52話 新たな出合い2
さて、皇帝親子の爆弾発言によるざわめきの中心人物にされた私ですが。
何故こうも騒ぎの渦中に私はいるんだろうか‥‥‥。
あれから無事?に親善パーティーは終わり、今は姉様と同じ部屋の中でまったりタイムです。
「姉様。私は騒ぎに遭いすぎじゃないですか?」
「違うわ。マリンは王族に愛されるのよ。」
「え。なんか嫌ですね。結局騒ぎの元じゃないですか。」
「あ。それもそうね。‥‥さて、マリン。明日は模擬戦2回もしないといけないんだから寝ましょ?」
「はい。そうですね。‥‥‥‥おやすみなさい。姉様。」
「おやすみ。マリン。」
そして2人共それぞれベッドに入ったのだが。
寝れない‥‥。いつもならスッと寝れるのに。
《マリン様。》
《ん?雪?どうしたの?》
《起こしてしまいましたか?》
《ううん。珍しく寝つけなかったから大丈夫だよ。》
《それなら良かったです。‥‥マリン様。数日前に竜種を倒しましたか?》
《ん?うん。帝国に行く途中に黒竜がいて、街を襲おうとしてたから倒したよ。》
《そうですか‥‥‥青龍が念話で連絡してきまして、マリン様に謝りたいと。》
《え?何で青龍が謝るの?》
《黒竜も竜種ですから青龍の眷属なのですよ。》
《へ~。そうなんだ。》
《それで、今青龍が私の所に来ているのですが、マリン様も来て頂けないかと。》
《え?今?》
《はい。我々は姿を見せるべきではありませんし、マリン様もなかなか我々の所に来る時間がありませんよね?》
《あ~。確かに今がいいか。分かった。今から行く。》
《はい。お待ちしております。》
それから念の為、訓練用の服に着替えてからゲートで雪の所に向かった。
「雪。お待たせ。」
〔マリン様!〕
〔白虎、この方が?〕
〔ええ。〕
〔っ!確かに御使い様ですね‥‥。お初にお目に掛けます。青龍として四神の一角を担っております。私の眷属がご迷惑をお掛けしました。申し訳ありません。〕
「はじめまして。私はマリン・フォン・クローバーです。
‥‥‥迷惑じゃないよ。むしろ倒しちゃったからごめんね。眷属なら仲間だったんだよね?」
〔ええ。確かにそうですが、まだ人間の言葉も理解できない、実力を過信した若僧だったので構いません。〕
「おお‥‥手厳しいね。」
〔事実ですから。それよりこれからも封印を守りながらではありますが、竜達をできる限り抑えます。それでも今回のように考えなしの若僧がご迷惑をお掛けするようでしたら叩きのめして構いません。それで他の若僧が馬鹿な真似をしなくなるならそれがいいので。〕
「えっと‥‥一言で言うと、見せしめ?」
〔そんなところです。それより御使い様。折角お越し頂きましたのでこのまま主従契約をして頂けませんか?〕
「え?青龍が守ってる東の辺境伯領じゃなくていいの?」
〔はい。問題ありません。〕
「ならいいよ。やり方は雪と同じ?」
〔はい。‥‥ちなみに私もメスですよ。〕
「ふふっ。先に教えてくれてありがと。名前だよね‥‥それにしても綺麗な青だね‥‥あれ?目の色、雪と同じなんだね。あ。全体が青だから私とお揃いだね。」
〔ええ。そうですね。〕
「う~ん。龍だから‥‥うん。決めた!「空」で、どうかな?」
〔空ですか?〕
「うん。空みたいに綺麗な青だし、龍って自由に空を飛んでるイメージがあるからさ、だから「空」。」
〔いいですね。ではこれからは私を空とお呼び下さい。〕
「うん。‥‥あとは空の魔石に私の魔力を注ぐんだよね?」
〔はい。〕
「‥‥‥‥‥これでいい?」
〔はい。御使い様。両手を。〕
「うん。」
雪の時と同じく、空の額の魔石から別の青い魔石が私の手の中に落ちた。
「これも一緒に持ってたらいいんだよね?」
〔はい。お願い致します。〕
私は首から下げていた創造神様に貰ったペンダントを取り出し、空から貰った魔石を嵌めた。
「これでよし、っと。あ、そういえば空。空も私を御使い様じゃなくて名前で呼んでいいよ。」
〔え?ですが‥‥。〕
「とりあえず御使い様はやだ。雪は名前で呼んでくれてるよ?」
〔やだって‥‥‥。お名前でお呼びするのは畏れ多いので主様では駄目でしょうか?〕
「う~ん。できれば名前がいいんだけど、無理強いはしたくないからそれでいいよ。」
〔ありがとうございます。〕
「うん。これからよろしくね。空。」
〔はい。こちらこそよろしくお願い致します。主様。〕
「‥‥ふぁっ‥‥。いい感じに眠くなってきたから私、戻っていい?」
〔はい。大丈夫ですよ。ご足労頂き、ありがとうございました。〕
「うん。じゃあおやすみ。雪、空。」
〔〔おやすみなさいませマリン様。(主様。)〕〕
そして、私は帝国へと戻った。
マリンが去ったあと。
〔主様はいい方ね。〕
〔ええ。お優しい方よ。‥‥「空」いい名前貰ったわね。〕
〔貴女も「雪」でしょう?綺麗な名前じゃない。主様にも謝罪出来たし、帰るわね。〕
〔ええ。〕
その瞬間、空は姿を消した。
〔本当に便利よねこの水晶‥‥四神はこれで瞬間移動できるんだから。〕
と、再び一人になった雪が呟いていた。
◇◇◇◇◇
翌朝。
昨日と同じく、軽く動いてから闘技場へ向かった。
そこには既に皇帝一家が揃っていた。
「皆様おはようございます!」
「「「「おはよう。」」」」
「マリン。俺達は準備できてるが、先にレグルスとだよな?マリンはすぐに開始できるか?」
「はい。大丈夫です。‥‥あ。でもその前にレグルス、確認いい?」
「なんだ?」
「模擬戦、昨日陛下と話してたのと同じ条件でいいの?」
「いや、私は剣だけにしてくれるか?昨日の襲撃事件の時のを見る限り、魔法が加わったら瞬殺されそうだからな。」
「え?瞬殺しないよ?様子見はするよ?」
「様子見か‥‥マリンを倒すという壁は相当高いな‥‥。」
「そう?」
「ああ。でも、様子見してくれるならいいか。‥‥‥じゃあ父上と同じ条件で頼む。」
「うん。分かった。もう模擬戦する?」
「ああ。舞台に行こう。」
「うん。」
そして、舞台に移動した私達は左右に別れ、距離を置く。
「誰か開始の合図と審判をお願いします!」
「なら俺がやるよ。」
「アクア兄様、お願いします。」
「ああ。では‥‥‥始め!」
アクア兄様の開始の合図で私達は動き出した。




