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転生できたので自由に生きたい  作者: 霜月満月
第3章 帝国編
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56話 不可抗力

後半、レグルス視点に変わります。

そして私は一人部屋に戻ってきた。

同室の姉様は城を散歩すると言っていたので私一人だ。


部屋に備え付けられているお風呂で模擬戦での汗と汚れを落とした私は、さっきの懸念の確認をすることにした。


「【世界地図(ワールドマップ)】。」


‥‥‥げ。やっぱり通り道だったっぽいな。

竜が騒ぎだしたの私のせいかな‥‥やっぱり。

あ。そうだ。


《空、今いい?》


《主様?どうされました?》


《あのさ、二週間前ぐらいに住みかにいた竜が騒ぎだしたらしいって聞いてね、そのちょっと前に私、多分その住みかの上を空を飛んで通り過ぎたのね。‥‥‥私のせいで竜達騒いだのかなって。》


《‥‥‥その可能性はありますね。主様の魔力に反応したのかもしれません。》


《じゃあ街に向かってた黒竜も?》


《それは恐らく暴走しただけだと思います。》


《そうなんだ。じゃあ黒竜は私のせいじゃない?》


《はい。》


《良かった~。私のせいだったら申し訳なかったよ。住みかの竜達も今は大人しくなってるらしいし、良かった‥‥‥空、教えてくれてありがとう。》


《いいえ。こうして主様と話せたこと、嬉しく思いますよ。》


《うん。私も。いつか会いに行くね。じゃあまたね。》


《はい。お待ちしております。》


さて、折角一人だし。

‥‥‥黒竜も倒しちゃったし。ステータスどうなってるんだろ?何年も怖くて見てなかったからな‥‥。

よし!


「【ステータス】」


 [名前] マリン・フォン・クローバー


 [種族] 人間族 [性別] 女性 [年齢] 十一歳


 [称号] 辺境伯家次女 転生者 神の御使い

     

     白虎の主人 青龍の主人


 [レベル] 250


 [体力] 3,700,000/3,700,000


 [魔力] 82,730,000/82,730,000


 [能力] SSS


 [魔法]


  創造魔法Lv.10  空間魔法Lv.10


  火魔法Lv.10   水魔法Lv.10


  風魔法Lv.10   土魔法Lv.10


  光魔法Lv.10   闇魔法Lv.10


 [スキル]


  鑑定Lv.10    武術Lv.10   体術Lv.10


  物理耐性Lv.10  魔法耐性Lv.10


 [加護]


  創造神の加護Lv.10  武神の加護Lv.10


  生命神の加護Lv.10  商業神の加護Lv.10


  魔法神の加護Lv.10



‥‥‥‥‥やべぇ。何これ‥‥体力と魔力の桁が‥‥。

ますます人外になってるじゃん‥‥‥。

やっぱり自分のステータスながら怖い‥‥。

力の使い方間違えたら破壊神と化すじゃん‥‥。

‥‥もう今日は考えるのやめよ‥‥。


と、ステータスを閉じたところで扉がノックされたので出ると、レグルスだった。


「あ。まだ来るの早かったか?」


「ん?別に大丈夫だよ?」


「でもまだ髪濡れてるみたいだし、乾かしてる途中だったんだろ?」


そう。ある程度拭いてからお風呂から出てきたとはいえ、私の髪は長いのでなかなか乾かないのだ。

今も乾いた布で髪を拭きながら空と話したりしていたのだ。


「ん?そうだけど、いいよ。もうすぐ終わるし。このまま外で待たせるのもなんだし、中に入っていいよ。どうぞ。」


「あ。ああ‥‥じゃあお邪魔します。」


「うん。ちょっと待ってて。今乾かしちゃうから。」


髪に魔法で温風を送って乾かし始める。

これは風の魔法に火属性の魔力を少し込めてやってる。

ドライヤーの再現をしてみたのだ。

自分の魔力でやるので調節できるのをいいことに髪が乾いたら水属性に込める魔力を変えて冷風を送る。


‥‥‥ああ~涼しい~。

やっぱりドライヤーの再現最高だわ‥‥。


「ふぅ。」


あとは髪をといて上の方だけちょこっとまとめて結って完了だ。


「お待たせ。‥‥‥‥レグルス?」


「‥‥‥‥」


「‥‥‥お~い。レグルス?」


「は!ごめん。器用だなって思ってじっと見てしまった‥‥。」


「ああ。そっか。別にいいよ。‥‥‥で、図書室本当に見ていいの?」


「ああ。マリンなら好きなだけ見ていいってさ。」


「やったぁ!‥‥じゃあ早速行こ!案内してくれる為に来てくれたんでしょ?」


「ああ。行くか。」


「うん!」


2人で図書室に向かいながら


「ところでマリン。図書室ってそんなに楽しいところか?」


「え?うん。私は楽しいよ。うちにある書斎も魔法書含めて洗礼受ける前から読み漁ってたし。」


「そうなのか?‥‥私は洗礼の後に自分の属性の分を読んだだけだな。」


「まあ普通はそうだろうし、それでいいと思うよ。」


「じゃあ今日も魔法書読むのか?」


「う~ん。一通り見て読みたくなったの読むよ。」


「そうか。‥‥‥あ。着いたな。ここだ。」


「扉‥‥大きいね‥‥‥。」


「まあ‥‥一応城の図書室だからな。それに中には国宝級のものがあるらしいから皇族じゃないと入れない様にされてるしな。」


「え!?そうなの!?‥‥‥元帥様といい、陛下といい私、他国の人間なのに良く入る許可くれたよね‥‥。」


「だな。‥‥‥信用してくれたと思ってたらいいんじゃないか?」


と言いながらレグルスは扉に手を翳して少し魔力を流したようで扉が仄かに光った。

すると、カチャっと鍵が開く音がした。


「よし、入るか。」


「‥‥‥‥」


「マリン?」


「‥‥これって皇族の魔力に反応して開いたんだよね?」


「そうだな。」


「魔力って人それぞれ違うだろうに、何に反応してるんだろ?って思って。」


「ああ‥‥なるほどな。初代様の残した文献では確か‥‥遺伝子?とかいうものに反応するらしいって書いてあったな。」


「遺伝子?」


遺伝子ってマジか‥‥凄いし、納得だけどどうやって作ったんだろ?


「ああ。」


「‥‥考えても分からなそうだね。」


「そうだな。入るか。」


「うん。」


そして一通り見ているときにみつけた本を手に取り、窓際にあった長椅子に座って読み始めた。

そこに別で本を探していたレグルスも来た。


「マリン。隣いいか?」


「うん。いいよ。」


「なに読んでるんだ?」


「ん?結局魔法書。」


「そうか。実は私もだ。」


「レグルスも?」


「ああ。マリンの魔法見てたら、まだまだだなって思ってまた読み返してみようと思ってな。」


「そっか。」


それから会話が途切れて2人がページを捲る音だけになる。


そういえば誰かと一緒に並んで本を読むの、初めてかも。

全然嫌じゃないな‥‥。

‥‥あ。陛下が使った魔法だ。火の雨ってそのままじゃん。

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥あ。ヤバい。眠くなってきた。

このまま‥‥ここで‥‥寝たら、駄目‥‥なのにな。


ここで私の記憶が途切れてるので寝てしまったのだろう。


***


魔法書を読んでるとふと右肩に温かい重みが来た。

見るとマリンが自分の肩に頭を乗せて寝ていた。


え!?‥‥マリン、寝てる‥‥‥?

やっぱり連戦は疲れるよな‥‥。悪いことしたな‥‥。

‥‥‥このままだと風邪引くかな?

ちゃんと部屋のベッドに寝かせた方がいいよな?

‥‥‥‥‥‥触っていいんだろうか?


カチャ


「レグルス。夕食の準備が‥‥あら。マリン、寝ちゃったのね。」


「ええ。それで、今部屋に連れて行ってあげようかと思っていたところです。」


「うん。本は私が戻しておくわ。マリンを運んであげて。

‥‥‥‥寝顔が可愛いからって襲っちゃ駄目よ?」


「分かってますよ、姉上。‥‥ではお願いします。」


そしてマリンが持ったままだった本と自分が持っていた本を姉上に託し、マリンの背中と膝裏に手を回して抱き上げた。


軽いな‥‥。やっぱり同い年でも女の子だな。

軽いし、細い‥‥。


そしてマリンを抱えたまま廊下に出て歩くと、すれ違う臣下達が一様に驚いて、自分とマリンを視線だけで行き来させていた。


はぁ‥‥見せ物じゃないんだがな‥‥。


そしてマリンとクリスの泊まっている部屋の前に着く。


あ。どうやって扉開けようかな。


ガチャ


「あれ?殿下?‥‥あ。マリン、寝ちゃったんですね。運んで頂いてありがとうございます。‥‥どうぞ。奥のベッドに寝かせてあげてください。」


「はい。分かりました。」


「では、私は先に夕食に向かってますね。」


「はい。私もマリンを寝かせたらすぐに行きます。」


そして再びマリンと2人だけになり、指示されたベッドに寝かせる。

そしていけないと分かっていながらベッドの横に座り、縁に顔を乗せた状態でじっとマリンの寝顔を見てしまった。


確かに可愛い寝顔だな‥‥。

こうして見ると、とても父上を倒す程の実力者には見えないよな‥‥。

それに考えてみたら私はこの子に模擬戦挑んだんだよな‥‥

手加減はされたが真っ直ぐ相手してくれたな‥‥。

っと!寝顔見ながら考え事なんて、失礼だった!


と、レグルスが動こうとするとマリンが「ん。」と声を漏らしながら寝返りを打ってこちらを向く。しかももぞもぞと少し動いたので、レグルスの唇に触れた。


「!」


レグルスはその瞬間、ずざっと素早く後退りして頭が混乱しながらも立ち上がり、部屋を出た。

そして食堂へと向かった。


い、今の‥‥。一瞬だがマリンと口付けた‥‥?よな?

‥‥‥まずい‥‥明日からどんな顔して話せばいいんだ!?


そして食堂にたどり着き、マリンを寝かせてきたと報告した後、一言も喋らず悶々としたまま食事を終えた為、一切味が分からなかった。


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