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転生できたので自由に生きたい  作者: 霜月満月
第1章 幼少期
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4話 2年後。洗礼へ

そして2年が経ち私は5歳になった。

教会で洗礼を受ける歳だ。


やっとだ‥‥やっと洗礼を受けれる!楽しみだな~!


と思っていると、部屋の扉をノックする音がして返事をすると、シャーリーが扉越しに尋ねてきた。


「マリン様。そろそろ出発のお時間ですが、準備はできてますか?」


私は扉を開けつつ


「うん。準備できてるよ。ほら。‥‥変じゃない?」


「はい!変じゃありません!いつも通り可愛いらしいですよ!」


「ありがとう!じゃあ行こ。」


こんな感じにシャーリーは私のことをすごい可愛いがってくれる。

前世の私は容姿に全く自信が無かったので、最初は可愛いと言われることに抵抗があった。

しかし、家族と今の自分の容姿を鏡で見る度に気にしてもしょうがないと考えるのを諦めた。

そしてこの2年で知ったシャーリー以外でやたらと私を構ってくれる2人。この2人の存在もあり自分の容姿を気にするだけ無駄だと諦めることになったわけだが‥‥。


そしてシャーリーと玄関に行くと、先に待っていた父様とディアナ母様と一緒にその2人が待っていた。

アクア兄様と姉様だ。


アクア兄様にとっては下は私だけだし、姉様にとっては私が産まれるまで兄弟唯一の女の子だったのでずっと妹が欲しいと言い続けていたそうだ。なので2人からすれば私を可愛いがるのは当たり前だそうだ。2人になんでそんなに構ってくれるのか聞いてみたら素直に真っ直ぐそう言われた。


2人共シスコンなのか‥‥?


「すみません。お待たせしました。父様、ディアナ母様、アクア兄様、姉様。」


「いや。大丈夫だ。今ちょうどみんな集まったところだからな。‥‥うん。なかなか似合ってるな。マリン。」


「ありがとうございます!父様。」


「それは私が選んだんですもの!似合うに決まってますわ!父様。」


そう。今私が着ているワンピース、なんと姉様が選んだらしいのだ。これはとてもシンプルなデザインだったので私も気に入ってる服だ。


姉様のセンスが私と似ていて本当に良かった‥‥。

これが例えばゴスロリとかフリフリのいかにもなセンスだったら最悪だった‥‥。

フリフリはどうしても好きになれないんだよな‥‥私。


「姉様も選んでくれて、ありがとうございます!」


「いいのよ。可愛い妹のためだもの!やっぱり似合うわ~!抱きしめていい?」


「えっ?ど、どうぞ?」


と言ったら本当に姉様がかばっと抱きついてきた。


くっ‥‥苦しい‥‥。


堪らず姉様の肩をタップすると、父様から救いの言葉が出た。


「クリス。気持ちは分かるが力をこめすぎみたいだぞ。マリンが苦しそうだから、そろそろ離してやりなさい。」


すると、はっとしたようにようやく姉様が離してくれた。


死ぬかと思った‥‥。


「ごっごめんマリン。大丈夫!?」


「はい‥‥大丈夫です‥‥。」


「あなた、みんなも。マリンを可愛いがるのはその辺にしてそろそろ出発しませんか?」


「そうだな。じゃあ行こうか。」


「「「「はい。」」」」


そう。今日の私の洗礼になぜかアクア兄様と姉様もついてくるというのだ。

なんで?と聞くと一緒に行きたいからと。

聞くだけ無駄だったな‥‥。

ちなみにシャーリーはお留守番だ。何故だ‥‥。


みんなで馬車に乗り、教会までの道のりで見える街並みを見ていると、


「やっぱり外が気になるか?」


「はい。今まで屋敷の敷地内から出たことが無かったですから、楽しいです。」


「そうか。やはり兄弟だな。ヒスイから全員同じ感想だな。」


「え?じゃあアクア兄様や姉様も?」


と正面の父様から横の2人に視線を移すと、2人共頷いた。


「そりゃあ同じ反応になるよ。事実だしね。」


「むしろ他の感想はありませんね。後は洗礼が楽しみとかですね。」


「確かに、それもそうか。ところで、マリン。洗礼を受けるとみんな必ず使える魔法があるんだが、知ってるか?」


「はい。父様。シャーリーが教えてくれました。ステータス魔法ですよね?」


「そうだ。では実際にステータスを見たことはあるか?」


「いえ。シャーリーがステータスは個人情報なので見せてと言うのはあまり良くないと言われたので。シャーリーはもちろん誰のも見たことはないです。」


「じゃあ私のを見てみる?どんな風に表示されるかとか見る?」


「え?いいんですか?姉様。」


「もちろん!私の目の前に透明な板みたいなものが出てくるんだけど、それに私のステータスが全部表示されるんだよ。見てて。【ステータスオープン】」



 [名前] クリス・フォン・クローバー


 [種族] 人間族  [性別] 女性  [年齢] 九歳


 [称号] 辺境伯家長女


 [レベル] 1


 [体力] 130/130


 [魔力] 200/200


 [能力] D


 [魔法]


  風属性Lv.1  水魔法Lv.1


 [スキル]

礼儀作法Lv.2


 [加護]


  魔法神の加護Lv.1


おぉ~。こんな風に表示されるのか。


「今の【ステータスオープン】という言葉で表示されるのですか?」


「そうよ。【ステータス】だけなら自分で見る時、誰かに見せるなら【ステータスオープン】と唱えるの。」


「姉様は魔法を2属性使えるんですね。」


「うん。私は少ない方かな。私が洗礼を受ける時は同じようにフレイ兄様が見せてくれたけど、フレイ兄様は3属性だったしね。」


「ちなみに俺も3属性だよ。フレイ兄様と違う属性だけどね。」


「本当に人それぞれですね。見せてくれてありがとうございます、姉様。私も早く自分のステータスを見たくなりました!」


「どういたしまして。」


「3人共。教会に着いたぞ。」


「「「はーい!」」」


教会に入るとシスターが出迎えてくれた。


おぉ本物のシスターだ!マンガとかでしか見たことないけど、格好が同じだ‥‥真っ白。


「ラルク・フォン・クローバー・ウェスティアだ。本日次女のマリンの洗礼を頼んでいたはずだが。」


「はい。伺っております。一度皆様を控え室にご案内致しますので、こちらへどうぞ。」


そしてシスターが全員を控え室に案内してくれた後、


「準備ができましたら呼びに参りますので、少々お待ちください。」


とシスターが退室すると別のシスターが入ってきて紅茶を入れてくれた。そのまま家族で話していると、


「お待たせしました。準備が整いましたのでご案内させて頂きます。今回洗礼を受けるマリン様と付き添いとしてラルク辺境伯様、ついてきて頂けますか?」


「分かった。‥‥行こうか、マリン。」


「はい。父様。では母様、アクア兄様、姉様。行って参ります。」


「「「行ってらっしゃい。」」」


そしてシスターについていくと、まさしく教会の祈りの間といった感じの場所に着いた。


そのまま進み父様に促され私が両膝をつき手を組み目を閉じると司教が


「マリン・フォン・クローバーよ、トリフォリウム教が讃える五神が、そなたの五歳の洗礼を祝う。」


そこで、私は場違いに失礼なことを考えていた。


そういえば教会の名前知らなかったな‥‥神様、こっちは5人もいるんだ‥‥。シャーリー教えてくれなかったな?私も聞かなかったし、忘れてたのかな?

って、今考える事じゃなかった。集中しないと。


司祭様がそのまま神々の像へ向かい膝をつき、手を組む。


「この世界を見守る神たちよ。マリン・フォン・クローバーにステータス魔法を授け、道を示したまえ」


その瞬間私は自分の体に浮遊感を感じた。


※2021,9,2 改稿しました。

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