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転生できたので自由に生きたい  作者: 霜月満月
第10章 学園行事
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278話 いよいよ本選へ

さて、最終的に私が目的だったリオトとルビアへの襲撃未遂事件。

私が瞬殺したため、何事もなかったかの様に魔法の予選は再開された。


再開された初戦はリオトやルビアがいる二年生。


S~Fクラスまで満遍なくいる魔法試験での入学者。

ただ、Sクラスの人とFクラスの人で実力が違うのも確かで、魔法の実力に男女差別はない。

結局Cクラスの人を分けて、S~CとC~Fで舞台を分けて予選をすることになった。


なので、首席と次席で同じSクラスのリオトとルビアはライバルになるのである。

そして同じ舞台に向かったリオトとルビア。普段、仲がいい二人だが、この時ばかりはその雰囲気はなかった。

が。


さすが首席と次席というべきか、私が教えたせいかは知らないが、二人共予選を通過した。


そして三年生も予選が終わり、次は私達四年生。

シリウス、リゲル、レグルス、リジアの友人四人も私と同じSクラスなのでライバルである。

五人で同じ舞台に立つと、シリウスが話し掛けてきた。


「マリン。ずっと治療もしてくれてるが‥‥」

「ふふっ。シリウス。私の魔力量考えたら大丈夫って分かってるでしょ?」

「ああ。それでもさっき賊も倒してくれただろ?」

「だから、大丈夫だってば。むしろ余裕。」

「ふっ。そうか。なら、遠慮なくやらせてもらうな。」

「へ~?私に挑むの?シリウス。」

「‥‥ちなみにマリンはどの属性でやるつもりだ?」

「ん?水と土。‥‥光もいいかもね。」

「え?‥‥あ、そうか‥‥(ここで火とか闇を見せる訳にはいかないか。)」

「ふふっ。そういうこと。‥‥それで?私に挑んでくるの?」

「いや。本選で思いっきりやる。」

「ふ~ん。本選に目を向けてると、足元掬われるかもしれないよ?油断大敵だよ?」

「お、なんだ?心配してくれるのか?」

「‥‥まあ、さっき生徒達を煽っちゃったし‥‥」

「大丈夫だよ。伊達にマリンに鍛えられてない。」

「!! ふふっ。そっか。」


と話してる間に舞台に参加者の生徒達が集まった様で。


「お。そろそろだな。お互いに本選に進める様に頑張ろうな。」

「ふふっ。うん。機会があったら面白いもの見せてあげるね。」

「え?」


とシリウスが聞き返したが、魔法師団の審判から開始の合図が出た。装置も作動して私のサーチが強制解除された。


そして飛び交い始める多様な属性の(ボール)

剣術の時とは違って私のところにも飛んでくるが、難なく避けまくる。

避けながら周りを見て今更考え始める。


どうしようかな~。別に誰が残ってもいいんだけど‥‥

失格の条件は‥‥場外に出てしまった時、気絶した時、(ボール)以外の魔法を使った時だよね‥‥

一斉に場外に出すことも可能ではあるけど、それだと八人以下になりかねないしな‥‥

でもやるなら今の内だよね。


「さて、やりますかね。‥‥【水球(ウォーターボール)】【土球(アースボール)】【光球(ライトボール)】」

『え!?』


私が三種類の(ボール)を展開すると、それにも飛んできた(ボール)が当たり、相殺され、また新たな(ボール)を生み出した。

立ち止まることに成功した私は残っている参加者に向かって告げた。


「ふふっ。魔法の可能性を見せてあげるわ!さあ、どれぐらい残るかしらね~?」

『!!!』

「「「「マリン!?」」」」

「さあ、もっと(ボール)を増やしてあげるわ。」


と三種類30個の(ボール)から倍の60個作った。


『!!!』


今や飛び交っていた(ボール)は完全に止まり、全員が私を見て固まっていた。


「ふふっ。皆様。せいぜい避けるなり、相殺するなり、頑張ってくださいね。」


と言って私は四方八方に三種類60個の(ボール)を撃った。

それをみんな必死で避けようとしたり、相殺しようと果敢に向かったりしていた。


ある意味地獄絵図。


まあ、一応適当にだが、60人にどれかの属性一発ずつ行く様に撃ったつもりではある。ターゲットロックも使えないので、運が悪ければ一人に複数の(ボール)がくるかもしれないが。


こんな中でも(ボール)を飛ばしてくる猛者がいるかもと、警戒はしつつ集束を待っていると。


『‥‥‥』


大半の人が気絶していた。


「あら‥‥?やりすぎたかな?」

「「「どう見てもそうだろ!?」」」

「どう見てもそうでしょ!?」

「お。シリウス達もリジアも残ってたんだね。すごいすごい。」

「「「「マ~リ~ン~?」」」」

「ふふっ。四人共。私達以外、あと三人残る様にしないと終わらないよ?」

「ここまで一気に減らされたら時間の問題だろ!?」

「まあ、そうだね~。」


と私が緊張感皆無で答えると、四人は深いため息をついて、同じく状況判断が終わって再び動き出した生き残りの参加者の数を減らすべく動いた。‥‥主に男子三人。

私も適度にそれに参加して、あっという間に八人になり、私達の予選は終わった。

なのでもちろん本選に進む八人の内、五人は私達である。

そしてちょっと遅れてC~Fクラスの方も終わって、四年生の本選に進む16人が決まった。


その後の五年生でベネトさんも余裕で予選を突破していた。


ここで今日の予定は終わり。

明日から剣術、魔法。両方共本選が始まる。

ということで。


皇族の皆様とフレイ兄様夫妻を送り届けないとです。

また明日も送迎するけども。


1日目の終了と今日はこれで解散と全校生徒にマイクで告げたあと、私はまず家族と合流した。

すると、ヒスイ兄様から苦言がきた。


「マリン‥‥魔法の予選だが、あれはないだろ‥‥」

「あ、やっぱりやりすぎでしたか?」


と聞くとみんな口々に肯定を示した。


「でも面白くなかったですか?」

『‥‥‥』


無言という名の肯定。私はそう受け取り、今度は皇族を迎えに行った。

すると、父様達全員も挨拶ぐらいはとついてきた。


そして貴賓室に入れてもらい、お昼に施した三種類の魔法を発動させた。


「皇族の皆様。いいですよ。」


と言うと、雲隠(ディスアピア)を解除した皇族の皆様。

そこで父様達家族と少し話したあと。


「そういえば、マリン。さっきの魔法の予選、面白かったぞ。」

「ふふっ。さすが皇帝陛下。楽しんでもらえたならよかったです。」

「明日から本選だよな?」

「はい。本選からは一対一の魔法戦になりますので(ボール)固定ではないです。楽しくなりそうですよね?」

「ははは!そうだな。‥‥さて、明日も送迎してくれるんだよな?」

「はい。なので、皇族の皆様。ペンダント、返してもらえますか?」

『え?』

「終わるまで貸してくれるんじゃないのか?」

「‥‥魔力不足で倒れたいならいいですよ?」

『え?』

「私ならともかく、皆さんの魔力だけで一日中姿消すなんて魔道具であっても無理ですよ。事前に私の魔力を込めてるんです。なので、明日の分を帰って込めます。」

『なるほど‥‥』


と納得した皇族の皆様はペンダントを返してくれた。


「さて、ではゲート繋げますね。」


皇族の皆様が頷いたことを確認してゲートを開くと、四人共スッと通って行った。


「フレイ兄様とマリア姉様もここから帰りますか?」

「ああ。いいか?」

「はい。もちろんです。」


そして今度は辺境伯の領地の邸内の応接室にゲートを繋いだ。


「では、父様達。また明日。」

「ああ。」

「マリン。明日も今日と同じぐらいの時間に応接室で待ってるから。」

「了解です!フレイ兄様。」


そして二人もゲートを通って帰っていった。

これで隠すべきことは終わったので、シールドや蜃気楼(ミラージュ)とかも解除した。


「さて、帰りましょうか?父様。」

「ああ。」


そして残りの辺境伯家と大公夫妻が貴賓室を去ったあと。


「‥‥‥マリン達、私達の存在を忘れてなかったか?」

「一度も会話することがありませんでしたね‥‥」

「まあ、明日もあるしな。‥‥しかしマリンはやっぱり見ていて飽きないよな。」

「ふふっ。そうね。」

「さて、我々も息子達と帰りましょうか?陛下。」

「そうだな。」


王国の国王夫妻と公爵夫妻が話し、こちらも帰るべく動き出すのであった。



翌朝。

今日もマリンが皇族と辺境伯の次男夫妻を迎えに行ったあと。

生徒会控え室に顔を出したマリンに友人達が気付き‥‥


「(マリン。今日も父上達を?)」

「(うん。連れて来たよ。また貴賓室に引きこもってもらってる。)」

「(あ、ありがとう‥‥)」


そして剣術・魔法大会2日目が始まる。

まずは本選に出場する剣術部門の各学年16名ずつでくじ引きを行い、トーナメントの対戦相手を決めていく。


ある程度トーナメントが進んだら魔法部門も同じく、くじ引きをして対戦相手を決めていく。


そして最終日にそれぞれの準決勝と決勝戦を行う。



ということで、まずは剣術部門。

一年生から順に、1~16番の数字を記載した紙が入っている箱を使ってくじ引きをしていく。

そして私達四年生の本選出場者がくじを引いていくと。


なんと私は1番を引いてしまったので初戦になってしまった。相手はAクラスの男子。

そしてシリウスが9番、リゲルが7番、レグルスが13番、アイリスが15番を引いた。

なので全員が勝ち進めば、レグルスとアイリスは2回戦で当たる。準決勝で私とリゲル、シリウスとレグルスかアイリスの勝った方が対戦することになる。


「絶妙に分かれたな。」

「そうだね~。シリウスかレグルスかアイリス。決勝で待ってるね。」

「俺に勝つ前提か‥‥」

「ふふっ。もちろん。でもちゃんと真面目に戦って勝つよ。リゲル。」

「! ああ。俺も食らいついてみせるさ。」

「お。言うね~リゲル。」


「俺達の誰かがマリンと決勝か‥‥」

「その前に油断して足元掬われるなよ?」

「お前もな、レグルス。」

「む。私もいますよ~?両殿下。」

「ああ。分かってるよ、アイリス。」


そして各々が闘志を燃やす中、一年生から剣術の本選が始まった。


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