらいいんだろう?父様との会話は耳に入ってたのかな?


「えっと、さっきのとは?」


と聞くと兄弟全員が「一旦落ち着こう。情報を整理しよう」と言い合い深呼吸し出した。


え~?と思いつつ待ってると、ヒスイ兄様が


「マリン。さっきの俺達の質問は忘れてくれ。父様との会話も聞こえてる。今情報を整理できたから確認したいのだがいいか?」


「はい。勿論です。」


「ありがとう。まずマリンは全属性の魔法が使える。しかも全て無詠唱で。で魔力量も聞かない方がいいぐらいあると。父様と話してたのはそんな感じだったよな?」


「はい。その通りです。」


「マリンのステータスみたら絶望を味わいそうだな。」


「そうでしょうか?私からすると魔法の知識は本だけですからステータスだけって感じですよ?今の私では兄様達の方が魔法の知識がありますし、私にとっては見てるだけでも勉強になりましたよ?無詠唱でできたのも兄様達のを見てイメージしやすかったからですし。」


これは本音だ。いくら前世でマンガとかアニメとか見てもそこまでイメージは固まらない。実際に見て「ああ。こんな感じか」ということで感覚を掴んだからね。


「そんなものか?」


「はい。兄様達もできる様になるんじゃないですか?無詠唱。」


「う~ん。それはどうだろう?」


「まあ気が向いたら挑戦するとかでいいと思いますよ。」


「そうだな。じゃあ気を取り直してこれからいつも通り練習始めようか。」


「「「「はい!」」」」


そして兄様達は魔法の練習を始めた。私は見てるだけ。

何故か。簡単だ。私が魔法を放つと的が壊れるから。

他にも的はあるので交換すればいいのだが、私がさっき壊したのと交換するだけで時間を取ってしまったので兄様達に練習時間が減ると言われた。


まあ見てるだけでも勉強になるからいいけどさ‥‥。

結構頑丈にできてる筈なのに何で初級魔法で壊れるかな?使う魔力量でそんなに違うかね?


その後、結局私が魔法を放つ機会はなかった。


毎回詰め込んで読みづらいかと思いますが、ご容赦頂ければと。

無双したいと言いながらまだ魔法を使わない‥。その内がっつり暴れると思います。


※2021,9,4 改稿しました。

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