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転生できたので自由に生きたい  作者: 霜月満月
第10章 学園行事
255/289

279話 順調に進む本選

そして、予選と同じく魔法使用不可の状況の中で、一年生の剣術本選が進み、次は二年生。

リオトの学年。‥‥なのだが。

リオト、もはや敵なし。大抵開始数秒で相手を降参させていた。


一応、一試合5分と定めて決着がつかなければ残りの体力で判断することとしているし、リオト以外の参加者でそうなった組み合わせもあった。


そんな中、リオトは順当に準決勝まで勝ち進んだ。

リオトが生徒会の控え室に戻ってくると。


「リオト。準決勝進出、おめでとう。」


私の後にみんなも口々に同様のことを言うと。


「ありがとうございます。マリン姉様。皆さんも。」

「シリウス。」

「ん?」

「負けてられないね~?‥‥「お兄ちゃん」。」

「お、おう‥‥」

「相手はレグルスかな~?アイリスかな~?どっちだろうね~?まさか一回戦で負けないよね~?」

「当然だ。‥‥というか、俺で遊ぼうとするなよ‥‥」

「え~?面白いのに。‥‥ねぇ?リオト。」

「ですね。マリン姉様といると、普段見ることができない兄上を見れるので余計に面白いです。」

「え?‥‥例えば?」

「今が一番自然体の兄上だと思います。マリン姉様を含めて皆様は繕う必要がない友人達ですから。」

「なるほど‥‥」


リオトと二人で改めてまじまじとシリウスを見ると。


「二人揃って俺で遊んでる場合か?今は三年がやってるが、マリンは俺達四年の初戦なんだぞ?」

「ふっ。シリウス。」

「な、なんだ?」

「私が遅れをとるとでも?」

「‥‥‥それはないか‥‥」

「ふふっ。」


そして、三年生も終わり。

私達四年生の番です。おまけに私が初戦です。


‥‥まあ、あっさり終わりましたけども。


最初は軽く様子を見て、もういいかなって思ったところで剣を弾き、できた隙を逃さずに剣を相手の首元に突き付けて試合終了。


続いて、一回戦第4試合。リゲル対Bクラスの男子。

第5試合。シリウス対Cクラスの男子。

第7試合。レグルス対Aクラスの女子。

一回戦の最終第8試合。アイリス対Bクラスの男子。


これら全てで友人達は勝ち進んだ。


二回戦も難なく進んでいき、ついにレグルスVSアイリス。


まあ、もちろんとは言わないけど、レグルスが勝った。

しかもアイリスに怪我させない様に気を付けていたと。


‥‥紳士だな‥‥レグルス。


という訳で明日の準決勝は、私VSリゲル、シリウスVSレグルスに決まった。


その後の剣術本選の最後。五年生。

もちろん、ベネトさんも難なく準決勝まで勝ち進んだ。


そして、ここでお昼休憩。

昨日と同じく、皇族の皆さんにご飯食を置いてきたあと、私とリジアはアポロ伯父様も合流している家族のところに向かった。


「あ。アポロ伯父様。お久しぶりです。」

「おう。久しぶりだな。マリン。‥‥楽しませてもらってるぞ?」

「ふふっ。昨日の方が面白かったかもしれませんよ?」

「ああ‥‥ラルクから聞いた。すげぇことするな、マリン。リジアもよく無事だったな。」

「私もそう思います。父様。」

「いやいや、伯父様。私の魔法は殺傷能力を消して放ってますから、当たっても無傷ですよ。」

『え!?』

「当たっても衝撃で気絶程度です。」

『‥‥‥』

「‥‥それはいいが、マリン。後ろの‥‥」


と伯父様が触れない訳にはいかないと、視線を私の後に向けた。


今日は何故かルビアだけではなく、シリウス、リオト、リゲルも来てしまったのである。


「えっと‥‥王子2人と公爵家の2人です。」

「だろうな。」

「伯父様?ヒスイ兄様とフレイ兄様の奥さん達は背後の4人の姉ですよ?」

「‥‥‥そういえばそうだったな‥‥」


ここには大公夫妻、辺境伯家、伯爵家が揃っていたところに王子2人に公爵家の2人。

上位貴族と権力の巣窟。


それを実感したのか、伯父様の顔が引き吊っていた。


「伯父様。父様もそうでしたし、私も次期皇帝を含めて、この権力の巣窟の中が日常なんですよ?」

「‥‥レウスもそんなこと言ってたな‥‥そういえば。マリン。頑張れよ。それと、リジアを頼むな。」

「もちろんです。伯父様。私とリジアは助け合い精神で頑張ってます。」

「ならいいか。」

『‥‥‥』


気を取り直して昼食後。


「シリウス。」

「はい?」

「午後からは魔法戦なのよね?」

「そうですよ、姉上。」

「ふふっ。楽しみね~。‥‥私もやりたかったわ~。」

「ああ。俺も。‥‥まあ、俺は学年が違い過ぎるからマリンと一緒にっていうのはできなかったけどな。」

「ですね。」

「それで、マリン。優勝した時の副賞、どうするか決めたのか?」

「いえ。やりたい人もいないので、陛下に見たい試合を尋ねて、それを実現でもいいかなって思ってます。」

『え!?』

「え?駄目ですか?」

『‥‥‥』


と話していると、陛下まで来た。


「ほう?それはいいな。」

『え!?』


やっぱり、全員陛下が近付いているのに気付いてなかったらしい。


「陛下。見たい試合、ありますか?」

「う~ん‥‥‥決勝は明日だよな?」

「はい。」

「それまでに考えておく。」

「やった!これで考えなくて済む!」

『そこ!?』

「そこです。」

『‥‥‥』

「でも、陛下。先程ニヤリとされていたので、既に決まっているのでは?」

「まあな。明日のお楽しみだ。」

「お。いいですね~!楽しそうです!」

「だろ?」

「はい!」


「‥‥リジア。」

「なんでしょう?父様。」

「マリンって陛下に対して、いつもこうなのか?」

「はい‥‥」

「大物過ぎるな‥‥」

「私もそう思います‥‥」


そして、お昼休憩が終わり。


魔法戦をするべく、くじ引き。

こちらも一年生から順に、1~16番の数字を記載した紙が入っている箱を使ってくじ引きをしていく。


そして私達四年生の本選出場者がくじを引いていくと。


3番レグルス。5番リゲル。10番シリウス。

14番リジア。16番マリン。


私、今度は一回戦の最後です。


そして順当に勝ち進めば二回戦で私とリジア。準決勝でレグルスとリゲル。私とシリウスがそれぞれ戦うことになる。


「リジアに譲ろうかな~‥‥」

「駄目よ。私のためにもちゃんと戦って、マリン。」

「‥‥シリウス対リジア戦見たいな~なんてちょっと思ったんだけど‥‥駄目?」

「それなら別の時にするわ。‥‥こんな公衆の面前でマリンに勝ったりしたら‥‥」

「したら?」

「私がとんでもなく強い子認定されちゃうじゃない!」

『‥‥‥』

「リジア。そこなの‥‥?」

「当然でしょ!?‥‥それにマリンとちゃんとやってみたいの。」

「! 分かった。それならちゃんとやって勝つよ。リジア。」

「うん。それに私もマリンとシリウスの一騎打ちが見たいのよ。」

「え?それこそ言ってくれたらいつでもやるのに。‥‥ねぇ?シリウス。」

「ああ。」

「マリンはこの場所では制限があるでしょ?その中でどうやって私やシリウスを倒すのかに興味があるの。」

「ああ~なるほど。威力も魔法も制限しないとだからね。」

「でしょ?」


この闘技場に集まってる人達の中で、私が全属性使えることを知ってるのは王族、リコリス公爵家、私の家族、リジア、皇族のみ。他の生徒やその保護者は知らない。

だから火と闇は使えない。‥‥使わないけど。


「まあ、本選は(ボール)のみって制限はないし、色々できることはあるから全然問題ないけどね。」

『‥‥‥‥』


そんな話をしたあと、一年生から順に魔法の本選が開始される。


ちなみに予選に使われた魔道具は本選では使わない。

本当に純粋な魔法のみでの実力勝負だ。


こちらも剣術戦と同様に5分間の勝負。

決着がつかなければ残りの魔力量で判断する。


体力もそうだが、魔力量も人それぞれ違う。なので、より相手の魔力(体力)を減らした方の勝ち。

そして、自己申告だと嘘をつく可能性が捨てきらないため、鑑定魔法を使える魔法師団の人が確認する。


もちろん、5分以内に決着がつけば必要ない。

なので私は特に5分間ギリギリまで戦ってあげるつもりはない。私に鑑定を使ったら名前と状態異常の有無しか見れない様にしてるので、それはそれで問題が‥‥


一年生が終わったら次は二年生。

リオトとルビアだ。

二人共、まだ完全に無詠唱とまではいかないものの、順当に勝ち進んだ。くじ引きの結果、二人は上手く離れていた様で、二人が当たるのは決勝のみだった。

明日の準決勝で二人共勝てばだが。


リオトVSルビア


何気に見たことないな。楽しみ。


そんなことをみんなで話していると、三年生も始まった。


続いて私達四年生。


一回戦第2試合レグルス対Aクラスの男子

第3試合リゲル対Dクラスの男子

第5試合シリウス対Bクラスの女子

第7試合リジア対Cクラスの女子

一回戦最終戦マリン対同じクラスの男子


そして何気にリジアも無詠唱で魔法を放てる様になっていたので、順当にしかもみんな5分掛けずに勝ち進んでいった。


それから、二回戦も進んでいき‥‥最終戦。


私VSリジア


私達は武舞台に上がり、向き合った。


「‥‥‥しっかりやるのって何気に初めてじゃない?」

「そういえばそうね?」

「授業中はちゃんとした模擬戦できないし」

「いつもの模擬戦は剣も入るから、私はなかなか入らないし」

「そもそも一対一ですることもないか‥‥」

「そうね~。」

「「‥‥‥」」


「マリン。」

「ん?」

「思いっきりやりたいから付き合って。」

「!! うん。もちろん、いいよ。」


「二人共。そろそろいい?」

「はい。姉様。」「はい。クリス様。」


そう。魔法師団から来てくれた審判の中には姉様もいた。

そして私達の審判も姉様。


「ふふっ。頑張ってね。二人共。‥‥私にとっても楽しみだったのよ、二人の魔法戦。特等席だわ。」

「ふふっ。そうですね、姉様。」

「さて、もう少し話してたい気もするけど、仕事しないとね。」


そして改めて、姉様は私とリジアに対して、それぞれ確認する様に視線を移したので、私達もそれに合わせてそれぞれ笑顔で頷いた。


「では。‥‥‥始め!」


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