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転生できたので自由に生きたい  作者: 霜月満月
第2章 学生編
33/289

33話 これからの生徒会

まさかの玄武を呼び出してしまったその日。

選択授業も終わり、いつもならさあ帰るかとなっていたが、今日からは違う。

1年生が生徒会に加わるのだ。とはいっても結局1年生は私とリジアだけだが。

他に希望者がいなかった理由は首席と次席がいるなら自分達いらなくね?ということらしい。まあいいけど。


ということで、私とリジアは生徒会室へと向かった。

扉の前でノックすると返事が返ってきた。姉様の声だ。


「失礼します。1年Sクラスのマリン・フォン・クローバーです。」

「同じくフリージア・フォン・アドニスです。」


私達2人を知っている姉様、兄様、リリ様、マリア様は笑顔を浮かべていた。


「いらっしゃい。マリン、リジア。」


そして私達と初めて会った他の方々はというと。


『クローバー?』


「会長。もしかして会長とアクアの妹さんですか?」


「ええ。そうよ。」


「じゃあ‥‥あれ?妹さんと一緒に来た子、目の色が同じ?」


「はい。隣のマリンとはいとこにあたります。」


「ああ。なるほどね。」


「えっと皆様。よろしければ私のことはリジアとお呼びください。」


『分かった。』


「あ。そういえば兄様。今日フリード先生がいらっしゃいましたよ。」


「え!?‥‥‥じゃあマリン、聞いたのか?」


「はい!」


満面の笑みで兄様を見る。


「その様子は全部聞いたな‥‥。やっぱり魔法師団に遊びに来いって誘われたか?」


「はい。その言葉に対して私と兄様の反応が同じでつまらんって言われました。」


「ぷっ。そ、そうか。」


「アクア、マリン。何の話?」


「姉様。召喚魔法の授業の話です。私も兄様も別々の理由で契約失敗したってことです。」


「ふ~ん。その話し方からして詳しくは話してくれないみたいね。」


「すみません。」


「まあいいわ。あ。あとマリン。生徒会として活動してる間は「会長」って呼んで。」


「分かりました。兄様にも同じ事を?」


「ああ。俺も強制された。」


「そうですか‥‥。じゃあリリ様とマリア様も呼び方変えた方がいいでしょうか?」


「私達はそのままでいいわ。」


と姉様達と話している間、他の人達は全員が驚いた顔をしつつも、黙って私達が会話する様子を見ていたが。


「あの、会長。会長とアクアが妹さんと普通に話すのは分かります。でも妹さん、何で王女殿下とマリア様とも普通に話してるんですか?緊張とか一切感じないですし。」


「あら?あなた知らない?マリンとアクアはリリ達の命の恩人よ?」


『え!?』


驚いてた方々が更に驚いて一斉に私を見た。

そしてリリ様とマリア様に「ほんと?」と言いたげに視線を移した。


「本当ですよ。」


『‥‥‥』


あれ?黙っちゃった。


何とも言えない微妙な空気になった所でノックの音がして姉様が返事を返すと、レイヤ先生が入ってきた。


「レイヤ先生?」


「あ。マリンさん。あなたに公爵様と学園長から伝言です。」


「例の魔法の件ですか?」


「ええ。許可が下りましたよ。あなただけじゃなくここにいる他の生徒会の人達もです。」


「本当ですか!?ありがとうございます!」


「いいえ。では私はそれを伝えに来ただけですので失礼しますね。」


「はい。わざわざありがとうございました。」


そしてレイヤ先生が生徒会室を出ていくと。


「ねぇ、マリン。今の話、何の事?」


「はい。「会長」以前話していたサーチです。」


『サーチ?』


私と姉様とリジア以外全員の声が被った。


「あぁ~。ほんとに言ってみたんだ。‥‥あれ?私達もいいって言ってたわよね?」


「はい。学園長にサーチの話をしまして。折角だからと生徒会の他の方々もサーチを使える方は常時使えるようにとお願いしてみました。」


「我が妹ながらやるわね。」


「えっと‥‥学園長もシリウス王子とリゲル様の対応には困っていたらしいので私が生徒会に入るならと協力してくださいました。」


『公爵様や学園長まで‥‥。』


ん?周りの方々が驚きから帰ってこないな‥‥。

まあしょうがないか。


「なるほどね。分かったわ。ありがとう、マリン。で、どうよ?みんな。私の妹、凄いでしょ?」


「はい。会長が自慢しまくってたのが分かります。」


「え!?姉様、リリ様達だけじゃなく生徒会でも自慢してたんですか!?」


「「会長」ね。勿論!あ。今から魔法も見せてあげたら?」


「勿論って‥‥恥ずかしいのでもうやめてください‥‥。」


「マリン。しょうがない。自慢したくもなるの、私も分かるもの。」


「え~リジアぁ‥‥。」


「魔法も見せたら?実力を知った方が今後先輩達も任せやすくなるでしょ?」


「そうよ~。それに毎年恒例だから避けるのは無理よ、だからマリンだけじゃなくてリジアも見せてもらうわよ。」


「え!?私もですか?」


「そうよ。じゃあ今から魔法の訓練場に行くわよ!」


と、姉様の一言で生徒会全員で魔法の訓練場に移動してる途中、私と姉様は小声で話していた。


「(姉様姉様。)」


「(ん?何?)」


「(一応確認ですが、私の実力を見せるって魔法を全属性見せろって訳ではないですよね?)」


「(勿論。リリ達が見たことがある魔法ぐらいでいいわ。)」


「(リリ様達が見たことある‥‥ストレージと治癒魔法以外は水系統だけですね。リジアも同じです。)」


「(じゃあとりあえず水だけでいいわ。他は内緒ってことにする。)」


「(分かりました。ありがとうございます。)」


そして到着するなり、リジアが口を開いた。


「まず私からやります。マリンの後はやる気を失くすので。」


「リジア、ひどくない!?」


「ひどくないわよ。現に会長とアクア様、頷いてるわよ。」


「え!?」


2人を見ると「分かる」と言いたげに頷いていた。

ついでにリリ様とマリア様も。


そして、リジアが魔法を披露してくれたのだが、何とリジアさん3属性使えるそうな。

まず髪の色と同じ赤い火魔法。これは入試の時に見た。

他に土魔法と治癒や回復以外の光魔法が使えるそうだ。

ただ、光魔法はこの場で使える魔法が無いとのことで、火と土魔法だけ見せてくれた。


そして私の番になり事前に姉様に確認した通り、的に向けて放つ。


「【氷槍(アイススピア)】。」


はい。的、破壊しました。


「流石会長とアクアの妹。無詠唱か‥‥。リジアさんの言ったこと分かるわ。確かにやる気失くすな。」


とか先輩が呟いてる‥‥姉様達で耐性ついてたのか。


「何言ってるのよ?私とアクアが無詠唱で魔法放てるようになったの、マリンのおかげなのよ?」


『え!?』


私と姉様、兄様以外の声が被った。


姉様何を言ってくれてるんですかね?確かに結果姉様達鍛えたみたいになったけど、言わなくていいでしょ!?


と心の声を出すわけにはいかないので苦笑い‥‥。


「じゃあ会長。妹さん他にも使えるんですか?てか何属性?」


「秘密よ。リリ達も攻撃魔法はこれしか見てないんでしょ?」


「‥‥‥うん。そうね。」


「ね‥‥会長。もう1つ言っていいのがありますよ。」


「ん?‥‥あぁ。そうね。」


「私も光魔法が使えます。回復と治癒もできます。」


『おぉ~。』


「ちなみにマリン。現生徒会で治癒も回復も使えるのはマリンだけだから。頑張ってね!」


「え‥‥頑張るって何をですか‥‥?」


「勿論怪我人が出たらよろしくってことよ。」


「‥‥‥ですよね。」


「あ。それとあなた達。いい加減マリンを妹さんって呼ばずに名前で呼びなさいよ。」


「え‥‥えっ‥‥とそうですね‥‥何て呼べば?」


「そんなのリジアにさん付けで呼んだんだからマリンにもそうしたらいいじゃない。ねぇ?マリン。」


「はい。私も名前で呼んで頂いた方が嬉しいです。」


「じゃあマリンさんでいいのか?」


「はい。それでお願いします。皆さんもよろしくお願いします。」


『分かった。』


「で、水と光以外は見せてくれないのか?」


「えっ‥‥と。どうしましょう?会長。」


「う~ん。じゃあアクアと同じ属性見せてあげて。」


「兄様と?となると水は今やったのであとは土と風ですね。」


えっとまずは土からいくかな。


「じゃあまず土属性からいきますね。【岩弾(ロックバレット)】。」


「で、次が風属性ですね。【風刃(ウィンドカッター)】。」


はい。2発共、的壊しました。


『‥‥‥。』


そして皆さん固まりました。勿論私と姉様と兄様以外全員。


そりゃそうだよね。現時点で私、水と土と風と光。4属性だからね。なかなかいない貴重な分類です。私。


そして復活した皆さんが次に発した言葉は

『天才がいた‥‥。』でした。


確かに努力はしたけど前提として異常なステータスがあるからなんです。ごめんなさい。


と心の中で呟いていたらまた姉様が、


「でしょう!?天才なのよ!だから私達を強くできたのよ!」


「いや、ね‥‥会長。一緒に魔法の練習しながら会長達が努力した結果じゃないですか。」


「いいえ。確かに努力はしたわ。でも無詠唱はマリンのおかげよ!ね?アクア。」


「そうですね。俺もそう思います。」


「兄様もですか!?‥‥う~ん。私は純粋に兄様達の努力の成果だと思うんですが‥‥。」


「俺達はこれからこの3人の褒め合いを聞くことになるのか‥‥‥。」


と、すっかり蚊帳の外だった先輩が呟いた。


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