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転生できたので自由に生きたい  作者: 霜月満月
第8章 3度目の帝国
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215話 ちょっとした戯れ

帝都を再び女性陣だけで歩いたその夜。

私は部屋でまったりしている時に、あることに気付いた。


1日自由なのって明日で終わりじゃね?


明後日が帝国に来て一週間。帰る日なのだ。

帝国に来てから浴衣姿を見せて以降、男性陣をほったらかしだ。


‥‥‥‥申し訳ないことしたかな?


と思って同じく部屋にいる姉様達に聞いてみると、シリウス達は去年構ってるからいいんだと。申し訳ないのはリオトだけだと。


‥‥‥確かに。


という訳で明日の朝、リオトにどうしたいか聞いてみることになった。


そして朝食後に聞いてみると。


「午後は慰霊碑に行くんですよね?」

「うん。」

「僕も行っていいですか?」

「うん。勿論。」

「なら、それだけで十分ですよ。」


なんていい子なんだ‥‥‥さすがリリ姉様の弟!

この年の頃のシリウスとは大違いだ。


「マリン。今、俺に対して失礼なこと考えなかったか?」


シリウス、何故分かった!?


視線を逸らしながら

「いや‥‥?」

「なら何故視線を逸らすんだ?」

「図星だったな。」

「‥‥‥リオトは11歳の頃のシリウスとは大違いだって思った。」

「‥‥‥正直に言われた内容が傷付く‥‥。」

「しょうがないわ。シリウス。事実だもの。」

「‥‥‥。」


「でも、リオト。これからの時間、慰霊碑に行くまで暇なのは変わらないから我が儘言っていいよ?」

「え?いいんですか?」

「うん。」

「なら、マリン姉様と帝都を歩いてみたいです。」

「え?馬車じゃなくて?」

「はい。去年、兄上達も歩いたんですよね?なら僕もいいですよね?」

「うっ‥‥リリ姉様‥‥‥すみません。リオトにまで私の自由さが移ってしまったみたいです。」

「構わないわよ。自由に歩けるのはマリンちゃんが一緒の時だけだもの。」

「う~ん‥‥‥リリ姉様がいいって仰るなら‥‥。」

「いいんですか!?」

「うん。いいよ。どこか行きたいところある?」

「特には。どんな店があるとか分からないですし。」

「あ~確かにそっか‥‥‥じゃあ目的を決めずに歩いてみる?」

「はい!」

「じゃあ早速行く?」

「はい!」

「リオトだけずるいですわ!」

「ルビアはマリン姉様ともう出掛けてるだろ?」

「そうですけれど!」

「リオト、ルビアも一緒じゃ駄目?」

「今は駄目です。一緒は辺境伯領なら認めます。」

「お。珍しくリオトが強情だ。ごめんね。ルビア。」

「い、いえ!‥‥‥リオトの言う通りですから諦めますわ。」

「ふふっ。ルビアもリゲルと大違い。」

「マリン。それは言わなくていいだろう。」

「じゃあ行こうか。リオト。」

「はい。」

「流された‥‥。」

「同じくしょうがないわ。リゲル。」

「‥‥‥。」


そして私はリオトと二人だけで帝都の街に出た。

さすがにもう帝都の人達も「天使様」と言って群がって来なかったので平和に歩けた。が。


しばらく歩いていると。


ふふっ。三人共(・・・)素直に言えばいいのに。

あ、リオトに駄目って言われるか。


「マリン姉様?」

「ん?」

「何かありましたか?」

「ふふっ。お兄ちゃん達(・・・・・・)。」

「え~?」

「逃げたい?」

「はい。」

「ふふっ。じゃあ家族にも誰にも見せてない魔法を使ってみようか。」

「いいんですか?」

「うん。リオトは高いとこ平気?」

「恐らく。」

「じゃあ近くまで来てるから逃げるよ。私がいいよって言うまで喋らないでついてきてね。」

「はい。」


そして次の曲がり角を曲がってすぐ。


「【雲隠(ディスアピア)】」

「!」


そしてシリウス達も角を曲がって来たが、私達の姿が見えない為。


「あ。やっぱり気付かれてたか。」

「だから言っただろ?マリン達を尾行なんて無謀だって。」


ふふっ。まだここにいるよ~。


そして私はリオトを横抱きで抱えて


「(【フライ】)」


上空へと上がった。


ここまで来たらいいかな?


「リオト。いいよ。」

「す、すごい‥‥‥た、高い‥‥。」

「大丈夫?」

「は、はい。」

「ふふっ。リオト、下見れる?」

「え?あ、兄上達ですね。」

「うん。三人共素直について行きたいって言えばいいのにね。ベネトさんはレグルスの護衛についてるだけだろうけど。」

「そうですね。まあ、僕が拒否しますけど。」

「ふふっ。あ、あれ?レグルス‥‥真っ直ぐこっち見てない?」

「え?‥‥‥僕にもそう見えます。」

「だよね?あれ?レグルスってそこまでサーチ使えたかな?」

「馬車の中でずっと訓練してましたよ。」

「え!?で、でも教えてから3ヶ月ぐらい?しか経ってないよね?」

「ええ‥‥‥マリン姉様。皇太子殿下の様子が‥‥。」

「え‥‥‥あれ、見間違いじゃないよね?」

「はい‥‥。」

「って!‥‥‥‥‥あっぶな!」


真空弾(エアバレット)撃ってきたよ‥‥‥危うく当たるところだった‥‥


「‥‥‥私がいても避けるか防ぐかするという前提で撃ってきたよね?」

「恐らく‥‥。」

「あ。でもベネトさんに怒られてる。」

「当然ですね。」

「うん。そうだね。‥‥‥ふふっ。」

「マリン姉様、楽しそうですね。」

「うん。逃げるとかなかなかやらないからね。」

「僕もです。今の横抱きにされてる状況は恥ずかしいですが。」

「ふふっ。これが一番無難かなって。背負った方がいい?」

「‥‥‥‥このままでお願いします。」

「ふふっ。分かった。それで、なに?リオト。」

「え?」

「私に何か聞きたい事があるから二人っきりに拘ったんじゃないの?」

「さすがマリン姉様です。では伺っていいんですよね?」

「答えられることならね。」

「はい。それでいいです。」


さて、リオトは何が聞きたいんだろ?

帝国から帰った後の展開を少し迷い始めまして、投稿が遅れました。

まだ書きたい話もありますが、どうしようかと。なのでこれからなかなか投稿できないかもしれませんが、迷いがなくなったら随時投稿します。

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