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転生できたので自由に生きたい  作者: 霜月満月
第5章 帝国編2
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73話 王子達の成長

四神との契約ラッシュの翌日。

なんとかいつも通りの時間に起きれたことにほっとしつつ、馬車に乗ったのだが‥‥何故こうなった?


馬車は今回、三台に分かれて乗ることになった。

一台はうちの馬車。これには父様、母様、アクア兄様が乗ってる。


二台目は父様が王都に来るときに乗ってきたやつ。

これには姉様、リリ様、マリア様が乗ってる。


そして最後に三台目。

レグルス達が王都に来るときに乗ってきたやつ。これには私、レグルス、ベネトさん、シリウス、リゲルが乗ってる。


もう一度言おう。何故こうなった?


理由はまあ想像できる。一応。

レグルス、ベネトさん、シリウス、リゲルは他の人達にとっては接し方に困るが、私は唯一ストッパーになり得るから。リリ様とマリア様は姉様の友達だから。

そうなると必然的にこの分け方になったんだろう。


いや、分かるよ?分かるけどおかしくね?3、3、5だよ?

‥‥‥去年と同じく、姉様達とが良かったなぁ‥‥。


と心の中で現実逃避しながら窓の外をボーッと眺めていた私。

後ろでまた私とベネトさん以外の3人が言い合いしてても無視してるぐらいにはボーッとしていた。


それを見たベネトさんが不思議そうに話し掛けてきた。


「なぁ、マリン。外見て面白いか?」


「いえ?なんで私はこっちなのかな~。去年と同じく姉様達と一緒が良かったなぁって思いながら現実逃避してただけです。」


「そ、そうか。」


「「「‥‥‥」」」


「そう言ったからって静かにならなくていいよ。3人共。」


「いや。無理だろ。」


「はぁ。‥‥‥ん?シリウス、呪われてるんじゃないの?」


「は?」


「御者さん。馬車止めてもらえますか?」


「え?」


チラッといいの?という感じにレグルスを見る。帝国の馬車なので御者さんも帝国の人なのです。


「指示に従ってくれて構わないよ。」


「畏まりました。」


レグルスが一言そう言うと馬車を止めてくれた。


「それで、どうした?」


「コボルトだよ。30ぐらいかな。‥‥私達が止まったし、それぞれ兄様と姉様がいるから気付いて止まってくれたね。それで、シリウス、リゲル。戦ってみる?」


「「え?」」


「2年前は何もできなかったけど、今はそうじゃないでしょ?」


「「!」」


「どうする?2人がやりたいなら逃しても私が倒すよ?」


「‥‥‥やりたい。」


「‥‥‥俺も。」


「そう。じゃあリリ様達に許可を得ないとね。」


「「ああ。」」


「とりあえず降りよう。そろそろ来るよ。」


すると、シリウスとリゲルは先に降りて、馬車を降りようとした私に手を差し出した。


「!‥‥‥ふふっ。学んだね。2人共。ありがとう。」


2人は私の手をとって補助してくれた。


そして私達が降りたところへ父様達も集まってきた。


「「「マリン。」」」


「父様。‥‥‥兄様と姉様は気づきましたか?」


「ああ。」「うん。」


「では、なにが来てるかは分かりますか?」


「コボルトだよな?」


「正解です。」


「「姉上。」」


「ん?なに?シリウス。」


「俺とリゲルでこのコボルトを倒したいのですが、いいでしょうか?」


「「え!?」」


「2人だけで?」


「いえ。俺達が倒し損ねたのはマリンが倒してくれるそうです。」


「‥‥マリンちゃん?」


「私は2人だけで大半は倒せると思いますよ。ちゃんと連携ができていれば。最近の2人の実力を見る限りは大丈夫だと思います。危なくなったら私が殲滅しますし。」


「マリン、えらいあっさり殲滅っていうけどそんなに簡単か?30ぐらいはいるんだろ?」


「え?目標を設定して魔法放つだけですよ?一歩も動かず殲滅できますよ?」


「そ、そうか‥‥。」


「どうですか?リリ様、マリア様。」


「‥‥‥マリンちゃんが手伝ってくれるならなんの心配もないわ。いいわよ。」


「!」


「わたしも。リゲル、頑張ってね。」


「はい!」


「良かったね。2人共。ほら、もうすぐそこまで来てるよ。」


「「ああ!」」


「あ。言い忘れてたけど、キングもいるから頑張ってね。」


「「え!?」」


ガササッ


と言ってる間にコボルトの集団が森から出てきた。


「それと、リゲル。火魔法使わないでね。」


「え?なんでだ?」


「外さないのが一番だけど、外したら森に燃え広がるでしょ?生態系を壊しかねないから火、使わないでね。」


「そういうことか。分かった!」


そして2人対コボルトの集団の戦闘が始まった。


「‥‥‥シリウス‥‥凄い。いつの間に‥‥。」


「リゲルも‥‥。」


まだ詠唱しながらなので2人で交互に魔法を打ったり、リゲルが剣で前に出たりして着実に数を減らしていた。

その合間に私も魔法を放って2人を援護していたが、2人が倒した方が多い。初めてにしてはすごいと思う。



一方、その様子を見ている二人。


「ベネトさん。」


「なんだ?殿下。」


「俺達の中で一番勇ましくて強いのが女の子のマリンって情けなくなりますね。」


「‥‥‥そうだな。」


「でもこの光景は状況が違いますが、よく見る光景です。」


「魔法科の実習か?」


「ええ。どんなに言っても私もシリウスも王子ですから教師も言い辛いところはあるでしょう。その点、マリンは私達に容赦なく言ってくれる優秀で稀有な人物です。魔法科の教師は私達の担任でもあるので余計にですね。マリンにシリウス、リゲル、そして私のことをほぼ丸投げです。その分自由にさせてもらってますが。」


「へ~。殿下を含めて3人共に気軽に同じ目線で話してくれて、容赦なく説教もしてくれる。マリンに惚れた理由はそこか?」


「まあそこだけじゃないですけどね。」


「お。言うようになったな。‥‥確かにそういう意味では有難い、いい奴だよな。マリンは。」


「ベネトさんは狙わないんですか?」


「俺は殿下と争うつもりもないし、どっちかというと、リジアみたいな奴の方がいいからな。」


「本当ですか!?」


「うおっ!‥‥マリン。いつの間に戻ってきた。」


「え?今ですよ?それより今言ってたの、本当ですか!?」


「え?‥‥あ、ああ。」


「兄様!!」


「ああ!」


「楽しみですね!」


「そうだな!」


「なんだ?」


「なんでもないですよ!私と兄様が勝手に楽しんでるだけです。ね?兄様。」


「そうだな。」


うわ~リジアに知らせたい~!

初めて会った時のリジアの反応とか見てたら脈ありだと思うんだよね~!うわ~。楽しみだな~。


「って。俺達が話してる間に本当にコボルト全滅してるじゃねぇか。」


「そりゃ全滅させてからじゃないと戻ってきませんよ。」


「そりゃそうなんだが。」


そう。なんと私も手伝ったとはいえ、ほぼ2人だけで殲滅したのだ。


「シリウス、リゲル。初めてにしてはすごいよ。キングも2人で倒したし。」


「「本当か!?」」


「うん。2年前とは変わったんだね。」


「「っ!」」


「少しは自信ついた?」


「あ。‥‥ああ。お陰様でな。」


「ああ。俺も。成果を初めて見れたからいい機会だった。」


「そっか。じゃあこのコボルトの素材を売ったお金は記念にとっときなよ。私が運んであげるからさ。」


「ああ。そうする。」


「私が倒したのもついでに2人で分けて。私は予備戦力でたまに倒しただけだからさ。」


「‥‥いいのか?」


「うん。」


そしてコボルトをストレージに収納して再び馬車で出発する。


「なぁ、マリン。」


「ん?なに?シリウス。」


「さっきの俺が呪われてるって言ったのはやっぱりコボルトが襲ってきたからか?」


「そうだよ。2年前もコボルトだったから因縁の相手だなって。」


「ああ。確かにそうだな。だが、今なら倒せる。いい経験になったよ。後ろにマリンがいるだけで安心して挑めたからな。ありがとう、マリン。」


「ふふっ。どういたしまして。」


それからは魔物が出ることもなく、順調に進んだ。


今年もアルス子爵邸でお世話になっていたのだが、そこでふと、私はあることを思い出していた。


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