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転生できたので自由に生きたい  作者: 霜月満月
第9章 封印とその後
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229話 戦いの後

そしてハデスが消えた後。


終わっ‥‥た?


はっ!と思い出した私は柚蘭の頭を抱き抱えて


「柚蘭!‥‥‥柚蘭!!」


気を失ったまま動かない‥‥‥ごめん。柚蘭。


「【鑑定】」


状態異常はない‥‥‥呼吸‥‥もしてる‥‥


「無事だ‥‥。」

「本当ですか!?柚蘭様、ご無事ですか?マリン様!」

「うん。気を失ってるだけみたい。」

「良かった‥‥マリン様もご無事で何よりです。我々は何も出来ず、申し訳ありません。」

「ううん。これは私の役目だから。雪達はもう400年も役目を全うしてくれたんだからいいんだよ。」

「ですが‥‥」

「いいの!」

「「「「はい‥‥。」」」」


《雪奈姉。聞こえる?》

《うん。》

《柚蘭、助けられたよ。まだ気を失って目覚めてないけど。》

《本当!?‥‥‥ありがとう‥‥‥鈴。》

《ううん。これから城に行って、そのあと、雪奈姉の所に行くね。》

《うん。待ってる。》

《じゃあ、あとでね。》


「ぐっ‥‥。」

「あ。ネクロマンサー、起きた。」

「連れてきますか?マリン様。」

「う~ん。今ズルズル引っ張ったら面倒なことになりそうだから私がやる。【光牢獄(ライトプリズン)】」


そしてネクロマンサーを牢獄ごと側に移動させると。


「ネクロマンサーさん。わかる?」

「‥‥‥ええ。あの方は?」

「浄化して奥さんの所に送った。」

「そうですか‥‥」

「で、ハデスはいなくなったけど、あなたはどうするの?まだ私を狙うの?」

「‥‥‥‥分かりません。あの方の力が私の中にあった時は万能感があったのですが、今はそれがありません。喪失感がすごいので判断しかねます。」

「なら、あなたは犯罪者だから私は素直に捕まえて投獄させる。」

「はい。それで構いません‥‥‥。」


素直だ‥‥‥可哀想になるぐらい素直だ‥‥‥


「さて、帰ろうか。みんな。」

「「「「はい。」」」」


そして柚蘭を横抱きに抱えてからゲートを通って庭園に戻った。私の後ろから四神と牢獄に入れたままのネクロマンサーを連れて。


「マリン!!」

「え?姉様。待っててくれたんですか?」

「当たり前じゃない!」

「いや、当たり前って何時間経ってると思ってるんですか‥‥‥。」


朝ここに来て、今夕方。半日は経ってると思う。


「何時間だろうと関係ないわ!妹が‥‥大事な妹が戦ってるのに落ち着いて仕事なんてできるわけないじゃない!」


いや、そこは信じて仕事しようよ。


とは言えなかった。姉様が泣いてたから。


「姉様。ご覧の通り無事です。それより、ネクロマンサーを捕らえたので投獄をお願いします。」

「え?あ‥‥‥う、うん。分かった。」

そう言って姉様は何とか涙を止めてくれた。


「マリン!?」

「陛下。ただいま戻りました。封印の中身、浄化完了しました。あと、ネクロマンサーも捕らえましたのでお願いします。」

「ああ‥‥‥マリン。ありがとう。そしておかえり。」

「はい!」

「マリン。拘束するから魔法、解除して。」

「分かりました。ネクロマンサーさん。姉様に何かしたら許さないからね?」

「分かってますよ。」

「ならよし。」


そして牢獄を解除すると、姉様が専用の道具の様な物をネクロマンサーの両手に掛けた。


「姉様、それは?」

「これは魔法を使えない様にする装置よ。」

「そんなのあったんですか!?」

「ええ。」

「便利ですね‥‥。」

「うん。だけど、犯罪者に渡ったら大問題だから徹底管理されてる物よ。」

「でしょうね。では、ネクロマンサーはお任せしていいでしょうか?」

「うん。大丈夫。」

「なら、私はもう一ヶ所行かないとなのでいってきますね。」

「え?うん。分かった。」

「では。」


そして次にゲートで向かったのは雪奈姉の所。

四神達も連れてきた。そのまま連れて歩くにはなかなかのサイズ感なので無理なのだ。


「鈴!‥‥‥柚蘭‥‥。」


私の姿を見つけた雪奈姉が駆け寄って来て、私の腕の中の柚蘭を見て安心した顔をしていた。


「雪奈姉。無事だよ。私も柚蘭も。」

「うん‥‥‥良かった‥‥」

「せ、雪奈様‥‥!?」

「あ。四神達も連れて来たんだね。久しぶりだね。みんな。」

「「「「え、ええ‥‥。」」」」

「とりあえず鈴、柚蘭をベッドに寝かせてあげよ?」

「うん。」


そして全員で‥‥とはいかず、雪以外は家の中に入ってこれなかったので外で待機となった。


《マリン。聞こえるかの?》

《創造神様?》

《うむ。ハデスじゃが、今やつの妻に引き渡してきた。》

《それでどうなりました?》

《妻が「お任せください。私が責任を持って処罰致します。」と言っておった。あの時の妻の顔は‥‥》

《怖かったですか?》

《ああ‥‥‥。》

《なら大丈夫ですね。教えて頂いてありがとうございます。》

《それぐらい構わんよ。それより柚蘭さんじゃが。そう時間を置くことなく目覚める筈じゃ。》

《本当ですか!?》

《ああ。儂が言いたかったことは以上じゃ。ではの。》


と言ってあっさり念話が終わった。


「鈴?‥‥もしかして創造神様?」

「うん。」

そして今の会話を話すと。


「なら柚蘭も直に目覚めるんだね。」

「うん。」

「良かった‥‥鈴。」

「ん?」

「やっぱり苦戦した?」

「うん。やっぱり雪奈姉と柚蘭と聖女様の3人掛かりで倒した相手なだけあってなかなか隙がなかったよ。しかも柚蘭を使って攻撃してくるし。本当、修行しといて良かったよ。剣を振り下ろされた時とか雪奈姉と戦ってる様な強さだったし。」

「ははは!やっぱりか。私との剣術修行、生かせたんだね。」

「うん。本当に雪奈姉には感謝しかないよ。鍛えてなかったら瞬殺されてたね。あれは。」

「でしょでしょ~?」

「‥‥‥雪奈様とマリン様‥‥仲がよろしいのは何故でしょうか?」

「ん?私の前世の時のいとこだからね。雪奈姉は。」

「え!?」

「あ。そういえば雪達はこれからどうする?」

「雪?白虎の名前?」

「うん。そう。最初に契約した雪奈姉が生きてここにいるんだから、私との契約は仮なんだよね?多分。」

「え?そうなの?」

「だって雪奈姉は四神達と契約する時、魔力流したり魔石もらったりしてないでしょ?」

「うん。」

「だから私は仮契約の状態かなって。」

「恐らくその通りかと思われます。」

「なら、私か雪奈姉のどっちかといてもいいし、私達2人共契約を解除できるなら雪達自由だよね?」

「恐らく。」

「だからどうしたい?って聞いてみた。」

「それは‥‥」

「‥‥すぐに決めなくてもいいよ。雪達はもう自由なんだから。」

「!!!‥‥‥はい。」

「でも‥‥さすがに私も疲れた‥‥‥雪奈姉、私もベッド借りていい?」

「いいよ。前に鈴が使った部屋、そのままにしてあるから使って。」

「ありがとう~‥‥‥おやすみ~‥‥。」


と私は修行の時に借りていた部屋へと向かった。

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