64話 怒り爆発
そして、数日後。
只今、貴族科の授業中です。
私は今、イライラしています。
何故か。それは「やつら」が揃うからです。
「何故、毎回マリン嬢の隣に皇太子殿下が座るのだ?」
「だから毎回言ってるでしょう?シリウス王子。友人の隣にいてなにか悪いことでも?と。」
「それが気に入らんと言っている。」
これだ。理由は。うるさい。
反対の隣にはリジアがいるので私のイライラに気付いていることだろう。
そして、何故かシリウス王子とリゲル様は私とレグルスの後ろに座るのだ。
今も言い合いを続ける3人にもうキレていいでしょうか?
‥‥いいですよね~?
「先生。」
「はい?どうしました?マリンさん。」
「少々お時間頂いてよろしいでしょうか?」
「え?あ‥‥お願いします。」
「はい。」
では先生に許可兼お願いされたのでいいですね。
怒り全開の声でいきますよ!
「レグルス、シリウス王子、リゲル様。立ちなさい。」
「「「え?」」」
「いいから立ちなさい!」
「「「は、はい!」」」
「こっちにきて。」
教室の前方の空いてるスペースに呼ぶ。
そして、大人しくやって来た3人。
「正座。」
「「「え?」」」
「せ・い・ざ!」
「「「はい!」」」
3人が正座したのを確認して。
「3人共。今何の時間ですか?」
「貴族科の授業中です。」
「はい。皇太子殿下、正解です。では、授業中に雑談をしていいと思いますか?」
「「「思いません。」」」
「はい。そうですね。では先程までのお3方は授業を受ける態度ではないとご理解頂けますか?」
「「「はい。」」」
「では、お3方が揃うと何故すぐ抗論になるのですか?数日前から馬車の乗り降り、廊下、授業中。顔を合わせる度に。正直うるさいですよ。特に授業中。周りの迷惑が考えられないんですか?都度私が言わないと分からないのですか?」
「「「‥‥‥」」」
「お3方は帝国と王国の王族の自覚があるのですか?一貴族令嬢に過ぎない私に怒られて、王族として示しがつかないとは思わないのですか?」
「‥‥‥示しもなにも既に俺にはそんな物ないだろう。」
「シリウス王子。自覚してましたか。それで、諦めるんですか?王族としての誇りを取り戻したいとは思わないのですか?」
「思わない訳がないだろう。」
「じゃあ何故改善しようと動かないのですか?」
「‥‥‥どうしたらいいか分からなくなった。」
「はあ?国王陛下という素晴らしい見本が近くにいるのになに馬鹿なこと仰ってるんですか?リゲル様も公爵様の後継ぎなんですから素直に見本にすればいいじゃないですか。もう一度申し上げます。お二人共、馬鹿なんですか?」
「「ぐっ。」」
「皇太子殿下?あなたもなに素直にシリウス王子達に言い返してるんですか?」
「え?敬語続くのか?」
「はい?」
「ごめんなさい。」
「授業中特にですが、うるさい聞こえないから話し掛けないでくれとかそう返せばいいでしょう?なに言い返してるんですか?」
「あ。確かに。」
「真面目に話してるんですが?」
「ごめんなさい。」
「では改めて。お3方共。私に魔法を使わせたいんですか?声出ない様にして欲しいんですか?」
「「「いいえ!」」」
「毎回毎回。都度注意しないと分からないのですか?」
「「「いいえ!」」」
「じゃあもう、うるさくしませんか?」
「「「はい。」」」
「では次うるさくしたらお3方共しばらく口聞きませんから。なに言われても、挨拶すら無視します。」
「「「え!?」」」
「何ですか?問答無用で声消しますか?」
「「「‥‥‥」」」
「異論がないようなので無視の方にします。‥‥‥先生。お時間ありがとうございました。」
「いえ。こちらこそありがとうございました。」
私は席に戻るが。
「お3方?なに席に戻ろうとしてるんですか?」
「「「え?」」」
「私がいいと言うまでそのまま反省してなさい。」
「「「‥‥‥」」」
そのまま授業が終わるまで正座のままにさせました。
いい加減イライラがピークに達してたの!
だからこれぐらいしても許されると思うんだ。
「先生。お三方のことは無視して構いませんので、授業続けてください。」
「‥‥‥はい。」
『すげぇ~。』
教室の全員の声がハモった。
はあ‥‥‥この3人。揃ったらやっぱり疲れる‥‥。
何かすごく長くなってしまったので2分割することにしました。